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タイトル名 |
古都(1963) |
レビュワー |
ESPERANZAさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2011-05-19 09:06:17 |
変更日時 |
2011-05-19 09:10:41 |
レビュー内容 |
古くは小林千登勢、そして沢口靖子、新しいところでは上戸彩主演のTVドラマ「古都」を見ながら、肝心の原作を読まず、オリジナル映画すらも見ていなかった。 女性は化粧で化ける、女優は演技で化けると言うが、岩下志麻は呉服問屋の娘千重子と杉の山で働く苗子の二役を見事に演じていたと思う。もともと双子なのだから、TVドラマも映画もすべて一人二役である。しかし育った環境が違うのだから似すぎても困るし、周りの人たちが見間違えるのだから違いすぎても困る、実に微妙なところである。 その違いを化粧や服装で表していたと思うが、映画の岩下志麻はそれらの上にオーラとも言うべき、独特な雰囲気で違いを表していたように思う。 映画はさらに二人の違いだけでなく、呉服問屋と織り職人という身分の違いも容赦なく表現している。問屋の主人が尼寺にこもって、娘のために斬新な帯の図案を考え職人に示す。そのときそこで職人の息子秀男を殴るシーンにはびっくりさせらた。(たしか百恵主演の市川映画では、秀男の父がなぐったと思う) その身分の違いが、秀男がお嬢さんをあきらめ、双子の妹苗子に結婚を申し込むのかと・・・。 京都の街や岩下志麻の美しさが称えられるだけではなく、身分の違いを痛いほど感じさせられる映画であった。 |
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