3.メルヴィルさんは、ゴダールの『勝手にしやがれ』の中で空港でインタヴューを受ける小説家の役として出演していますが、同映画の中で「賭博師ボブなら~」「ヤツは服役中だ~」というような台詞があります。まあメルヴィルの映画の宣伝みたいなものですが、なぜ賭博師ボブが務所にいるのかがこの映画を見るとわかります。出だしは、ボブの顔だけ光をあてずに、暗黒街の乾いた男、隙のないギャンブラーを想像させます。そして昔の仲間たちを集めて、ドーヴィルのカジノから8億フランをせしめようと入念な計画を練ります。ところが、女に寝物語で計画をしゃべってしまったり、また女房にばれたりするヤツがいて、ポロポロ破綻が見え始め、なんと肝心のボブが、賭博師の本能に目覚めてしまって・・・。う~ん憎めない、この脇の甘さ。薄暗さの中に情緒あふれるアンリ・ドカエのカメラが、モンマルトルの夜の町並み、店の雰囲気を作り上げ、そこに男を惹きつけるイザベル・コーレイ、ボブに信頼を寄せる警察署長などがフィルムにうまくのせられています。見終えると「賭博師ボブ」、このタイトルの味わい深さにきっと気付くことでしょう。賭けてもいいです、とは言いませんが。 【彦馬】さん 7点(2004-09-02 00:13:11) (良:3票) |