《改行表示》 7.《ネタバレ》 ムエタイと言えば『破壊王ノリタカ』しか知らないオイラでも、「おおっ、ヒジ決まった! ヒザ決まった! カカト決まった!」ってな具合で大盛り上がりでした。とは言え、この点数をつけるのはムエタイアクションの素晴らしさだけではない。基本ができている(惚れ惚れするようないい絵がいっぱい)し、遊び心もいっぱい(チンピラ登場のシーン、フィルムが切れてるように見えるけど、監督はジャンピングカットのつもりなんだろうな…ちょっと微笑ましかった)。やはり映画として、他の映画先進国に負けないほど素晴らしいと思うからだ。 本作の場合は、冒頭の木登りの場面ももちろん美しい(あれを見て早々にアクション映画という先入観を捨てた)が、中盤に出現する、網にかけられ水中に沈められた巨大な仏像群、この画のインパクトに勝るものはなかった。そう、これは香港映画じゃない。タイの映画だ。倒すべき敵を作るために、老いた師匠を殺す必要はない。長い歴史のある敬虔な仏教国でありながら、盗掘によって国富を失っている国。麻薬三角地帯を抱えるがゆえに、国中に堂々と麻薬がはびこり手のつけようがなくなっている国。アジア最大規模の米軍基地を抱え、厄介な隣国・ミャンマーとバングラディシュに揺さぶられ続ける、南アジアの暴力の巣窟。この映画で語られる敵(対戦相手か否かに関わらず)は、全て現実にいる敵なのだ。あの、平穏な都会の水面下で網にからめ取られた仏像の画は、現代のタイのはまった政治的・宗教的・社会的な罠をこの上なく的確に示したカリカチュアじゃないのか。ああいう画をバックに、トニー・ジャーが暴れ回る事にこそ、この映画の意味があるんじゃないのか。これが、香港の生んだ虚構との決定的な差で、オイラがググググッとエンディングまでのめり込んでしまった決定打だった。 苦言としては、ムエの扱いが本筋にほとんど絡まない事かな(だからあの幸せそうなエンディングはちょっと虚しい)。「主人公を慕ってバンコクに出てきたもののいつも足手まといで…」とかいう紋切型な役の方が似合ってたように思う。逆立ちしたって薬を捌いてる女子大生には見えんですよ。あ、あとラストのお祭りシーンはもう少し長くてもいいと思うなあ。冒頭の木登りシーンとシンメトリックな構成になるよう、ジャーの乗る象を舐めるように移動撮影してくれたら、それだけで永遠に記憶するに値する映画になったと思う。 【エスねこ】さん 10点(2004-08-12 00:04:24) (良:3票) |
《改行表示》 6.《ネタバレ》 トニー・ジャーーーーーーーー!! CGばっかりの映画界に「低予算」でガチンコ勝負。 3Dがどうした!!こうなれば自分の足に火を付けてやる!どうだすごいだろう! こっちだって熱いんだ。 最新作が振るわず、業界ともうまく行かず出家してしまったトニー・ジャー!! 復帰を望む! 帰って来てくれ!!!! 【MILA】さん [映画館(字幕)] 10点(2010-08-04 21:40:05) (笑:1票) |
5.私はCGを使わずに鍛え上げた生身の肉体で勝負しているアクションが大好きです。100回練習した結果のOKシーンだと分かっていても構いません。サーカスやオリンピックの体操競技を見るのと同じように鍛え上げられた体と血の滲む様な努力の成果を見て感動できます。肉体を酷使した超人技に飽きることはありません。長年に渡る偉業を成し終えつつあるジャッキー・チェンに代わってこれからはこのトニー・ジャーに頑張ってもらってこの路線でもっと凄いものを見せ続けて欲しいものです。後継者が現れて伝統が受け継がれていくことで第一人者であるジャッキーの功績がより称えられ報われることにもなろうかと思います。冒頭のこの木何の木での旗取りから初期のジャッキー映画と全く同じ展開ですが、最後まで途切れずに度肝を抜くウルトラC・D・E難度の離れ技はどれも圧巻です。最後にジーンとさせてくれるジョージをはじめムエ、敵役コム・タンなど登場人物の配役もキャラ設定も旨くストーリーにも納得出来るレベルで「タイ映画なんて」と思っていたが見事に裏切られてうれしい誤算でした。アジアの中でいつの間にか映画の世界でも日本はどんどん追い越されて寂しい限りです。内緒ですが実はアクション以外の部分でCGを使っているが許します。 【WEB職人】さん 10点(2005-03-13 14:50:46) (良:1票) |
4.手に汗にぎって観てるこっちも力はいってまう映画やった(ドキドキ感とかとは違う)。でも、ものすごい痛そうやった。特に敵役が。みんな、マジでアクションしてるってのが頭にあるんで、すご!って思う反面、大丈夫なん?ってのもつねに付きまとうねん。だから、なんかちょっとひいて観てしまってたところもあったかな。ストーリーがあんまり引き込まれるほどおもろいって程じゃないってのもひいて観てしまった原因やったかもしれん。アクションだけで最後までしっかり見せてくれる映画やとは思うけど。やっぱり痛そう。けど凄い。あー、もう!勢いで10点。 【なにわ君】さん 10点(2004-12-31 18:11:31) (笑:1票) |
《改行表示》 3.ハリウッドに行ってからのジャッキーのアクションは物足りないと感じている方、最近のCGやワイヤー多用のアクションにそろそろ飽きてきた方、格闘系映画が好きな方、荒削りでも勢いのある映画が見たいという方は必見です。とにかくこのアクションは実際に見てもらわないとわからない。肉体を使ったアクションが売りなのにネタバレになるから書けないこのももどかしさといったら! 全編を通じて“映画バカが後先考えずに全力で撮った”であろう勢いが心地いいです。 細かいところにツッコミどころはあるけど、よくぞここまでやったと10点献上。 ただ、邦題の「マッハ!!!!!!!!」はいただけない。この邦題で「少林サッカー」のようなアクションコメディ映画を連想した人もいるんじゃないかな?バリバリの正統アクションなのに… 【BAN/】さん 10点(2004-08-19 17:00:44) (良:1票) |
《改行表示》 2.2行で書けるストーリーともんのすごいアクション。まさに超B級映画といった趣でそれを期待して見に行きましたが、期待以上でした。 ストーリーもベーシックではあるもののきちんと盛り上げるツボを分かっている感じでそれほど悪くなかったです。見に行った映画館では終了後拍手が起こりました。 【horihori】さん 10点(2004-08-03 12:01:50) (笑:1票) |
1.凄いですね、筋肉が。純朴な田舎モノ風情と筋肉のコントラストが最高です。アクションシーンの動き一つ一つをスローモーションで次から次へと魅せてくれます。美しい。神聖な域に達しています、思わず合掌です。タイのタクシートゥク・トゥクでのカーチェイスなんて、すごいんだか安っぽいんだか訳分からないですが迫力です、楽しめます。ムエタイの試合前に荒縄を腕に巻き付けるシーンなんてウハウハです、鳥肌が立ちました。ほこりっぽい黄味がかった画面がまた荒削りな感じで言うことなしです。すいません、全く飽きないです。あとはトニー・ジャーがやたらと製作費をかけた超大作の垢にまみれないように祈るだけです。 【宝月】さん 10点(2004-07-29 13:59:41) (笑:1票) |