10.ヒッチコックには珍しい舞台劇のような作品です。フィルム一巻10分をフルに利用した長回しを採用、つなぎ目を不自然に感じさせないよう、箱の影や人物の背中で画面を覆うシーンが挿入されているわけですが、これによって定期的に画面が暗転し、陰鬱な緊張感を持続することに成功しています。さて、そんな『ロープ』は傑作なのでしょうか。私はこの作品の持っている空気や緊張感、ユーモアがとても好きなのですけれど、冷静に考えて、10点をあげることは出来ません。というのは、舞台演劇を意識しすぎた作りだからです。監督のイメージにはまず舞台演劇があって、それを再現するために、映画としてどうするか、という考え方をしている。本作の映画としての可能性は、すべて舞台演劇に近づける方に開いています。実際に自分が惹かれた部分は、舞台で再現可能な箇所ばかりです。「じゃあ最初から舞台でやればいいんじゃない?」という問いをどう返すでしょう。予定調和に終わるラストはその象徴です。本作は舞台を意識するあまり、舞台の制約から逃れることも出来てないのです。従って『ロープ』は、「映画で舞台をやってみました」という実験作であり、映画としての新しい飛躍を内に秘めていません。この部分があったら文句なしの10点です。私はそのくらいこの『ロープ』が大好きです。 【円盤人】さん 8点(2004-09-07 22:42:11) (良:2票) |
9.私の好きなワンシュチエーション物の代表的傑作。これノーカットかな?6回くらいカットしてる気がするのだが・・・それにしてもスゴイ、お見事。監督、役者、カメラマン、照明、美術等全員が気を抜けない状況ですばらしい仕事をしていると感心してしまう。 【亜流派 十五郎】さん 8点(2004-05-27 19:07:12) |
8.ディナー・オン・ザ・死体……ですか。この発想は思い浮かばん。う~ん、やられた。 |
7.独特な雰囲気が漂うストーリー設定。舞台演劇を思わせるような作品です。 場面はアパートの一室のみで、下手をするとチンケなものになりがちながら、そこで繰り広げられる常軌を逸した物語を題材とした群像劇は見る者を引きつける魅力がある。 少しサイコちっくな学生2人が主人公で、遊び半分(研究?)で同級生を殺すというとんでも無い展開。しかも、死体を大きな箱に入れてテーブル代わりにし、被害者の父親など関係の深い人物を招待してパーティーを開くというもの凄い感覚。個人的には「サイコ」と肩を並べる程好きな作品です。 カメラワーク、演出が巧みでないと面白くもなんともない作品を、ここまで魅せるヒッチコックの技量には驚嘆させられる。 |
6.私が今までみたヒッチコックの映画の中で、一番ドキドキした映画だと思います! |
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5.「舞台劇をカメラで途切れなく撮った」という感じ。 【STYX21】さん 8点(2003-11-13 12:26:10) |
4.主人公2人の心理状態がはっきり描かれてとてもよかった。いつ死体がばれるかの恐怖がはっきり出ていた。 |
3.死体の隠し場所を最初に観客に見せておいてから、いつばれるのかハラハラドキドキさせたまま、さらに1カットで引っ張る心憎い演出に痺れました。 【李将龍】さん 8点(2003-05-25 22:42:03) |
2.7点か迷ったけど、今まで見たヒッチコック作品の中では一番緊張感があり好きです。こういうジェームズ・スチュアートも悪くない。 【タコス2003】さん 8点(2003-01-22 03:39:33) |
1.映画作りに関わってたり、又は志してたりする人にはすごく面白く映るんじゃないでしょうか。 【miumiu】さん 8点(2001-08-31 08:16:48) |