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タイトル名 |
浮雲(1955) |
レビュワー |
アングロファイルさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2012-01-04 19:52:17 |
変更日時 |
2012-01-05 16:29:19 |
レビュー内容 |
元日から成瀬巳喜男監督作品を4本見ましたが、中ではこれがいちばんつまらなかった。ゆき子がなぜ富岡にこだわるのかわからない。劇中富岡が「ほかにも女はいる」と言いますが、それならほかにも男はいるはず。と思っていたら、Wikipediaの記事で見つけました。成瀬監督によると、「身体の相性が良かったから」とのこと。そういえば、2人は東京で再会したあと、連れ込み宿に行っていました。あれが伏線になっていたとは、こちらの不明でした。あからさまに描かないところはさすがですが、やはりあまりピンと来ませんねぇ。 それを挽回すべく(?)知ったようなことを書くならば、富岡は出会った女性を皆不幸にする、ある種破滅型の人間のようです。ゆき子も同じタイプのように思われるので、この2人が別れられないのは腐れ縁というか、ほとんど運命のなのかもしれません。それでも富岡はまっとうな人間になろうとして屋久島に渡り、ゆき子もついて行くわけですが、結局破滅型の人生からは逃れられなかった、ということになるのでしょうか。戦後まもなくの日本が舞台というのも関係ありそうです。そう考えるとなかなかたいした映画ですが、つまらなかったものは仕方がない。主人公に共感できない点でダメでしょう。斎藤一郎の音楽は効果的でしたが。 |
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