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蜂女の実験室 - かっぱ堰さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 蜂女の実験室
レビュワー かっぱ堰さん
点数 4点
投稿日時 2022-08-20 19:27:48
変更日時 2022-08-20 19:27:49
レビュー内容
蜂女といえば、わが国では「仮面ライダー」シリーズのキャラクターとして記憶されていてファンもまだ一定数いるだろうが(多分)、それよりこの映画に出たのが人類史上初の蜂女である(多分)。しかし映画としては前年の「蝿男の恐怖」(1958)の二番煎じ的な感じもあり、その後の「蛇女の脅怖」(1966)などと比べても地味ではある。
話としては、社長本人の美貌を売りにしてきた化粧品会社が、社長の容色の衰えとともに業績が落ちて来たため、変な研究者の推すローヤルゼリーのようなものを使って見た目の若返りを図ったが、そのせいで社長が蜂女になってしまって大変だ、というだけの映画である。蜂女の登場場面はそれほどショッキングでもなく、そもそも黒いのでよく見えない。
発想の原点になったローヤルゼリーというものは今もあるだろうが、この映画の直前の1958年にあった出来事で世界的に有名になったようで、後の1966年には日本のTV番組「ウルトラQ」第8話「甘い蜜の恐怖」でも元ネタとして使われていた。この映画ではミツバチではなくスズメバチを使ったのがまずかったことになっているので、通常のローヤルゼリーを悪者にしているわけではない。

登場人物では、美貌の社長は薬を使う前後で容姿にちゃんと差を出していたが、主演の人はこの時点で32歳くらいのようで、会社創業時の若い頃と劇中時点の中間あたりということになる。また電話口で社名を言うのが主な仕事の?爪とぎ女が、「フラットブッシュ区(ブルックリン区の一部)のオランダ系」と言われていたのはニュアンスがわからないが、17世紀にオランダ人がニューヨークに入植した際の移民の子孫ということではあったらしい。ほか個人的には主要人物の社長秘書が愛嬌のある顔でけっこう好きだ。なお劇中研究者が入院した病院の医師役は監督本人とのことで、けっこう見た目のいい男だったのは意外だった。
ちなみに映画自体に関係ないが、今回見たネット配信サービスの字幕には誤記が多い。「それならもっと強力なローヤルゼリーま?」といったあからさまなものは呆れるしかないが、「世紀の発見をお見せてきますよ」などという微妙なのもある。漢字の字体が変なのがまたいかにもという感じだが、文章自体はまともなので、日本人が作った字幕の映像をもとにしてテキスト化を外注したようでもある。世界企業なわけだが日本人が見てチェックする体制がないということか。
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