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タイトル名 |
奇跡(2011) |
レビュワー |
タケノコさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2016-06-15 23:17:17 |
変更日時 |
2021-07-27 12:28:37 |
レビュー内容 |
本作は時事ネタをうまくストーリーに取り込んでいるので、むしろ数年後、いや何十年も後に鑑賞した方が "風味" が増していて感慨深いかも知れません。短命だった民主党政権による事業仕分けネタ、九州新幹線の全線開通で盛り上がりを見せた話など、もう既に「そういえば、こういうこと、あったなあ」と、しみじみと懐かしく思えるし。 ところで、少年たちは遠路はるばる出向いて、新幹線のすれ違う瞬間、一斉に声を大にして願いを叫びましたが、全く「奇跡」は起きません。それはそうです。だって、奇跡は目に見えませんから。そして、ある意味では、それも時事ネタと同じ。この出会い、この「大冒険」、、彼らは数年後、いや何十年も後にこの思い出を振り返っては、あの出来事自体が奇跡だった、、とやがて感傷的に気づく時が来るでしょう。 もう一つ、そこにたどり着く前の晩の出来事を、どうか彼らに忘れないでいて欲しい。見ず知らずの彼らを泊めてくれた老夫婦たちとの出会い。一団の少女の一人が孫娘によく似ていた、その孫娘の帰宅を心待ちにする優しい老夫婦が住む家に、まるで狙いを定めたように迷い込んだ・・。 実はこれこそが、確率的に言っても、まさに奇跡と呼ぶに相応しい珠玉のエピソードだったように思えます。 |
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