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タイトル名 |
ノーカントリー |
レビュワー |
ちゃじじさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2009-10-27 18:45:47 |
変更日時 |
2017-01-17 01:10:45 |
レビュー内容 |
絶対的な力を持つ純粋悪の前では、正義、道徳、情け、懺悔といった当たり前のような価値観は一切通用せず、ただその力に従うしかない。そこにあるのは、身勝手なルールだけ。 自分は、モスがシガーを殺して金を持ち帰るか、保安官の最期の大仕事によって事件が解決するのか、あるいはモスとシガーの直接対決を見せる、という展開を予想しました。しかし物語は、そこまであったお決まりの空気を一気に変え、全く予想しない展開を迎えます。そして全てを終え家に戻った老いた保安官は、自分の無力さを感じ、ただ慰めあう事しかできない。 こんな終わり方はきっとあってはいけない。しかしこの映画はそんな、人に対する、映画に対する、予定調和を一切許さず、自分の中にあるあらゆる物に対する物差しを見事に壊し、現実で起こり得るかもしれない残酷な結果を突きつけてきました。 |
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