108.昔ならではの実録系のシブイ映画。多少の緊張感はあるものの、今となってはやや地味か。 |
107. テンポよく展開するセミ・ドキュメンタリー調刑事ドラマ。臨場感が巧みに醸成されており、高架鉄道と車の追跡シーンはカーアクションの名場面。華やかな大都市ニューヨークの、麻薬犯罪に蝕まれる実態を暴き出す点も出色で、後の刑事映画に多大な影響を与えただろうことは想像に難くない。 地べたに這いつくばるような捜査で執念をみせる“ポパイ”ことドイル刑事が抜群の存在感を見せる。麻薬組織の黒幕が高級料理を優雅に食べ、張り込みの刑事は寒さに震えながらピザをほおばる姿が何とも皮肉で、この刑事を思わず応援したくなる。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-06 14:43:25) |
106.無骨なタフガイ、ハックマン。本作で演じたポパイでアカデミー賞を手にし、 そんなハックマンのイメージを決定づけた作品です。 そして本作に「ポセイドン・アドベンチャー」に「スケアクロウ」といった 名作に立て続けに出演した70年代前半が彼の最もいい時期だったと思います。 全体的には実話モノということもあり地味に撮られた作品ですが、 中盤のNYの雑踏の中の尾行や、地下鉄の駅での黒幕との攻防、 そして本作で最も有名であろう、上を走る電車とその高架下を走る車。 この高低差のあるアクションなど、NYの街並みを活かした見せ場がビシビシと決まっている。 地味ということでは、ほとんど女が登場しない。ハックマンをずっと現場に放り込んだままで、 ポパイやルソーがタフな1日を終えて自宅に帰り、 女房か恋人かと飯を食い、子どもと戯れるような束の間の安らぎのひと時も全く無い。 この時代の犯罪映画でよく感じられる、どこか空気の悪さを感じさせるような街の描写や 常に日没間際のような澱んだ作品の色合いや世界観もまたたまらない作品です。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-10-14 17:52:14) |
105.70年台っぽい映像、当時のニューヨークの街並みの雰囲気、寒々しい空気感がいいです。 迫力あるカーチェイスシーンなんかもありますが、派手なアクションというよりリアルで地味な場面のほうが多いです。 終わり方もスッキリしませんし、爽快感やカッチリしたドラマを期待する方には不向き。 昔TVでいっぱい放送していた日本の刑事ドラマもこれとか、同じ年のダーティハリーとかを参考にしたのかなあと思われます。 【クリプトポネ】さん [DVD(吹替)] 7点(2017-07-30 01:20:13) |
104.古き良きハードボイルド。 ポパイの何が何でもホシをあげてやるという麻薬警察の執念は良かった。 ただ、まじめな堅いストーリー過ぎて刺激が少々足らない。 |
103.ロケーションが良かった。今となっては懐かしさも感じた。現代のNY映像では考えられない猥雑な画。ポパイ刑事も良い意味で品がないんだよね。爽快感とかすっきり感の真逆。男臭さをたっぷり感じる作品。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2016-10-12 15:40:55) |
102.退屈せずに見れたが、人物描写に深みが無く、最後のオチも「なんじゃそら」という感じ。 地下鉄で敵を追走するシーンがアホらしくて一番記憶に残っている。 【さわき】さん [地上波(吹替)] 5点(2016-09-10 11:24:08) |
101.粗暴な警官が緻密な尾行捜査を行うというギャップがいい。ドキュメンタリー出身監督らしい臨場感溢れる撮影と編集も高評価。BGMをあまり使わず、手持ち撮影を駆使することで尾行・張り込みの緊張感が醸しだされている。尾行シーンと有名なカーチェイスはゲリラ撮影だったとのこと。カースタントのプロが日常に飛び込むとああいう映像が撮影できるのだ。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-03-14 02:11:56) |
100.リアルで迫力のあるシーンはあるものの、退屈さに耐えられるかどうかが微妙な映画。 どうにも辛口になってしまうが、好き嫌いが分かれる作品なのかもしれない。ある一定の領域を築いているのは認めるが。 【simple】さん [地上波(吹替)] 5点(2015-10-10 20:15:09) |
99.しつこく電車追いすぎやで。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-01-24 08:44:04) |
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98.実話ものであり、人間臭い主人公のキャラクターや後味のあまり良くない結末が、さらにリアル感を増して面白い映画でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-17 13:29:08) |
97.張り込み・尾行・追跡・解体の各シーンから迫り来る「犯人を必ずや逮捕する」という素行不良刑事と、「妥協を許さない」という映画監督、それぞれの常軌を逸した執念と仕事へのプライド。唖然とさせられ、敬服させられる私の思いを代弁してくれる相棒の絶妙なキャラクター。どうしようもない結末のやるせなさ。何年経っても色褪せる事の無い忘れじの名作。 |
96.主人公のポパイなる刑事が好きでないし、どこが評価されたのかわからない映画。犯人追跡のシーンだけは盛り上がるが・・・。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 3点(2013-10-15 18:50:48) |
95.麻薬捜査の最前線を、丹念に描いた映画。高架下のカーチェイスや地下鉄での追跡劇はかなり力のこもったシーンだった。ジーン・ハックマン演じる刑事が捜査の鬼になってゆく流れは圧巻であり、度を越してやりすぎな捜査方法と貧相な張り込み生活をみると、どちらが犯罪者か分からなくなってくる。ラストの相棒の愛想をつかした表情がまたいい 【よいしょ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-09-21 16:19:20) (良:1票) |
94.街が、寒い。灰色で冷たくて、厳しい。息を白く吐いて両手をこすり合わせながら任務につくG・ハックマンとR・シャイダー。きついことにラストも甘くない。厳然としたリアリティと冴えない中年オヤジ二人の執念。自らに酔わないタイプのハードボイルド、心にずっしりと溜まります。 【tottoko】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2013-03-06 00:47:38) |
93.ジーン・ハックマン、いい暴れっぷり。張り込みのシーンとか雰囲気出ていて良かったです。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-02-04 18:43:04) |
92.この、なんとも絶望的・退廃的な雰囲気 |
91.こういう映画を観ると、自分は映画という娯楽に根本的な部分では「精巧な虚構」を求めているのだなと思う。 ザラつく画面に映し出されるリアルな息づかい、決してトントン拍子には運ばない物事の顛末、そして正義を司る者が常に「完勝」するなんてことはあり得ないという現実感。 その唐突な映画の終焉に対して「え、終わり?」と不満を禁じ得なかった自分は、この作品の持つ価値を感じつつも、どうしても最終的に「面白かった」とは思えなかった。
非常にどっちつかずな言い方になるが、それはイコールこの映画が「面白くなかった」ということではない。 ブルックリンの刑事たちの生々しい姿が延々と描き出される映画世界に対して、終始惹き付けられたことは間違いない。 怒濤のカーチェイスシーンから、映画史に残る有名な“背後からの射殺”シーンと、見所と見応えは枚挙に暇がない映画であった。
では何が自分自身の好みに沿わなかったのか。それは即ち、この映画の最大の売りである“リアリズム”に他ならないように思える。 この映画のモデルは実在の刑事であり、その元刑事の生き様を描き出したノンフィクションが原作である。 そして監督は、リアリティを徹底しドキュメンタリー的手法でこの映画を構築していったという。 その徹底したリアリズムが、個人的にキツかったのかもしれない。
それは、あまりに生々しい描写の連続で観るに耐えないというような分かりやすいキツさではない。 ありとあらゆる情報網が張り巡らされ、別に知りたくもない現実が次々に明るみになる現代社会に生きる者として、映画の世界にまで"現実感”を求めることに疲れたという表現が正しいように思う。 このハードボイルドな刑事映画に描かれていることとその方法は、圧倒的に正しいのだろう。 ただ、楽しくはない。とどのつまりそういうことだ。
奇しくもこの映画の公開と同じ年、もう一つのハードボイルド映画の中でもう一人の刑事が登場した。 今作のポパイ刑事と同様に、正義の名の下に問答無用に悪を葬るその刑事の通称は“ダーティ・ハリー”。 この二人のアウトロー刑事のスタンスは極めて似通ってはいる。 しかし、同じ丸腰の悪党に対してでも、背後から撃ち殺すポパイよりも、正面から堂々と撃ち殺すハリーの方が、やっぱり格好良い。 【鉄腕麗人】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-11-11 22:24:23) (良:1票) |
90.警察ものの場合、たとえオールロケでも、犯罪現場や捜査会議室なんかは繰り返し映され、光景に馴染みのある・なしの濃淡が生まれてくるのが普通だ。本作にはそれがない。観客にとってすべてのシーンが「ゆきずりの場所」であり、そこをノンストップの電車のように突っ走っていく。警察ものの真の主役は都市そのもの、と割り切った映画。匿名の街角が連なっていく。張り込みと追跡の背景としての都市が流れていく。そのザラついた摩擦感が味わい。一番好きなのはフェルナンド・レイをポパイがホテルから地下鉄まで追跡するシークエンス。人混みの中に見え隠れする紳士の姿、そして車両に乗ったり降りたりの騙し合い、レイの人を食ったキャラクターが生かされていた(これを初めて観たころはまだブニュエル映画を知らなかったはずだが)。音楽がけっこういい。低弦のユニゾンがモゾモゾッとうごめいて、やがてジャズが乗ってくる。このモゾモゾッに、なんか文楽の太棹三味線的な、映像に対する合の手の味がある。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-04 09:44:24) (良:1票) |
89.「ダーティーハリー」に通ずる刑事アクションものだけど、 実在の麻薬課の刑事二人をベースにしたお話ということで、娯楽映画でありながらも、 正統派刑事物という印象が強い。犯人との攻防や本格的なカーアクションに見応えがあるが、 主役二人のキャラも見所。強烈な個性でアクの強さを見せてくれるジーン・ハックマン、 相棒役のロイ・シャイダーも渋くてよかった。男臭さがムンムンに漂ってくるような作品。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-01-26 03:03:26) |