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小さな巨人 - S&Sさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 小さな巨人
レビュワー S&Sさん
点数 6点
投稿日時 2022-11-18 22:35:37
変更日時 2022-11-18 22:35:37
レビュー内容
「お前はコウモリ人間かよ!」と突っ込みたくなる、先住民と白人の世界を行ったり来たりというか右往左往するダスティン・ホフマン。121歳になるまで生きたあげくに語る人生は、波乱万丈につきますけど色々な経験がどれも決して幸福に繋がったわけではないところが、いかにもニューシネマ的ですね。彼の半ばホラ噺としか思えないような生涯は、米国西部開拓史の闇を暗喩したナラティブ・ヒストリーとなっているのが特徴。先住民の虐殺も、『ソルジャー・ブルー』ほどではないにしても、かなり赤裸々に描いています。でもそれぞれのエピソードがかなりなコメディ調の演出で綴られているのが、なんか可笑しい。チーフ・ダン・ジョージが演じるシャイアン族長はもう素で演じているとしか思えないし、やはり最後の“死の予行演習”には荘厳さと可笑しみが混在していて、彼じゃなきゃ出来ない演技です。生き別れになった姉や妻と都合よく再会できるのは笑うしかないですけど、シャイアン族の妻であるサンシャインと子の死はさすがに悲痛でした。ワイルド・ビル・ヒコックやカスター将軍が狂言回しの様に使われていますが、個人的には詐欺師で危ないことばっかりやってて最後には海賊キッドみたいな姿になってしまうマーティン・バルサムが傑作でした。他のレヴュアーの方が指摘している通り、やはり本作は『フォレストガンプ』に多大な影響を与えているんじゃないかと確信します。
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