4.飛ばねえ豚は、ただの豚だ。 豚がこんなに格好良く見えたことはなかった。 渋いぜ豚。 格好良すぎるよ豚。 かっこいいと言うことは、こういうことなのさ。 ズボンずらしてパンツ見せて歩いてる近所の中高生、豚の方がよっぽど格好いいぞ。 【深海】さん 9点(2004-01-12 00:39:11) (良:3票) |
3.古き良き映画といった印象 イタリア女性の活気が伝わってきます ラストに関して判断が分かれるところですが あえて有耶無耶にしているところが大人っぽさを感じます
描きたいところはそこじゃなかったのでしょう
どのキャラもセリフもとても好印象でした
この監督さんでのオススメはこの作品です 【ぐりこ】さん [DVD(邦画)] 9点(2023-07-22 17:33:27) (良:1票) |
2.(1941年生まれの宮崎監督がどのように意識しているかは知りませんが)、、、、、昭和40年代のサンデー、マガジンでは、戦記物が重要なジャンルだったようです。「ちばてつや」といえば、あしたのジョーじゃなくて「紫電改のタカ」だし、あと「ゼロ戦隼人」とか「大空のちかい」とか、、、、、60,70年代って、昼下がりのラジオからは「バラ色の人生」とか「パリの空の下」とか、シャンソンが流れていた時代でした。フランス映画もしっかり健在だったし。、、、、60年から70年は、安保闘争、東大闘争の時代で、若者は髪の毛長くして、みんなで肩組んで反戦フォーク歌って、デモって、アジっていて、加藤登紀子といえば、その頃、自由と反体制を象徴する歌姫の一人でした。、、、、、そんで時がたって、会社入ってスーツ着て、毎日忙しくて、昔の仲間と酒飲むと、「南の島でのーんびりしたいよなぁ、、、、。」、、、、「紅の豚」というこの映画は、そんな思いが全て贅沢に、ふんだんに盛り込まれています。、、、、加藤登紀子のシャンソンが流れてくると、学生の頃、仲間の下宿で安酒を飲みながら議論したこと、デモの隊列の中で凛として輝いていた娘のこと、様々に降りかかってくる現実の中で理想を少しずつ忘れてきたことなどなど、、、、が静かに、走馬燈のように、、、、。(以上、かなり想像も入ったおじさん達の心の内側でした)、、、、という世界が全くわからんっという場合は、たぶん、とてもつまらない映画だと思います。また、こういう世界は知らないけど、カラオケ行くと「イチゴ白書よもう一度」とか歌っちゃうという人には興味がわくかもしれません。、、、、、、そしてこういう世界の一端を知るものにとっては、かけがえのない映画です。はい。 【王の七つの森】さん 9点(2004-11-05 12:14:11) (良:1票) |
1.これは全編アイロニーに彩られた作品だと僕は感じています。体制側だったポルコが軍を抜け反体制になったら豚になっていた。豚というのは資本主義における食肉産業の象徴で畜産動物の雄ですよね。アナキズムもしくは左翼的な香りが匂うとこですね。全体主義から"個"の尊重へ。僕はポルコ(宮崎)が自分で呪いをかけたとしか思えません(劇中でそういうセリフありましたっけ?)。豚になることによって恐らくそのコントラストがハッキリする事を狙った皮肉ですね。僕達はみんな良くも悪くも全体主義=和の中で生きていますから、この作品でもポルコ以外の誰かに感情移入してポルコを見ていると思います。中には「格好良い」と思う人も居れば「羨ましい」「妬ましい」という気持ちから嫌悪感を示す人も居るかも知れません。「わからない」という人も居るでしょう。しかしポルコの存在は、そういう僕達の精神状態や"個"に対する考え方を映す鏡であるとも言えるような気がしてます。魅力もあるがそれ故に憎悪もある。でないとみんなしてあんなにポルコを追い掛け回したりしません。この作品がすごいのは、娯楽映画としても充分に機能している点です。僕もアドリア海の美しさに目を奪われたひとりですから。個人的には、映画『イージーライダー』にも通じる作品だと思います。 |