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タイトル名 |
MEG ザ・モンスター |
レビュワー |
ゆきさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2023-07-06 20:09:22 |
変更日時 |
2023-08-03 14:55:57 |
レビュー内容 |
毎年恒例、夏のサメ映画鑑賞。
ジェイソン・ステイサム主演という看板に偽り無しであり、冒頭から最後まで彼が出てくるし、サメの出番も多いしで、勿体ぶった感じが無いのが良いですね。 予算に恵まれた大作に相応しいクオリティだなって、嬉しくなっちゃいます。
この辺り、普通の映画好きなら(何故、そんな当たり前の事が加点対象に?)と戸惑うかも知れませんが…… 色んなサメ映画を観てきた身としては「大物俳優の名前で釣ってるけど、実はメインじゃなくゲスト出演程度」「拙い造形なのを誤魔化す為、サメの出番は極力減らしてる」って例に当てはまらないだけでも、凄い事だって思えちゃうんです。 特に終盤、サメがビーチを襲撃する場面は圧巻であり、ここまでエキストラの多いサメ映画って、本当に珍しい。 カラフルな浮き輪の群れが、巨大ザメから逃げ惑うのを上空から捉えたカットなど、ちゃんと「予算が有るからこそ撮れる場面」を見せてくれてるんですよね。 サメ映画といえば低予算な品が多いですし、本作は「きちんと金を掛けて、面白いサメ映画を撮ってる」という、それだけでも評価に値すると思います。
勿論、欠点も多いというか…… 前半と後半で、まるで違った趣の映画である事には、正直(んっ?)と戸惑いましたね。 「深海に取り残された人々を救出するという、真面目でシリアスな映画」から「お馬鹿なサメ映画」に変わったという形であり、自分としては後者が好きだから受け入れられたけど、前者が好きで観ていた人は「何だコレ」と、茫然としちゃうかも。 中盤、嫌味な金持ちキャラが間一髪助かったと思いきや、やっぱり食べられちゃう場面なんて「これぞサメ映画」って感じだし、あそこをキッカケに映画の雰囲気が一変するので、その変化を受け入れられるかどうかで、評価も変わってくると思います。 映画の完成度、作風の統一感という意味では、決して褒められない出来なのは確かです。
でもまぁ、自分としては「サメ映画っぽくないと思ってたら、ちゃんとサメ映画だった」という形なので、全然OKでしたね。 ヒロインの「少しだけ」を示すジェスチャーは真似したくなる魅力があったし、慎重派の味方キャラが「今日は海釣り日和だ」という言い方で協力を申し出る場面もグッと来たしで、主人公以外の人物が、ちゃんと魅力的だった点も良い。 ヒロインの娘であるメイインも可愛らしく、主人公との交流には、大いに和むものがありました。 ラストシーンにて「ママも誘っちゃう?」とメイインに言われた際に、主人公が目を見開いて笑う場面なんてもう、愛嬌たっぷり。 強面なステイサムだからこそ出せる、ギャップの魅力が素晴らしかったです。
黄色い潜水艇も恰好良かったので、それに乗って巨大ザメと一騎打ちするってクライマックスにも、大いに興奮。 最後は、その潜水艇も乗り捨て「主人公が単身、巨大ザメと戦う」というデタラメな展開になるんだけど(ステイサムなら、それも有り)って思えるんだから、本当に凄いですよね。 主演俳優の偉大さというか、役者としてのパワーを感じます。
そういった諸々を踏まえて考えると、本作は「サメ映画」ではなく「ステイサム映画」に分類すべきなのかも知れませんが…… いずれにせよ、しっかり楽しめる映画であった事は、間違い無いです。 サメ映画好きにも、ジェイソン・ステイサム好きにも、安心してオススメ出来る一本だと思います。 |
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