7.本当に恐ろしいものとはなんなのだろうか。たくさんのホラー映画を観てきたが、いまだにそのことについて考える。 病院でリーガンが検査のために血を抜かれ、機械に挟まれる場面は直接悪魔は関係していないのに、辛く恐ろしい。苦しそうな娘をなすすべもなく見つめる母親は一体どんな気持ちなのだろう? 彼女の視点で見ていると、グロテスクな映像もまた見る目が変わってくる。もしあれが、自分の娘だったら?(若い自分には想像の範囲内でしかないが) 悪魔と対決する神父は、同時に心に抱える罪の意識と闘うことになる。嫌がる母親を病院に収容させ、看取ることもできずに寂しい最期を迎えさせてしまった過去と向き合う。彼もまた、大切な人が苦しんでいるときに何もできない辛さを知っている。 だからこそ、神父は心が折れそうになったとき、母親の「娘は死ぬの?」という言葉を聞いて立ち上がることができた。そしてためらわずに命をも捨てた。悪魔なんかよりも、愛する人の死のほうが遥かに恐ろしいと知っていたから。 恐怖とは大切なものの喪失から生まれる感情だ。その大切なものとは自分の命であったり、あるいは他人の命だったりする。もし後者を題材としたなら、それは恐怖の物語であると同時に愛の物語でもある。 ホラーにしては気品がある美しい映像で、内容もまた単なるショッカーではない深みのあるドラマとなっている。 【no one】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-03 12:09:25) (良:4票) |
6.ハロウィーン、リーガンメイクした奴がいたら、金賞間違いないな・・・ |
5.実はかなり格式の高い映画で、相当の集中した鑑賞を要求するようなものだが、いかんせんきつい。二回見るのも面倒だし、なんとか一回でそのよさをわかろうとしたほうが無難でしょう。ホラーとして観ないほうが良いと思います。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-07-17 17:22:42) (良:1票) |
《改行表示》 4.このころ”エクソシスト”や”フレンチコネクション”や”恐怖の報酬”を観たわたしにとって、ウイリアムフリードキンは、私の子供心に、とても人間だとは思えなかった、というか、なぜか、フリードキンというひとは実在せず、架空の人物なんだと思っていた。そのくらい、こどもの私にとって、このころのフリードキンって監督は人間離れしていた。という、思い出。パンフレットの写真をみて、あっ 人間だ!と思った。 【男ザンパノ】さん [映画館(字幕)] 8点(2007-11-06 01:44:06) (良:1票) |
3.これ観た時は小学生ぐらいだったんだけど階段をブリッジしながらジェットコースターばりに降りて行くシーンに感動して、自分にも出来る!と思ってやってみたら階段から転げ落ちてしまったという苦い思い出があります。でも内容はいいので5点。 【ジョージア】さん 5点(2004-07-31 14:11:31) (笑:1票) |
2. チューブラベルズを聞くとメリン神父が聖水と十字架を入れたボストンバックを提げて、悪魔払いにリーガンの家に訪れて、しばし、家の前で佇む場面が蘇る。 【くるみぱぱ】さん 8点(2003-07-06 06:31:51) (良:1票) |
1.今さらコメントするまでもないオカルト映画の最高傑作。この作品の登場人物たちはそれぞれに心身を病んでいて、悪魔はその心の隙間に容赦なく潜りこんでくる。W・フリードキンの演出は無情で冷酷で感情的な説明を極端に排している。中でもリーガンの病院で検査されるシーンの冷酷さを、暗に子供や老人に対しても容赦ない、現代の医療検査を批判しているようにも捉えられるほど執拗に描かれる。無信仰、現代医学の進歩、あるいは科学万能の時代となっても、なお推しはかることが出来ない“なにか”が、この世に存在するということを嫌というほど思い知らされた作品でした。ディレクターズ・カット版で久々にリーガンに会えると思っていたのに、延期になってまことに残念! 【ドラえもん】さん 10点(2000-10-09 15:00:28) (良:1票) |