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タイトル名 |
スパルタカス(1960) |
レビュワー |
アングロファイルさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2015-03-16 19:56:57 |
変更日時 |
2015-03-16 19:59:01 |
レビュー内容 |
なかなか面白い。なにが面白いって、最初はスパルタカスによる「奴隷の反乱」を描いていたのに、だんだんとローマでの勢力争いに比重が移っていき、終わってみれば、結局そっちの方がメインだったんじゃないかと思えてくるところ。奴隷による反乱という、ローマ帝国の根底を揺るがしかねない事態でさえ、政権を握ることに利用してしまうというしたたかさ、あるいは狡猾さ。最後にバリニアとその子どもは自由の身になったように見えますが、それもクラサスに一矢を報いようとするグラッカスの思惑があってこそで、結局ローマの高官の意志ひとつでどうにでもなるという点では、自由の身からはほど遠いと思わざるをえません。こうした政治劇を描いたシナリオが、現実の政治に目配せしていることは想像に難くありません。もっとも、私はそこまで深く詮索しようとは思いませんが。単なるアクション史劇としてもそれなりに見栄えがありますが、政治劇としても見どころのある、「ひとつぶで二度おいしい(?)」作でした。であればこそ、長時間も気にならないというものです。 ただひとつ、アレックス・ノースの音楽が妙に軽くて重厚さに欠けるようなところが気になりました。 |
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