6.うーん・・CUBEみたいなのを想像していたんで・・・猟奇殺人じゃあ気持ち悪いだけで閉塞感も何もなくダメでした。予告の「ストレスを感じますので1人でご覧ください」を楽しみにして行ったのに。せめてバスルームの2人が一触即発もしくは騙し合いの状態が続けば緊張感を保てるかもしれませんが、仲良しこよしで協力して脱出しようとするなんて裏切られた気分です。。最後も何だか慣れっこになってしまったというか。あ、結局この人が犯人なんだ、と普通に納得してしまいました。 でも一つの作品として結構まとまっていて決してつまらなかったわけではないので6点。 【るいるい】さん 6点(2004-12-01 00:49:56) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 《注意!ものすごくネタバレしています。結末を言ってしまってます。未見の方は決して読まないでください。後悔しても私の責任ではありません。》これはすげぇっス!予備知識もほとんどなしで何げなく見に行ったら、これが今年最大の拾い物でした。全編に渡る張り詰めた緊迫感がすさまじく、久々に躍動しまくってるサスペンスに出会いました。サスペンス映画ってのは基本的に「静」の展開をベースにしているものですが、この映画は徹底的に「動」。画面の展開がとかアクションがという意味ではなく、この映画は話が終始動き続けてるんです。次第にベールが剥がされていくような謎解きが全編に渡るのですが、その情報量の割りに破綻を招かない絶妙なテンポ、知らず知らずのうちに張り巡らされていく伏線の数々、そして至る驚愕のラスト。やってくれますよ。映画を見てて久々に「やられた」って思いました。さらに残虐描写が話の緊迫感をフォローし、恐るべき緊迫感を生み出します。スプラッターのキツさで言えば「ハンニバル」など言うに及ばず、「テキサス・チェーンソー」をも越えていると思います。そんな素晴らしい傑作なのですが、欲を言えばもっと登場人物の葛藤を描いてほしいかったです。なにせジグソウの狙いはそこにあった上に、結局この映画はジグソウの思惑通りの結末を迎えるわけですから、やっぱりそこはきちんと落とし前つけとくべきでしょ。主人公達が犯人に怒り、そこから自分の運命に絶望し、そして己の過ちを悔いる場面もきちんと見せてくれれば、ラストがさらに意味深いものになったと思います。それにしてもラストは悲惨でしたけど。妻と娘に危険が迫っていることを知り、ついにゴードンは家族の大切さを思い知るわけです。一方、何とか危険を脱した妻はゴードンの無事を確認するために電話をするのですが、ゴードンはそれを助けを求める電話だと勘違いし、自分の足首を切断してまで脱出を図るのです。しかし、恐らくゴードンを待っていたのは死でしょう。出血多量で死んだか(ワイヤーで死んだデブは脱出時の出血多量が死因とありましたから、それが伏線に当たると考えられます)、そうでなければジグソウに殺されたか。正しいことに目覚めた主人公が、その瞬間に死を迎えるだなんて、これほど悲惨な話はありません。 【ザ・チャンバラ】さん 9点(2004-11-05 01:06:10) (良:1票) |
4.映画を見終わった後、自然と笑みがこぼれてきた。「見事にやられたな。」と…。映画が好きな者にとって、至福の喜びでした。 【tonao】さん [映画館(字幕)] 10点(2004-11-03 17:40:02) (良:1票) |
3.全ては私の先入観の所為。ほとんど情報を仕入れず、「大評判の密室不条理ミステリー」だとばかり思い込んでたので、「数多ある猟奇連続殺人モノの一つ」だったことに、とにかく拍子抜けしてしまった。ラストにしたって「そうだったのかっ!」ではなく、「な~んだ…」程度の印象。うるさい編集と音響にも特別な新味は無い。【六本木ソルジャー】さんの仰る様に、被害者達が全く繋がってこないのが最大のマイナス要因だと思う。どうせ予算も限られてた訳だから、医師、カメラマン、犯人、死体の四人だけに物語を絞って、脚本をもっと煮詰めた方が良かった。ということで、6点献上。 【sayzin】さん 6点(2004-11-03 12:37:18) (笑:1票) |
2.素直にめっちゃ面白かったです。『セブン』だ『CUBE』だという宣伝文句に却って身構えてしまい、この手の宣伝文句ではまず大したことはなかろう、と予告編ではそれほど期待してなかったんですけど、何しろ配給がLION'S GATEなわけで・・・これは微妙ですよね。登場人物2人の密室劇を想像してましたが、かなり掟破りのカットバック大乱用、これは新しかった。一見だらだらとまとまりのない回想談に見えて個々のモチーフがそれぞれに緊張感溢れるホラーの手法で撮られているのでいちいち緊張できましたし、それぞれにメリハリがありました。パズルに特化した奥行きもな~んにもない作品ですが、何にもない上にパズルにもなってない作品が山のようにあることを思えば、これは頭一つ抜きん出ていると思います。「オマエ、なんで○○せんのや~」と内心叫んでしまうツッコミどころはそれなりにありますが、パズルのためには必要な展開なのでやむなし。この図太いワタシが思わず目を覆ってしまうショックシーンあり、ズシン!と客席が揺れる仰天シーンあり、少々行き過ぎたきらいはありますが、今どきやるならココまでやらないと。というわけで大判振る舞いの10点です。どうも私の10点は乱発しすぎて値打ちが下がっているように思いますが、少なくともポスト『セブン』を宣言したあまたの作品の中ではこれまでに一番面白コワかったです。まあそもそも私はパズルとしての『セブン』は1ミリも評価していないので(笑)そういう意味ではこっちの方が上じゃないですか。ありがちな映画でないことだけは確かです。久しぶりにいいものを見ました。 【anemone】さん 10点(2004-11-01 01:41:50) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 本作の凄さはゴードンが脚を切ることではなく、ゴードンに脚を切らせたことではないか。ジグソウは、ここに至るまでにほぼ完全にゴードンの思考能力を奪い、精神を錯乱するまでに追い込んでいる。ラストの混乱で携帯は手の届かないところに放り出されてしまうが、携帯は鳴り続けている。この時点で、この着信音はゴードンにとってはただの着信音ではなく、家族の「悲鳴」や助けを求める「声」にしか聞こえなかったはずだ。本来の精神状態ならば自分のシャツやノコギリを使えば余裕で携帯を手にすることができたはずである(序盤にアダムにシャツを使えとアドバイスを送れたのは精神状態がまだノーマルだったため)が、ノコギリを手渡され、家族を助かるためには自分の脚を切らなければいけないという「刷り込み」をされ、精神的に追い込めば、周囲の状況を冷静に分析することができず、そういう行動を取ってしまうという心理をジグソウは利用したのではないか。ジグソウのゲームには一応助かるための「鍵」のようなものが用意されている。冷静でいられないから、この「鍵」を失ってしまうのだろう(アダムにもちゃんと鍵を渡している)。あのとき、携帯が取れそうで取れない位置(何かを使えば取れる位置)に製作者が置いたのは演出家のミスではなく、「作為」だったと思う。 ただ、どうしても引っかかってしなうのは、何故ゴードンとアダム(ゼップも含む)がこのゲームに参加しなくてはならなかったかが不明瞭だ。彼らの罪は、不倫や覗き等であって、「命」を粗末に扱ったり、「生」の喜びを享受していないわけでない。娘を心から愛し、不倫にも躊躇してしまうゴードン医師がなぜジグソウのゲームの対象となり得るのか。ジグソウの動機や理屈とは合わないような気がする。ゴードンの無実の家族をゼップに殺させようとしたが、あの家族にも「命」を粗末にするという「非」はないはずである。例えば、医者の場合には不倫をしたために緊急の患者の命を救えなかったとか、覗きによる強迫で誰かを自殺に追い込んだというようなエピソードがあってもよかったのではないか。ただ、製作者サイドとしては、ジグソウという人物を本当のヒューマニストではなくて、末期状態のために善悪の見境がなくなった狂信者として描きたかったかもしれない(観客がジグソウに過度に同情させないために、論理的に矛盾した行動をとらせたとも考えられる)。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 7点(2004-10-31 03:31:25) (良:1票) |