|
タイトル名 |
デモニック |
レビュワー |
かたゆきさん |
点数 |
4点 |
投稿日時 |
2023-03-10 09:48:11 |
変更日時 |
2023-03-13 03:30:46 |
レビュー内容 |
地方の寂れた田舎町で独り暮らしをしている中年女性チャーリー。ある日、彼女に医師を名乗る人物から電話がかかってくる。「あなたのお母さんが今昏睡状態で大変危険な状況に陥っている。今すぐ来てくれませんか」。急なその知らせは彼女を酷く動揺させるのだった。何故なら、看護師だったカーリーの母親は十数年前に精神を病み、老人ホームへと放火して21人も殺害した罪で服役中だからだ。以来母親とは関係を絶ち、連絡すら取っていなかった。それでも何年も抱え込んだ心の傷に決着を図るため、カーリーは指定された都会の病院へと向かう。そこで彼女はにわかには信じられない提案を受けるのだった。先端技術で再現された、あなたの母親の深層意識へと潜入し問題の原因を探り出してほしい――。半信半疑ながらも提案を受け入れたカーリーはさっそく、母親の脳波を元に作り出されたという仮想現実へと踏み込んでゆくのだが……。過去に大量殺人を犯した母親の深層意識へと入り込んだある女性が経験する驚愕の体験を濃厚に描いたサイコ・サスペンス。『第9地区』や『エリジウム』を撮ったニール・ブロムカンプ監督の最新作ということで今回鑑賞。この人って、デビュー作である『第9地区』がすこぶる良かったもののその後は正直右肩下がりな印象だったのですが(個人の感想)、本作でだいぶ底辺までいっちゃったような感じですかね。ぶっちゃけさっぱり面白くなかったです。まあ内容の方は『インセプション』以来大量に制作された人の夢の中に入り込む系のお話。この仮想現実空間の描写が敢えて映像の質を落とした、今発展途上のメタバースみたいなチープな質感にしているところはちょっと新しく感じました。でも、本作の観るべき部分はそこくらい。後は、同ジャンルの先行作で散々見てきたような映像がずっと続き、しかもお話のテンポが悪いことも相俟って最後まで退屈で仕方なかったです。しかも後半からはタイトルで盛大にネタバレしてる、現代の悪魔祓いというオカルト要素をぶっこんでくるのも支離滅裂感が半端ない。とにかく登場人物の誰も彼もが何がしたいのかよく分からないのが致命傷。特に主人公。母親を救いたいのか決別したいのか最後まで意味不明で感情移入出来ませんでした。ブロムカンプ監督、『第9地区』が自分はけっこう好きだっただけに、この先華々しく復活してくれることを祈るばかりですね。 |
|
かたゆき さんの 最近のクチコミ・感想
デモニックのレビュー一覧を見る
|