11.《ネタバレ》 けっこう辛口のコメントが多いですね。しかも何か矢口監督が前作(ウォーターボーイズ)を踏襲し杉!という見方が大半のようです。しかし「最初はやる気も実力もないヘタレな登場人物たちが次第に真剣に(作品の主題たる何かに)のめり込み始めてラストで見事に締め括る」というプロットは洋の東西を問わぬ言わば”王道”であり、或る程度の類似性は無理からぬのではないでしょうか。あと、「女子高生にビッグバンドジャズ」という取り合わせで「奇を衒った」と云えば、まぁ確かにそう見えなくもないですが、私は寧ろ新鮮さと共に「故きを温めて新しきを知る」的な古典への憧憬すら感じましたね。クライマックスで「Sing Sing Sing」を(吹き替えナシで)鮮やかにキメる彼女らの活き活きした姿を見る限り、受け狙いのあざとさなんぞ殆ど気になりません。惜しむらくはテンポが些か冗長な点と彼女らに降りかかるトラブルに作為が目立ち過ぎる点。特に友子がコンテストの応募テープを送り忘れるくだりはドジっ娘とかで済まされない杜撰さ・無神経さでいくら何でもワザとらし杉。普通に会場に着いて演奏で全く問題なかったハズ。それと、こういう吹奏楽系で短期間に上達するには優れた指導者が不可欠なのに最後まで不在のままなのも痛い。竹中直人にその役割を振ろうとして余計なエピソード(実はハッタリでした的なサゲ落ち)まで盛り込んでいるが明らかに蛇足。素直に谷啓あたりに任せて欲しかったと思います。2点マイナス。最後に矢口監督について。二番煎じでお茶を濁してる、とか云うよりも若手を積極的に起用して才能を開花させよう!という日本映画界への前向きな姿勢を私は買いたいですね。若手俳優の成長なくして邦画の復権などありえないのですから…。 【へちょちょ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-08-28 23:08:14) (良:3票) |
10.俺は、関口さんみたいな娘が好きだ。【ぐるぐる】さん 8点・・・・・・で、本当はレビュー終わりにしたいんだけど、そうゆう訳にもいかんな。えっと、「ウォーターボーイズ」を観た時は、嘘のつき方が中途半端に思えた(つまり、あんなに簡単にシンクロできるわけないじゃん、と思ってしまった)のだけれど、今回は嘘のつき方が(つまり話の展開)が豪快だったので(一度抜けた娘たちが時間軸を無視して楽器を購入し、演奏に加わるところとか)、素直に楽しいフィクションとして楽しめた。最後の演奏シーンで、拍手が表打ちから裏打ちになるとこが、良かったな~。自分も完全に聴衆の一人になってスウィングしちゃいました。それと、やっぱり関口さんが好きだ。 【ぐるぐる】さん 8点(2004-11-10 19:10:35) (笑:2票) |
9.思い切り開き直って「ウォーターボーイズ」の二番煎じを描き出すその潔さが見事だ。そしてその強引さも、男子高校生の何倍ものパワーを持つ女子高生のエネルギーによって許さざるを得ない雰囲気に持ち込まれる。明らかに「ウォーターボーイズ」と比べるとストーリーの完成度には欠ける。しかしそんなものどうでもよくなる。彼女たちの底抜けの明るさと奔放さを前に「完成度」など何の意味も無い。“踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らりゃな損損”うーん、まったくその通りズラ。 【鉄腕麗人】さん 8点(2004-09-22 18:49:52) (良:2票) |
8.《ネタバレ》 この映画の公開中の頃だったかに見た「ひみつの花園」がいい意味で余りにも突き抜けた勢いのある喜劇映画ですごく面白かったため、逆に今まで敬遠していた本作だが、ようやく見た。話としては「ウォーターボーイズ」と完全に同工異曲なので新味はあまりないが、それでも矢口史靖監督らしい勢いのある演出はやはり健在で、強引な展開やつっこみどころ満載なのもギャグ映画と割り切れば、何も考えずに見られる娯楽喜劇映画としてはかなり笑えるし充分に成功していると思う。(若大将シリーズなんかとノリとしては同じような気がする。)青春映画としては同じアルタミラピクチャーズ作品の「がんばっていきまっしょい」なんかと比べてしまうとドラマ的に物足りなさを感じるのも事実ではあるが、全体的にはなかなか面白かった。ラストの演奏シーンでは見ているこちらも思わず会場の観客たちと同じくノリノリで聞き入ってしまった。(演奏終了後エピローグを描かずすぐにエンドロール突入するというのも潔い。)今になって見てみると出演者に上野樹里(本作の後「のだめカンタービレ」でジャズからクラシックに行っちゃった?。)貫地谷しほり、本仮屋ユイカ(二人ともこの後NHKの朝ドラに主演してる。)など「ウォーターボーイズ」同様けっこう今を時めいている若手女優が出ていてその意味でも貴重か。チョイ役だけど竹中直人が通う音楽教室の先生を谷啓が演じているのがちょっと嬉しかったりもする。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-06-16 17:34:44) (良:1票) |
《改行表示》 7.難しいなぁ~。そもそも映画の面白さって何だろう?確かに、ある意味これは(正統派の)映画じゃないのかもしれない。でも、観終わった後の爽快さは否定できない。面白いものは面白い。でも、面白いだけじゃ映画じゃないって言われてしまうとイマイチ反論できないし。無理やりの設定とお約束の展開、そして素人っぽい演技… やっぱり映画としての評価は低くなってしまうのかなぁ?あぁ、難しい…。 でも、やっぱり私は好きだな。お約束的だからこその安心感。余計な回り道のない展開。素人っぽいからこその純粋さ、爽やかさ。やっぱり高得点にしよっと。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [地上波(字幕)] 8点(2006-03-19 23:23:17) (良:1票) |
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《改行表示》 6.《ネタバレ》 この映画はCX-TV製作なので、他の映画と同じ尺度で評価すること自体ナンセンス。それに多くの観客を映画館に誘った功績と多くの人にジャズの楽しさを伝えた功績は評価されるべき。ウォーターボーイズ見て「シンクロやりたい」と思った人はあまりいないだろうが、これ観て「ジャズやりたい」とか「ジャズ聴きたい」と思った人は大勢いるはず! 個人的にはストーリー自体はグダグダで一度見ればお腹いっぱい。でも「メイク・ハー・マイン」以降の演奏シーンは4ヶ月の練習でここまで吹けるのかと思うほど良いできだ。特に「メキシカン・フライヤー」の冒頭がどうも走っているのに小澤先生がタクトを振った途端にぴったり揃う場面と「シング・シング・シング」のサックスの入りが見事に揃っているのは驚きだった(何度もテイクしてるんだろうけれど)。そしてやっぱり関口のトロンボーン(笑)。役柄をすっかり忘れて真剣に吹いてます!本仮屋ユイカしてます。さすがは中距離走で東京都記録を作っただけの肺活量はある(爆)。 ・・・って、それじゃ映画評じゃないよ<自分 【さとし@快投乱打】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-10 15:32:43) (良:1票) |
5.昔むかし、原信夫とシャープス&フラッツのようなビッグバンドに憧れる自分がいた(時代がばれてしまう)。 学校にも入り著名なプレイヤーにも教えを請うた。 畑が変わってしまった今でも、自らをなんとか表現しようともがいていた幼い頃の自分を、この映画は思い出させた。 監督や演じ手あるいは映画としての評価は皆さんのレビューに詳しいが、私には、ただただ純真に「カッコよさ」を目指す彼女達が羨ましく映った。 ラスト3曲のプレイでは、身体が左右にスイングするほど余裕を見せるパフォーマンスに、恥ずかしくもこみ上げるものがあった。 プロというレベルには届かずとも、素人の域を超えたアンサンブルに、ほのかな嫉妬とともに、もっとアンコールを望む自分がいた。 ナット・キング・コールのエンドロールに、のどかな田舎の風景とノー天気で小うるさい……失礼、天真爛漫な女子高生達が、なぜか妙に合っていた。 【荘次郎】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-08-29 06:58:51) (良:1票) |
4.観終った後、今でも延々と頭の中で「シング・シング・シング」が鳴り響き続けています。会議中でもどこでも頭と心はスウイングモードに突入中、まったくやばい。SG中毒になってしまいました。スウィングつながりで「ベニー・グッドマン物語」「グレン・ミラー物語」も観てしまいました。両作品もよい映画だと思いますが、同じ楽曲でも本作での演奏の方が頭に残りました。演奏の上手い下手ではなく映画の一場面として映像と音楽がストーリーの中でしっかりとマッチングしているのだと感じました。期待以上に心地よく爽快感のある映画でした。また邪道かもしれませんがDVDスペシャルエディションの特典ディスクのメイキングやサイドストーリーを合わせて観ると、主要メンバーは勿論ですが本篇では余り目立たないその他大勢のガールズたちの裏設定の広がりや演奏練習での奮闘ぶり、スタッフの熱意などを見ることが出来て一層楽しく本篇を見ることが出来ました。DVD収録の二種類のオーディオコメンタリーもなかなか楽しく、お陰で立て続けに三回繰り返して観ました。今でも中毒状態が続いていて「メキシカン・フライヤー」から「シング・シング・シング」演奏のラストシーンを毎日のように見ています。ちなみに「スウィングマン」(木下ほうか・宮崎あおい主演)は野球のバットでどつきどづかれるお話なので決して真似をしてはいけません。 【ぶくぶく】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-04-16 11:59:53) (良:1票) |
3.拙者、ヤ○ハのサックス教室に4年通ったけど、半音を出せませんから。切腹!!の身からすると、こんなにトントン吹けるようになるなんて、「んなわけあるかい!」の突っ込みの一つも入れたくなる。けど、女子高生だし、勢いあるし、部活だし、毎日練習できるし(管楽器は練習場所を探すのが本当に大変)と自分に言い聞かせながら主人公を応援させるパワーがこの映画にはあります。しかも、ラストの演奏は、素人同然だった出演者が1年ぐらいで習得したもの、と聞かされるとあながち無い話でもないか(映画内の時間経過は半年くらい)、皆頑張ったんだね~とオジサンは全てを許してしまい、かつ、監督の思惑通りに盛り上げさせられてしまいました。確かに、ストーリーは「ウォーターボーイズ」に酷似してますが、まあ、シリーズ物の変形と思えばいいでしょう。今度はどんな主人公、どんな素材でいくのでしょう?どうせなら、柳の下でドジョウを何匹もつかみ取りしてください。矢口監督。 【東京サンダ】さん 8点(2004-09-20 09:55:53) (笑:1票) |
2.《ネタバレ》 吹き替えなしの演奏なので1点プラス。プロットはウォーターボーイズと全くおなじですが、このプロット、何度再利用しても良いんじゃないかと思わせるくらいのものです。CX-TVは使い回しのきくプロット手に入れて万々歳ですな。こないだの朝日新聞夕刊の映画評にあったとおりドラマはちょっと弱いですが、そんなもん関係なし。管楽器は肺活量と体力がすべて!! 最後のホールでのライブシーンだけですべて許せてしまいます。演奏終了と同時に終わるってのも最高、もったいつけたエピローグなんか必要なし。山形出身のCX-TV武田祐子アナが報道キャスター役でいきなり登場したときは笑った笑った、あんまり気づいてる人いませんでしたが。それに、ひさしぶりに桜むつ子さん見ることができてうれしかった。あと、谷さんの使いかた、ちょっともったいないんではないでしょうか?日本を代表するトロンボーン奏者なのに。ま、監督が直接絡ませない決断をしたと思いたいのですが、惜しいなぁ。 【shintax】さん 8点(2004-09-14 18:12:13) (良:1票) |
《改行表示》 1.いいぞ。人生一番いらないのはクヨクヨすることだ!を若さならではの脳天気さで提唱してるような映画でした。それを上野樹里はじめ出演者全員で体現。鑑賞後の爽やかな感じは、「ウォーターボーイズ」と同じ。ギャグはもっと詰まっている。お涙頂戴のメロドラマや奇をてらったどぎついシーンは使用せず、ひたすらかわいいコメディで押しまくられました。必要か必要ではないか分からないような、頭にこびり付いた大人社会の変な価値観をしばしササッと掃除してくれます。もう少し楽器をおぼえる苦労を描いたら、最後のライブにもっと感動できたのでは。韓国ブームの後は東北ブームが来るぞ。 【チューン】さん 8点(2004-09-13 14:46:47) (良:1票) |