4.山田監督お願いです、この路線でもう一本作ってください。三部作の格好になれば作品が「二番煎じ」と言われななくなります。 【y_osuka】さん 8点(2004-12-19 00:29:49) (笑:1票) |
3.「家族」の後に「故郷」、「幸福の黄色いハンカチ」の後に「遙かなる山の呼び声」、そして今回の「たそがれ清兵衛」の後の「隠し剣鬼の爪」。山田洋次監督には、このように傑作やヒット作が出ると、続けて同工異曲の作品が出る例が多いですね。もちろん寅さんみたいにシリーズ化される作品もありますし。その一番の理由は、やはり映画会社(松竹)の要請でやむを得ず、ということなんでしょうね。その結果、前二例と同じく、今回も前作には及ばない、厳しく言えば「二番煎じ」な作品だと思います。けれど、個人的には前作より、こちらの方が好きです。わざと寅さんメンバーを揃えたり、笑える場面が多かったり、山田監督の肩の力が抜けた遊びごころが見えて、「清兵衛」とは色合いの違う楽しい娯楽映画になったと思います。キセルの「あ、首がとんだ」の場面は、寅さん映画ですよね。 【とらおとめ】さん 8点(2004-11-18 23:05:39) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 最近、サムライを辞める侍の映画が増えてきた。時代は幕末とはいえ、欲深な家老VS下級武士という構図は、日本の経済発展を支えてきた企業の構図とほとんど同じ。企業に縛られて生きていくのに疑問を感じる人にとっては他人事ではない。だから、『ラストサムライ』のサムライ礼賛とは違って、そもそもサムライという肩書きを背負うことへの疑問の視点をもったことでこの映画はひとつ深いところにある気がする。『たそがれ…』が老成した大人の映画だったのに対し、『隠し剣…』は青春映画である。『たそがれ…』にあったぎらぎらした緊張感や、理想的に洗練された立ち振る舞いはこの映画にはない。でも、サムライという肩書きに徹しきれない所(友人の狭間も、最後は鉄砲に殺されて、サムライとして死ねなかった)や、友人討ちを拝命する時の逡巡する態度、たまにがさつで不器用な立ち振る舞いに若者らしさがでてる。この味わいも悪くない。「もう2度と人を殺したくない」というのは、間違いなく若者の台詞である。大人なら「そういう運命も仕方がない」になりそうだから。がんばれ若者。僕も含めて。 |
《改行表示》 1.素晴らしかったのは、二人で海を見に行く場面。片桐の数歩後ろをついていく松たか子は、まさに古き良き日本の女性。どこから見ても夫婦なのに、あんなに近くにいるのに、二人の間には大きな壁がある・・・。 幕末という時代もあってか、抗うことの出来ない大き力が随所に見られた。それは身分であったり、上からの命令であったり、迫り来る近代化の波であったり。そんな流れに呑み込まれそうになっても、自分自身の「信念」に従い、自らの足で生きる姿。そんな片桐の生き様に、剣の腕だけではない人間としての「強さ」を感じたのです。 確かに『たそがれ清兵衛』と共通する部分が非常に多いけれど、なぜそれがいけないのだろう、というのが自分の正直な気持ち。むしろ、変わってもらっては困る。毎年田舎に行くように、二、三年に一度、山田洋次監督の藤沢周平時代劇を見続けていきたい。故郷に帰ったような暖かさがあるし、何より、自分の世代にはそういう映画が無いから。 【紅蓮天国】さん 8点(2004-10-30 17:29:40) (良:2票) |