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タイトル名 |
アンタッチャブル |
レビュワー |
dreamerさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2019-12-14 09:34:41 |
変更日時 |
2019-12-14 09:40:05 |
レビュー内容 |
悪法で名高い「禁酒法」ですが、正しくは「酒類製造・販売・運搬等を禁止するという法律」という名称です。 つまり、お酒を造ること、売ること、運ぶことだけが禁止された法律であって、お酒を飲むこと自体は、禁止されていなかったということがわかります。
また、施行されるまでに1年の猶予があったため、人々はお酒の買いだめに走りました。 施行後、家でお酒が見つかっても「買いだめしておいた分です」と言えば、罪に問われなかったというのですから、ザル法もいいところです。 お酒の密輸入と密造で大儲けしたのは、ギャングたちだけだったのです。
この天下の悪法の施工時代に、世にもデカイ顏をしてシカゴの街でのさばっていたのが、暗黒街の帝王、アル・カポネです。 彼がネタになっているギャング映画は、それこそ星の数ほどあるのではないかと思われるくらい、凄い人気です。
このパラマウント映画創立75周年記念映画として製作された、ハリウッド大作「アンタッチャブル」では、ロバート・デ・ニーロがアル・カポネを演じています。 役作りのために、逆ダイエットをして太ったというエピソードはあまりにも有名です。 そして、首を傾けてしゃべる、独特の姿も強烈なインパクトがあります。
映像の魔術師・ブライアン・デ・パルマが監督をしているので、事実なんてどこへやら、徹底した娯楽アクション・ギャング映画に仕上がっています。 こういうのはあざとくて嫌いだという人もいるかも知れません。だが、それはハリウッドメジャー大作映画の宿命ともいえるものですが、私は大好きですね。
有名な駅の階段のベビーカーのシーンは、ハラハラ、ドキドキの連続で、ブライアン・デ・パルマ監督の楽しそうに撮っている顏が想像できますね。
そして、何と言っても魅力的なのは、当時、とても輝いていた主演のケヴィン・コスナーです。 絵に描いたような正義の味方。あまりにも嘘っぽくてため息が出そうですが、これぞまさに娯楽映画なんですね。
事実に基づいているとは言っても、彼の演じるエリオット・ネスは、映画のヒーローであり、架空の人物だくらいに思わないと駄目ですね。 史実と違うからおかしいじゃないかと決めつけるのは、ちょっと筋違いだと思いますね。 とにかく、カッコいいんですね。
それから、思わず注目してしまったのは、殺し屋のニッテイ(ビリー・ドラゴ)です。 とても陰険な顔つきの風貌で、目つきがとても怖いんですね。
もちろん、ショー・コネリー扮するジム・マローンも最高ですね。その年のアカデミー賞の最優秀助演男優賞を受賞しただけのことはありますね。 このジム・マローンは、FBIのリーダー的存在で、エリオットのみならず、観ている我々もグイグイ引っ張ってくれます。 ジェームズ・ボンド役を卒業した後の、ショーン・コネリーの演技に対する取り組みと研鑽が、一気に花開いたという感じですね。
今回、あらためて観直してみて、この作品はギャング映画の最高峰のひとつだと思いましたね。 エンニオ・モリコーネの音楽も素晴らしくて、この人の書くスコアは、映画の雰囲気にほんとにぴったりで、哀愁のあるメロディーを聞いているだけで感動してしまいます。 |
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