みんなのシネマレビュー
もみの家 - かっぱ堰さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 もみの家
レビュワー かっぱ堰さん
点数 8点
投稿日時 2020-10-24 08:29:21
変更日時 2020-10-24 08:29:21
レビュー内容
「真白の恋」(2015)と同じ監督・脚本家の富山県映画第二弾である。場所は有名な砺波平野の散居村で、2018年5月から翌年4月までの四季それぞれの景観を映している(桜は富山市)。冬の撮影では、ボタ雪のようなのが降って一面白くなり、車にも結構な雪が積もった日をうまく使えたように見えた。ちなみにイオンが田舎の象徴という世間の常識?が映画にまで出て来たのは笑った。
全体の筋立てとしては極めて普通だが、それでしっかり心に染みる映画ができており、泣かせどころではちゃんと泣かされる。「大泣きした」という台詞のところは、社交辞令を解しない(解したくない)主人公の態度も影響したかと思わされた。また終盤の立会いも予想の範囲だが、見ればかなり心に迫る場面になっている。
ほか非常に好ましく思ったのは、序盤で少し波乱があった以外は過度に波風を立てず、穏やかに話が進むことだった。主人公が東京で凄惨な虐めに遭っていたわけでもなく、厳粛な場で騒ぎを起こして何かをぶち壊すわけでもない。いわば大人の映画に思われる。

テーマの関係では、逃げるが勝ち~無駄だから~増やしていけばいい、という一連の台詞が、「うまく言えない」どころか的確に真理をついているので感心した。多くの人が関係する組織や団体では逃げられない場合もあるが、個人レベルなら自由度も高く、また人それぞれにできることとできないこともあるわけなので、この映画のような一時待避所も役に立つということらしい。何かと戦って突破していくのでなく、自分が生きられるところを選びながら進んでいく生き方もあるということかと思った。
また世代交代に関して語られていたことは、個人的には「東京物語」(1953)の現代的な補足のように思った。

キャストについて、主演の南沙良という人は注目の新進女優らしいが、ヤンキー娘役の中田青渚(せいな)という人も「写真甲子園 0.5秒の夏」(2017)や「ミスミソウ」(2018)で見たことがある。金澤美穂さんはちょっと年上の役になっていて、ふてくされた顔をして時々暴れる役かと思ったら、その辺の普通の女子っぽい緩んだ表情なども見せていた。この人の関係では、主人公の別れの場面で横を向いている演出が面白かった。
なおエンドロールに「佐々木すみ江さんへ 感謝を込めて」という言葉が出ていたが、まだ撮影期間中だったと思われる2019/2/17に逝去されたらしい。いわば尻尾まで詰まった役者人生だったようである。
かっぱ堰 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-11-23ミテハイケナイ都市伝説 ~闇に葬り去られた人間失格者達~<OV>44.00点
2024-11-16はちみつレモネード87.50点
2024-11-02スイング・ステート56.33点
2024-10-19バーバリアンズ セルビアの若きまなざし55.00点
2024-10-19コーカサスの虜67.41点
2024-10-12VIRUS ウィルス:3255.00点
2024-10-12SHOT/ショット55.00点
2024-09-21ディストピア 灰色の世界44.00点
2024-09-21あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。66.16点
2024-09-14恐怖ノ黒電波64.00点
もみの家のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS