|
タイトル名 |
ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア |
レビュワー |
よしのぶさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2009-10-24 02:56:07 |
変更日時 |
2009-10-24 02:56:07 |
レビュー内容 |
男は単純だ。人生に必要なのは、酒、たばこ、女、車。余命いくばくも無いと宣告された二人。やけになって煙草を吸うし、酒は飲む。あんなところにテキーラがあるのは実に不思議だ。「天国じゃ海の話題が流行っているらしい」「おれはまだ海を見たことがないんだ」「じゃあ、見に行こう」酔っ払った二人は高級ベンツを盗んで出かける。途中でお金が必要となって、ガススタンド強盗と銀行強盗。驚くほどうまくいく。また車のトランクから大金の入った鞄も出てきた。こうして道具立ては揃い、ギャングと警察の追求をうまく逃れて無事海にたどり着けるかの、痛快なロードムービーが始まる。ギャングがトジなのはいいが、警察が間抜けすぎるのは笑えない。やりすぎてはいけないのだ。海を見るのが目的だったが、お金が入ったので予定変更。もうひとつのやりたいことをする。一人はプレスリーの真似をして母にキャデラックをプレゼント。一人は女二人と寝る。ギャングに捕まり、絶体絶命のピンチ。だが大ボスが粋な計らいを見せる。「海を見に行きたいんだろ?行きな」最大のサプライズだった。大ボスの人生ドラマを少し描いておいて欲しかった。銃撃戦があっても弾は人には当たらない。車が崖から落ちても平気。大ボスは許してくれる。本当は二人はすでに死んでいて、天国にいるのだろうか?結局強盗で奪った金は戻し、損をしたのは大ボスだけ。残った金は見知らぬ誰かに送る始末。最後までギャグを忘れない二人。二人は海に辿りつくが、もう終りだと思うと寂しい気分になった。目的があるということが人生を価値あるものにしている。彼らにはもう目的がない。ささやかな目的を達して、彼らは死ぬ。ささやかな人生だけど、つかの間の夢をありがとう。 |
|
よしのぶ さんの 最近のクチコミ・感想
ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアのレビュー一覧を見る
|