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タイトル名 |
1秒先の彼女 |
レビュワー |
タケノコさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2023-01-04 23:34:45 |
変更日時 |
2023-01-04 23:34:45 |
レビュー内容 |
序盤、シャオチー (リー・ペイユー) とイケメン詐欺師のロマンスに心がときめき、彼にもらった弁当に涙ぐむ彼女の姿に、まんまともらい泣きしてしてしまった私はよいお客なんだろう (笑) この映画はざっくりと、前半のシャオチー編、後半のグアタイ編、とも言える二部構成となってます。前半は、二人の被写体 (シャオチーと詐欺師) がとにかくよく動く。シャオチーのせっかちで1秒早いフライング体質という設定、映画の撮り方もそこに同調していると思えます。(カット割りも多い) 後半は一転する。今度は1秒トロいグアタイのストーリーになると、カメラワークは落ち着きを取り戻し、ゆっくりな展開どころか、とうとう、時間まで止まる。 撮り方にこういう工夫がある上、おまけに映像美も素晴らしい。特にグアタイ編の、夕暮れの中、四方を海で囲まれた狭い道をバスが走っていく光景は実に幻想的。 二人の1日について、シャオチーが失った「1日」(24時間) は1秒生き急いできたこと、グアタイがもらった「1日」(24時間) は1秒遅れるように生きてきたこと、その帳尻合せと思っていますが、どうやら彼が長年彼女に認め続けた「手紙」や私書箱も要因の気がしてます。このあたり、まだモヤッとしてますが、ファンタジーだし感動に身を任せてそれでいいじゃん、、という良い意味での「ちから」(説得力) がこの映画にはありました。もちろん、何度か観て理解を深めたいとは思います。 主演のリー・ペイユーさんは、超美人ではなかったですが、恋することで段々と美しく輝きを増してゆきました。対するリウ・グァンティンさんは、その雰囲気から誠実さがにじみ出るよいキャスティングであったと思えます。 人よし、脚本よし、映像よし、そして「台湾」という国がよし。このオリジナリティーあふれる素晴らしい脚本は、お近くのパクリ主義の大国には決して真似できまい。 負けるな台湾、今のままでいつまでもいい映画をたくさん作ってほしいです。 |
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