18.トムハンクスの演技力に舌を巻いた。そしてスピルバーグの演出。映像も悪くない。しかし如何せん脚本がいまいちである。そこそこ笑えるしそこそこ切なくもなるのだが、あまりに出来すぎた展開(特にラスト)、都合よく配置された脇役設定には首を傾げざるを得ない。予想通りに展開していく今作品はまとまってはいるものの、良くも悪くもさすがハリウッドと思わせられる。予定調和でありながら、ついついひきこまれてしまうのは役者と監督の力量に他ならない。下手すれば陳腐になってしまいそうな設定や内容だが、完成度が高いせいか陳腐を陳腐と思わせないパワーがある。観て損はしない映画。 【HARVEST】さん 9点(2005-03-09 15:51:19) (良:2票) |
17.スピルバーグが、いわゆるハートウォーミングなどという言葉では片づけられない、変な嗜好、妙な欲望を抱く奇形な人である、というのは一部で有名な話である。例えば「シンドラーのリスト」や「プライベート・ライアン」の残酷描写、幼児虐待ホラー「AI」、「マイノリティー・リポート」にみられるフィルムノワールと「眼」に対する偏愛。■今回の「変」は大セット。小さな話に大きなセット。というより、この企画を耳にしたスピルバーグは、その物語などよりもまず巨大な空港というセットを創り上げることに夢中になったのではないか。つまり、「アクション」の一言で数百人の人々が動き始め、どこにだってカメラがおけ、太陽でさえ制御できる。世界を生みだし、神のようにその世界に君臨すること。■モップの先で巨大な飛行機を止めるインド人の姿は、まるでスピルバーグその人のようだ。私はそんなスピルバーグのまっこと映画的な欲望、幼児的な欲望を断固支持したいと思う。■しかし、過去の作品群同様、スピルバーグはそんな欲望にブレーキをかける。なぜなら彼は大人であって、本当に子供ではないから。「商品」をまとめあげ、観客に満足して映画館を出ていって欲しいから。だから、この映画もそこそこ笑え、そこそこ感動する。■そんなもんは、「ぐっばいれーにん」やら「しんじゅのなんとか」やら「ろすといんなんとか」やら、ミニシアターで消費されるハリウッドの出来損ないに任せておけばいいじゃん、と思う。私が見たいのは、どす黒い欲望、幼児的な欲望が暴走し、映画を破綻させる様だ。つまり、笑いが凍りつくジャック・タチの喜劇大作こそ観たいのだ。やっぱ、今回も「そこそこ」だった…。■スピルバーグの新作は「宇宙戦争」のリメイクだそうだ。地球全土を舞台にした血も凍る殺戮、ホロコーストが展開される後味の悪い映画であることを、切に切に期待する。 【まぶぜたろう】さん 5点(2005-01-08 00:00:42) (良:2票) |
16.悲運に見舞われた男の感動実話だと思い込んでいたのは前宣伝のせい。コメディだったのかよー。全般に流れるファンタジー感、のれればいいんでしょうがワタシにはちょっとクサすぎた。何が嫌って、ビクター演じるT・ハンクスがフォレスト・ガンプみたいだったこと。英語が苦手な旧共産圏の人ってだけで、大人の男なわけじゃないですか。なんであんな風に必要以上におどおどしたりちょこちょこ歩きしたりの演技なの。非英語圏の人にシツレイな感じだわあとずっと思いながら観てしまった。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-08-21 23:55:18) (良:1票) |
15.こういうの凄く好きです。こういう役やらせたらトムハンクスの右に出るものはいませんね。ファンタジー色が若干強く登場人物はいい人ばかりです。荒んだ心が洗われる。単純にいい話みたい人にオススメ。 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-10-03 13:40:15) (良:1票) |
14.最初から最後まで隙が無く、よく出来ている作品。 理不尽な境遇に陥った主人公が、その場所=空港で頑張って生活していく様に涙を誘われる。 ストーリーの運び方も心地よい。大好きな映画。
【Sugarbetter】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-01-21 19:48:51) (良:1票) |
13.賛否両論だとは思うけど、私は良くできたヒューマンドラマだと思う。考えてみれば凄く不運な境遇の主人公をあえてコミカルに演出しているのが良い。どんなことがあっても前向きな主人公にとても好感がもてました。コミカルな部分があるからこそ、際立つ感動がありました。笑える部分は思わず声を出して笑えたし。良かったです。 【civi】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-05-06 11:44:28) (良:1票) |
12.トムハンクスが演じているだけで面白いと思ってしまう私は洗脳されてるのでしょうか・・・。少年の心を持ち続けているビクターはとてもかわいい人!いそうでいないのよね、こういう男性って。。 【junneisan】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-03-10 14:31:26) (笑:1票) |
11.面白い映画でしたが、一つ一つのテーマが軽い扱いでそこが少々不満といえば不満かな。動機であるアメリカへの拘りも、キャサリン=ゼタ=ジョーンズとの恋愛も、空港管理者との争いも、ラスト近くで盛り上げたわりにラストはやや尻すぼみ・・・何か、中途半端で。どうせならミナクルハッピー!!まで、やってしまってもいいんじゃないでしょうか。せめて、キャサリン・ゼタとの関係くらいはキッチリして欲しかった。とまぁそんな所にモヤモヤしながらもいい映画だったかな。 【ちょび】さん [映画館(吹替)] 6点(2005-05-27 15:19:44) (良:1票) |
10.美味しさに例えるならば「上品な味」。大人が大人の雰囲気で見れる映画。ほぼ空港の中で展開するが、ショッピングモール、管理局、新造地区、人々とのつながり、そこで行われるヒューマンドラマは決して生半可に安い物ではなかった。ビクターの持つ缶の秘密も、胸に染み込んでくる暖かさがあった。...久しぶりに上質の映画を見て、泣いた。 【sirou92】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-05-26 11:16:39) (良:1票) |
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9.やれば出来るじゃんスピルバーグ!終わった瞬間の率直な感想です。故郷で起きた悲劇によって法の隙間に落ちてしまった主人公が大空港で巻き起こす、ごく普通のコメディですが、これが最近の俺が求めていた映画ですね。拳銃をぶっ放す事も無く人が死ぬ事もない、そこがいいですよ。まぁはっきりいっちゃえばご都合主義だし、?な部分も多々ありますが、そんなの丸め込んじゃうのがトム・ハンクスの演技力とキャサリン・ゼタ・ジョーンズの美しさですよ!とくにキャサリン・ゼタ・ジョーンズの美しさは特筆物であんなきれいなスッチーと出会えるのなら俺も成田空港に泊まり込んでやろうかななどというよからぬ思いに駆られてしまいました。ほかにも友情や人の優しさなどが、随所に見えてとても嬉しくなりました。帰り道は北風が強く体は冷えましたが心は温かく気持ちよく帰ることができたなぁ~(しみじみ)。手堅く佳作を作り上げたスピルバーグの手腕は衰えてはいなかったのか?個人的に判断は夏の宇宙戦争までとっておきたいです。 【一番星☆桃太郎】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-02-02 01:45:52) (良:1票) |
8.やられた。こんなに素晴らしい編集はないね。予告編に10点。 【つむじ風】さん 4点(2005-01-16 19:02:17) (笑:1票) |
7.今までで映画館で観て初めて面白いと思った作品!1800円価値が十分にあった。俺はたいして笑わなかったけど、とてもいいドラマに仕上がっている。映像がメチャメチャいいなぁと思っていて、今気づいたら監督がスピルバーグだったんだ!!!ETぽい。映画館で初めて涙がでた。ほんとこういう映画を観たら、幸せって感じる。 【カフェ俺!】さん 9点(2005-01-05 05:59:02) (良:1票) |
6.キャサリン姉さんとってもきれいだし、ストーリーもシンプルで言うことなし、 といいたいんだけど一つだけ言わせてください
「最初の空港でトムハンクス追っかけて、カメラがぐるぐる回るシーンがあったでしょ? 私はそこで目が回ってしまいました。 だから、映画終わるまで気持ち悪かった~」 \(◎o◎)/!\(◎o◎)/!\(◎o◎)/!\(◎o◎)/!\(◎o◎)/!\(◎o◎)/! 【るる】さん 10点(2005-01-04 11:57:18) (笑:1票) |
5.トム・ハンクスはコメディアンであると信じる立場から、本来の彼の持ち味が生かされたコメディ作品は嬉しい。問題は1000人もの観客と同じスクリーンを見ているはずなのにゲラゲラ笑い続けていたのが私一人であったこと。この寂しさはいったい何なんだ。 トム・ハンクスだから、スピルバーグだからと言って大箱でいかにも感動系なコピーをつけて売らなければならないという事情もわからなくはない。だからと言ってクスリとも笑わずに深刻ぶってスクリーンを見つめ、とってつけたようなラストでは涙まで流す観客の異様なまでの主体性の無さに愕然とした。人々は映画に対する感想まで誰かに教えてもらわなければならなくなってしまったんだろうか。自分の頭でモノを考えていれば、この程度の「感動話」に泣ける方がどうかしている。 もはや「大作」にしか出演を許されなくなってしまったトム・ハンクスと、「大作」しか手がけられなくなってしまったスピルバーグにとって、果たしてこの選択が正しかったのかどうかは疑問。これは低予算で低スケールで、地味に撮って味の出るストーリーだったと思うし、泣く泣く大作に仕立てた割には頑張っていると思うのだけれど客寄せパンダのキャサリン・ゼタ=ジョーンズは蛇足だったし主人公がNYへ行きたい理由も実際そんなに必要ではなかった。ただ飛行場から出て行かない主人公というシチュエーションだけが重要だったのであって、優れたアイデアだっただけに潤沢すぎる予算は却って邪魔になってしまった。売れすぎた才能の行き場の無いエネルギーという皮肉。ついにスキンヘッドになってしまったスタンリー・トゥッチの熱演に敬意を表して7点。返す返すも惜しい作品ではある。「トゥルーマン・ショー」にとても似ていると感じたのは私だけだろうか。 【anemone】さん 7点(2005-01-02 00:18:35) (良:1票) |
4.「待つ」ことをテーマに空港を舞台にした素晴らしい感動作品に仕上がったと思う。 誰かをあるいは何かを待っている人には心に染み渡る熱いものを感じるのではないかな。 人は色々なことや人を待つ。 この映画でも、フランクは局長のポストを待ち、エンリケは指輪を渡しトーレスが来るのを待った。 アメリアは39歳になってもある人を待ちつづけている。 グプタにはひょっとして本国で待っている人がいるのかもしれない。 そしてビクターは時を待ち、タイミングを待ち、アメリアを待った。 アメリアのように待つことによって、その答えや見返りが得られないかもしれない。 ビクターのように得られたものはただの紙切れかもしれない。 それでも人は何かを待つ続ける。 それは待つこと自体に何かの意味があり、待つことによって学ぶものがあるからだろうか。 この映画を観て「待つ」とは一体どういうことなのだろうか、俺は一体何を待っているんだろうかと色々感じることが多かったな。 「待つ」ことを描くことにプラスして人間的な触れ合いを描いていているのも大きい。 空港に一人、自分のことを知る人もいなく、言葉も何も通じない中、置き去りにされた孤独感から様々な人と触れ合いながら、助けたり、助けてもらいながら生きていく。 冒頭の誰も知らないスタートから空港を出る時はビクターを知らない人がいないほど大きな輪になっている。 そういう人間的なベーシックな面を上手くそしてシンプルに描かれている点も好評価できる。 フランクはビクターから学ぶことはあまり多くなかったかもしれないが、自分はビクターから学ぶことは多かったと感じた。 【六本木ソルジャー】さん 8点(2004-12-30 23:22:24) (良:1票) |
3.トム・ハンクスの主演が決定した事を受けてスピルバーグがメガホンを取る事に決めた、まさにスピルバーグがハンクスのために撮った映画。 内容はいたってシンプルで出国も入国も許されない非アメリカ人旅行者が米国ターミナルでの生活を送ってゆくうちにターミナルで出会う人々と心を通わせていく。 しかし穿った見方をするとその裏には、非米国人に対するアメリカ人(全ての、ではないが)の傲慢とも取れる態度に対する揶揄であったり、イラク人に対する過度の警戒への戒め、などなど複雑な問題に対する問いかけが見受けられる。 ラストもありがちなものではあるが、この映画のテーマに対してそういった見方が出来る以上、米国人の固い殻のような壁を突き破って心を通わせた非米国人という点からみて心に染み入るものになっている。 表面上に見て取れる現象以上に考えさせられる、良作である。 【コーヒー】さん 9点(2004-12-02 04:17:17) (良:1票) |
2.いいですね~、本当に安心して観ていられる良作です。トム・ハンクスのさり気ないながらも素晴らしい演技と、それを生かしきるスピルバーグの演出。また、台詞のひとつひとつもウィットに富んでいて、笑わせられたりホロっとさせられたり… 冒頭、イキナリ本題に入ってくるスピード感ある展開。これって実はかなり重い内容なのに、それをサラッと流しながらも決して軽んじない。この手のニューマンドラマとしてはお約束的なストーリーなのに、観る者にやたらツッコませない。決して大作ではありませんが、見事に感動させてくれる一本です。 |
1.純粋でちょっとヌけてて情にもろいおっちゃんが、空港内で幸せの粉を撒き散らかす。スケール的には小さいが、さすがスピルバーグと思わせる仕上がり。トム・ハンクスもやはりというか上手い。温かい気分にさせてくれる良作。 【モチキチ】さん 8点(2004-07-11 03:03:57) (良:1票) |