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タイトル名 |
es[エス](2001) |
レビュワー |
S&Sさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2011-01-11 22:09:05 |
変更日時 |
2011-01-11 22:09:05 |
レビュー内容 |
観終わってからの後味の悪さは『ミスト』に匹敵しました、いやー久々に地雷を踏んじゃった。アメリカのけっこう有名な実話をもとにしているそうですが、ドイツ人の監督がドイツに舞台を変えて映像化していることに意義があると思います。なんせドイツ人は合法的な選挙でナチスを政権につけ国民投票でヒトラーが独裁者になることを認めたイタイ歴史を持っているので、この実験はドイツ人の国民性に対する痛烈な批判にもなっているわけです(もちろん、実験の結果自体は誰にも起こり得る普遍性を持っていますが)。強制収容所の看守でまだ生き残っている人やその子や孫がいるドイツで良く上映出来たものだと感心しますよ。 脚本上の粗が目立つのも事実ですが、あえて実験の失敗をエスカレートさせて死者まで出てしまう結末に持ってゆくラストの展開には息を飲まされました。私には海辺で静かに過ごすふたりを映したラストシーンは、ささくれ立った鑑賞者の神経をケアするのに必要だったと思います。 |
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