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タイトル名 |
息もできない |
レビュワー |
激辛カレーライスさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2018-12-11 11:37:24 |
変更日時 |
2018-12-11 13:56:08 |
レビュー内容 |
舞台は現代の韓国。幽霊も怪物も超能力も魔法もない世界。 それはつまり日常で、そして暴力男が主人公の映画。
徐々に主人公の男の生い立ちや現状がわかる。 毎日の生活、行動の裏側がわかり同情してしまう。 同情できる面があるように撮られてるから、当然だ。 しかし主人公の男はクズだ。 関わりたくない。
ヒロインの容姿はかわいい。 もしデブでブスの役者が演じたのなら、映画の印象は大きく変わる。 ヒロインに友人は一人もいない。家庭でも学校でも、どこでもいつでもヒロインは孤独だった。 そう見えるのは、そう描かれてるから。 そう描かないと、この映画が成立しないのである。つまりこの映画のヒロインには根本的に矛盾がある。大嘘なのである。誰もが同情してしまう、勝気で、実はとてもやさしくて聡明で薄幸な美少女なんて実在しないから。
さて、ヒロインの弟の視点でこの映画を観ると、印象は大きく変わる。 主人公は殺した方が良い、憎むべきクズ男にしか見えない、かもしれない。
ところで、なぜヒロインはツバ吐きかけられたのに、主人公のおっさんに電話番号を教え、何度も会ったのか。「不良が好きになる女子の心理」か。もし主人公を演じたのが、デブで臭そうでブサイクで暴力ふるうオタク青年っぽい容姿だったら? 成立しない映画かもしれないし、逆に(一部の)オタクに大絶賛される映画になるかもしれない。
高評価の映画だが、もし初めて就職した会社の上司が主人公のような男だったら? 感動のストーリーに作られてるが、実は全然いい話じゃない。大嘘の作り物である。
この映画には金持ちが一人も出てこない。 スーパーヒーローが一人も出てこない。 幽霊も怪物も超能力も魔法も巨大ロボットもない世界。 だが、思いっきりファンタジー映画だ。 しかし、良いファンタジー映画だ。 ということで7点。 |
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