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タイトル名 |
帰らざる河 |
レビュワー |
よしのぶさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2012-10-24 02:29:04 |
変更日時 |
2012-10-24 02:29:04 |
レビュー内容 |
主要登場人物は、服役を終えて社会復帰したばかりのマットとその息子マーク、酒場歌手のケイとケイの恋人でギャンブラーのハリーの四人。人間関係は至って単純だが、物語に腑に落ちない点が多い。マックはマークを呼び寄せて父親の名乗りを上げ、共に農業を始めるのだが、それ以前のマークの暮らしぶりがわからない。母親は死んでいるらしい。ケイはマークの世話をしていたそうだが、どのくらいの期間、どう世話をしたのかわからない。ケイはマットが人殺しの罪で服役していたことを知っているが、これはマックの友人から聞いたのだろう。ハリーは鉱山の権利書をギャンブルで勝って所有しているが、その詳細は不明で、元所有者はまだ自分のものだと思っている。ハリーは鉱山の登記を終えた後、何故戻らなかったのか。戻れば何もかもうまくいくのに。ケイに未練がなかったとは思えないのだが。川下りの途中でマットがケイを唐突に強姦しようとするが、これが作品を貶めている最大の原因だ。お互いが惹かれあっているという描写が十分でないうにこのような性急な行動に出るのはまずい。冷静に考えて、殺人犯の服役囚を安易に好きにはなれないだろう。マットもケイのことを嫌っていた。こういうわけで恋愛パートは失敗している。ハリーはどうしてマットを撃とうとしたのだろうか。話し合いで解決する雰囲気になっていたのに。その前にマットは「使う気はない」といって拳銃をカウンターに置いていったのだが、そのフォローがない。 先住民が執拗に襲撃してくるが、その理由が不明。襲撃方法も崖から石を落とすとか、武器ももたずに筏に乗り込んでくるとか、理解に苦しむ。ハリーを追ってきた二人組もあっさり退場で肩透かし。最後は三人で農場に戻るのだが、セキュリティの悪さは最悪で、あんな土地に住んだら生命がいくつあっても足らないだろう。よってハッピーエンドと思えない。それにケイは恋人ハリーを失って傷心しているはずで、マークの愛を簡単には受け入れないだろうし、マークも正当防衛とはいえ人を殺しているのでショック状態のはず。いずれにせよ、子供に殺人をさせるのはよくない。 |
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