141.高校生の時に見たときはこれはすごい映画だと圧倒されたが、歳をとってみると他のチャップリン作品より色褪せている感じがする。政治的意図が強すぎて、チャップリンが本来得意な人情の機微の描写が弱いためと思う。 【ashigara】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-09 15:58:14) |
140.あんなにもトーキーに抵抗しパントマイム芸の優位を説いていたチャップリンが、ただ顔のアップだけでしゃべり続けること。そのことの衝撃も、広い意味での「芸」であろう。おどおどしたものが勇気を出す、という、キートンやロイドとも共通したアメリカ理想の型を使って、演説に持っていった。なにより感心するのは、このときアメリカはまだドイツと戦争していないのだ。そしてドイツは一番威勢のいいときなのだ。もしこのままドイツがヨーロッパを圧伏したら、アメリカはドイツと外交交渉によってその後の世界を探っていく可能性もあった。そのときこんな映画を作っていた作家は、困難な立場に追い込まれたことだろう。それでも発言した勇気、これは開戦後に「安心」して量産された反ナチ映画と一緒にしてはならない。この勇気の前には、作品としてどうこう言うのもはばかられ、とにかく映画史が持った偉大なフィルムであることは間違いない。ただ映画芸術史の流れで捉えると、なんか、音楽史におけるベートーヴェンの「第九」に相当するんじゃないかと思うことがある。純粋な律動を楽しむ芸術であった西洋の器楽曲、しかし第九のラストに演説のように登場する合唱で、不純な言葉=意味が入り込んできた。そしてバロック・古典派という、天上の世界を写し取って頂点に達していた音楽史は、ロマン派という作曲家個人の心の内面を歌う地上の世界に下降してくる。映画史も、このラストの演説を切り替えどきにしたように、天上のパントマイム芸から地上のセリフ芝居へと移ろっていく。もちろんそれでいいのだ、歴史とはそういう変化を受け入れ展開していくものなのだから、それでいいのだけれど、あの無垢な無声の時代がやたら懐かしくなるときも当然あるわけで。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-16 10:03:43) (良:1票) |
139.多感な中学生のときに、リバイバルを映画館で見ました。楽しくて、面白くて、切なくて、整理することのできない感情が頭の中をぐるぐるとめぐりました。初見からずいぶんと月日がたちましたが、こんなに素晴らしい映画を人類の財産として持ちながら、世界のそこかしこで戦争やテロがいまだに絶え無いことに、深い悲しみを覚えます。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕)] 10点(2010-08-13 14:09:50) |
138.子供心に強烈なインパクトを受けた地球儀風船シーン。今、その狂気を孕んだ恍惚とした表情に、チャップリンの言葉「人生は自由で楽しいはずであるのに、貪欲が人類を毒し、憎悪をもたらし、悲劇と流血を招いた」が重なります。その当時にその思いを全編に亘り貫き通した勇気に脱帽します。それ故に、冗長さを感じた展開が惜しいです。 |
137.ナチズム政権のピークともいえる時期にこの映画を製作したことに、チャップリンの並々ならぬ主張と勇気を感じる。コメディーとしても手を抜いておらず、チャップリンの作品の中でも極めてメッセージ性の強い娯楽作品だと思う。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-07-18 00:06:46) |
136.数十年ぶりに見ましたが、あいかわらずおかしい。子供の頃の『全員集合』のコントのようで、チャップリンの影響力がわかります。この笑いの要素があるからこそ最後の演説が生きてくるわけで、そこが一番うまいと感じました。とりあえず、演説がなくても満足。あくまで希望を持たせる終わり方も好きです。 【アングロファイル】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-02 13:58:29) |
135.魂の根っこをぐっとつかまれた感じでした。泣きました。 【どぶん子】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-11-18 15:55:21) |
134.この作品はファシズム、ナチス、ヒトラーをコメディにし、徹底的に笑い倒しながら痛烈に批判している作品であるというのが素晴らしい。 誰がどんなに訴えようがどうしようが争いや差別偏見、残虐な行為はなくなりません、それも人間だからです。 うん10年も経ってから悲惨、壮絶な映像で語る一応の反戦映画は掃いて捨てるほどある、しかし本作は今まさにっていう時に制作されたわけです、これって物凄いことだと思うのよね、映画の中での演説って好きじゃありません。でもこれに限っては聞き入ってしまいましたね、たぶん演技による演説じゃなかったからだと思います。 【envy】さん [地上波(字幕)] 10点(2009-11-13 13:44:56) |
133.所々面白いと感じる場面があるものの全体的に退屈でした。最後の大演説はあまりにも直接的すぎて白けてしまいました。 【doctor T】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-04-28 08:23:15) |
132.とても真面目で悲しいできごとなのに、どうしてこんなに笑わせてくれるのだろう。 この映画のエンディングが現実になってくれれば良かったのにな。 【タックスマン4】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-02-10 00:04:27) |
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131.風刺の割合が多すぎて、チャップリンの魅力がイマイチ発揮されていない。 ところどころにチャップリンの良さが出ているものの、途中、退屈してしまった。 それでも最後の演説は素晴らしい。 チャップリンの平和に対する熱いメッセージが伝わってきた。 まさに熱演! 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-01-03 11:21:06) |
130.床屋のチャーリーがおっちょこちょいなのはわかりますが、独裁者のヒンケルまでおっちょこちょいなのには笑ってしまいました。演説は、床屋でも独裁者でもないチャップリン自身がセリフを言っている様な感じでした。 【Yoshi】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-06-23 09:15:41) |
129.反戦映画としても、コメディ映画としても傑作。 むしろコメディとしてヒトラーをおちょくっているからこそ、より強烈に感じます。 なんちゃってドイツ語(?)でヒトラー風に大げさに話すしぐさは、本気で笑えるし。 こんな笑える反戦映画って凄いです。 それでいてラストには、しっかりメッセージが込められていて、筋が通ってます。 作品の評価以前に、命がけでこんな作品を撮ったチャっプチンを評価したいです。 【びくーにゃ】さん [地上波(字幕)] 10点(2008-04-21 15:42:49) |
128.コミカルな動きがいい。 【フッと猿死体】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-02-11 16:34:03) |
127.ナチス・ヒトラーをコミカルに風刺を利かせてうまく描いているのだが、なによりも第二次世界大戦が始まった直後=ファシズムの危険性やホロコーストがまだ世間では広まっていない時にこんな作品を作ったことに驚嘆。チャップリンの偉大さに乾杯。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-01-20 22:51:23) |
126.当時こんな内容の映画を作るのは、とても大変なことだったでしょうね。 チャップリンッ!命がけの行動ッ!ぼくは敬意を表するッ! 【バムセ】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-01-14 10:16:46) |
125.ヒトラーってもはや伝説の人物なわけじゃないですか。それを……大戦中にその行いを皮肉ってしまうって……orz。ダブルで伝説、黄金伝説ですよ。手塚治虫の「アドルフに告ぐ」に登場するヒトラーが、ちょうどこんなキャラクター。猜疑心が強くて、ビビリで、だからグワーッてしゃべる。実際もこんな人だったんでしょうか。それなら性格までも皮肉ってコントにしてしまうという……。演説でむせかえるって最強でしょ。勇者チャップリンめ! 【ようすけ】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-12-14 07:56:12) |
124.最後の演説も別になにも感じませんでした。というかあの状況ですりかわったまま演説までしてしまうのは、あまりに強引過ぎやしませんか? 【マー君】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-11-18 15:44:44) |
123.チャップリン演じる主人公の散髪屋。戦争で記憶喪失になり入院していた彼は、まだ入院して数週間しか経ってないと思っている。その彼がある日、「例のチャップリンスタイルで」、自宅に帰る。彼が「そのチャップリンスタイルの服を脱ぎ」、ふと自宅の理容店を見回すと、数週間しかたっていないはずなのに「いつのまにか」、理容店はホコリまみれ、クモの巣まみれ。それでも彼は営業を開始する・・・。これって、何か、この映画自体と重なるものを感じます。もはや時代遅れとなったサイレント喜劇。『モダン・タイムス』では、トーキーでありながら意味のあることは全く喋らないという荒業を用いたが、そんな手が何度も通用したりはしない。しかし、当時の暗雲漂う社会情勢に、黙っていられなくなったチャップリン、河島英五のごとき、“良き時代遅れ”の彼が、敢えてトーキー作品を引っさげ、映画界に復活する・・・。その姿をふと思い起こさせます。その本作、やはりサイレント映画風のパントマイム喜劇と、その一方で「しゃべっていいんなら、しゃべりまくってやるぜ!」とばかりの熱いメッセージ、両者が同居し融合した印象的な作品となりました。残念ながら、正直言って“笑い”に関してはイマイチとなってしまったのは、セリフを持ったトーキー映画の分別クサさが、邪魔をしているのかもしれません。しかしサイレントで鍛えられた「見せる」ことへのコダワリは、確かなもの。やや被写体を追いかけ過ぎるカメラ(笑)。その一方で、例えば、主人公の店舗が焼き討ちにあうシーンでは、彼の顔を写さず後姿で絶望を表しているのが印象的でした。・・・・・・で、ではこの映画のメッセージをどう受け止めたらよいのでしょうか。確かにこの時代にこの映画を作るのは一つの「勇気」ではあるかも知れませんが・・・あまりに単刀直入に過ぎないか?という気も。ヒトラーをパロディにする、というのは、あまりに作品の意図が形式化され過ぎているのではないか。最後の演説は『モダン・タイムス』で訴えていたテーマにも相通ずるものが反映されていたにも関わらず、作品全体の印象は所詮、「ナチスドイツ反対!」という一過性のものになってしまった気がします。しかも、だからと言って例えば、この映画を当時のドイツの人々が観たとして、「ああ、戦争は良くない、止めよう」と思うでしょうか? 普遍性という深みに達しきれない憾みが残ります。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-09-22 23:25:02) (良:1票) |
122.笑います。ドリフみたい。というか、ドリフが真似たのか。 この映画作成最中~上映時には、ポーランド侵攻、フランス侵攻が進んでいるのだけれど、映画では、主として、ムッソリーニと争うオーストリア問題。 チャップリンの最初のトーキー映画ですが、『モダン・タイムス』の“ティティナ”ばりに、ドイツ語みたいなんだけど、ドイツ語じゃないせりふがおかしいです。タモリみたい。というか、タモリが真似たのか。
チャップリンの結婚相手で唯一20歳代(他は10代)のポーレット・ゴダードが可憐です。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-09-02 18:42:50) |