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タイトル名 |
モンスター(2003) |
レビュワー |
HAMEOさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2009-07-12 02:08:51 |
変更日時 |
2009-07-12 02:08:51 |
レビュー内容 |
モンスターってのは主人公が子供の時に見た観覧車の事ですよね。それを本人の犯行の非人間的な所にかけている。で、観た人には「主人公がモンスターなんじゃない、この社会こそがモンスターなんだ」と思わせると。もしくはたかだか田舎町の観覧車さえもが幼少期の主人公にとってはモンスターに見えた、そんな小さな世界で生きていたはずなのに自分がモンスターになってしまったことに気付いてしまう主人公の悲壮さ、みたいな。どこかの雑誌の映画評に「主人公の生い立ちを考えると(連続殺人は)必然でそれが悲しい」って書いてあった。それはこの映画を観た誰もがふつうに感じ取ることなんだろうけど、自分はなにより若い子(っていうのは、物事を深くまで考えたことのない人という意味ですが)の残酷なまでの無邪気さというのが心に堪えたわけです。当人はもちろん無邪気なつもりじゃない、本気で考えているんだけど、(観客の立場とかで)ちょっと離れた人が見ると実は浅はか。でも人はそれを「若い」って言うんですよね。 周りにたくさんいるじゃないですか。「友情こそ人生最大の糧だよね☆」なんてみんなに聞こえよがしに言っている人。でもそういう人に限って意外とちょっとした事で冷淡になってしまったりするもんです。 そんなある意味ごく普通の、平均的な「いい人」達が、実は一番恐ろしい。何をしたのかわかっていないし、罰せられないから余計に。 人生で辛い思いをしたことがある人、まさしくクズに成り果てる寸前で立ち直った人が観たら、きっと自分と同じことを思うんじゃないでしょうか(そんな人あまりいないと思いますけど)。 |
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