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タイトル名 |
キング・オブ・コメディ(1982) |
レビュワー |
かたゆきさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2020-04-14 22:01:06 |
変更日時 |
2020-04-26 22:56:13 |
レビュー内容 |
マーティン・スコセッシ監督&ロバート・デ・ニーロ主演、この黄金コンビの映画ほぼ全て観てきたつもりだったけれど、その中でも意外に見落としていた本作を今更ながら今回鑑賞してみました。どうして今まで手を出していなかったかというと、このド直球なタイトルから、才能あふれるコメディアンの卵が努力と下積みの末にトップに成り上がるサクセス・ストーリーだと僕が勝手に思い込んでいたせいでいまいち興味を惹かれなかったから。でも、意外や意外、これって全然そんな話じゃなく、むしろ『タクシー・ドライバー』のブラック・コメディ版のようなかなりイタいおっさんの妄想炸裂映画じゃないですか!本作の魅力は、もうとにかくこのロバート・デ・ニーロ演じるルパート・パプキンの強烈な印象に尽きると思います。勝手に自分に才能があると思い込んで、夜な夜な自分がスターになる日々を妄想し、師事するコメディアンにストーカーまがいの付き纏いを続けた挙句、最後はあり得ないほど暴走しちゃうというとにかく全てがイタイ奴。いやー、でもなんか嫌いになれないんですよね、この人。きっと何処かでこのおっさんの気持ちに共感しちゃってる自分が居るからなんでしょうね。ここらへんはやはり名優ロバート・デ・ニーロの類稀なる演技力による部分が大きい。特に、勝手にスター・コメディアンの別荘に乗り込んじゃうシーンは、そのイタさ爆発という点で出色の出来でした。後半のキチ〇イ金持ち女との名コンビぶりなんてかなりキレッキレで、もう爆笑。スコセッシってコメディを撮る才能もあるんですね。そしてこの主人公、なんだかんだやらかした挙句に最後は好きな女にええかっこして本懐を遂げる……。スコセッシ、こういうモテない男の気持ちがよく分かってらっしゃる(笑)。うん、『タクシー・ドライバー』より断然こっちの方が面白かった!8点!! |
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