8. 大林宣彦監督の作品を見るのもうやめようと思います。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2011-08-06 22:38:09) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 これだけ原作通りなら、普通に原作読んだほうが良いでしょう。音楽がかなりセンス悪くて、「なんでこんなのでOKでたんだろう?」と思っていましたが、特典映像を見て監督が音楽制作にかかわっていることが判明。それじゃ誰も「こんなの止めましょう」って言えないな。監督は原作通りに撮ることを、「冒険であり、実験」と言っていましたが、納得できません。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 1点(2011-02-17 23:37:35) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 原作との「違い」に関してレビューします。ストーリーの流れはほぼ原作の通りでした。あの情感を極力排した原作を大林監督が映画にすることには先入観として違和感があったけれど、淡々としたドキュメントタッチで撮ろうとした意図は感じました。しかし、原作者っぽい人間を劇中に出してドキュメンタリーを気取った段階で黄色い信号が灯り、最後の八代祐司の扱いで、ある意味、ぶち壊しになりました。原作を読んでから随分と時間が経つので確信は無いけれど、この事件に関わった人たち全てに色々な「理由」があったということがメッセージであって、その総体として起こった事件だったはずです。今作のように八代祐司を時代を見渡す代表選手として着地させたらテーマが変化します。原作のエンディングにも確かに八代の幽霊話は出てきますが、自分に言わせると彼の「理由」が実は最も単純で分かりやすい。そこにフォーカスすると薄っぺらな不幸ものに見えます。犯行が起こる社会背景を、多くの人の「理由」を積み重ねることで薄く広くそして重く仄めかすことが原作の味わいでしたが、映画にはそれが無い。活字では、それぞれの人物の「理由」をもう少し吟味する時間があるのだけど、映画ではとても拾いきれない。あたかも犯人に行き着く為に次々とインタビューをこなして時間が過ぎて行く印象。ここに原作との決定的な「違い」が生じます。結論として、この原作は映画にすべき作品じゃなかったと思う。演出の手腕とか脚本の精度というレベルではなく、活字と映像の表現特性の違いが顕著になる題材で、原作が持つテーマ自体が映像化によって損なわれるからです。八代裕司役の加瀬亮の偏執的演技と、ちょい役だったけど多部未華子の存在感は光っていました。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2010-01-21 16:02:45) (良:1票) |
5.何とそれにしてもよくぞこれだけ多くの出演者を使いながらもきちんと一本の映画として完成させてしまう辺り流石は大林宣彦監督である。今の日本映画でこれだけ多くの人に出てもらうようお願いしても出てもらえる監督は他にはいないだろう!これも大林宣彦監督の人脈あってこそ、東京の下町で起こったある殺人事件の背景にあるのは家族の絆、大林宣彦監督らしいどこか優しさ、温かさを感じる作りに共感出来る反面、やはり少し長いのと説明過ぎるのも気になった。それでも観ていて退屈とは感じない。下手な監督が撮るとこうはならない。それと東京の下町の映像のリアルさ、人が生活しているという感じがして、その辺は同じ東京を描いてる「三丁目の夕日」とは全くもって対照的!何のリアリティも感じない「三丁目の夕日」より断然、リアリテイを感じる。そして、この映画の中で語られる一つの殺人事件から生まれる人間愛、伊藤歩が赤ん坊を抱いてる姿がとても印象的な上に悲しくもある。 【青観】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-09-08 17:20:11) (良:1票) |
4.インタビューや証言を積み重ねて物語を構築するルポルタージュ形式の脚本を、ドキュメンタリー・タッチではなく、極めて舞台劇的な芝居と不自然な劇映画風カメラワークで演出するという、一種の実験作。もちろんこの無謀な実験は失敗に終わりました。俳優にわざとらしい芝居をさせることにかけては、大林宣彦は晩年の黒澤明をも凌ぐ。だから「証言」が下手な一人芝居にしか見えなくて、映画的な臨場感は皆無(元々はWOWOWのドラマだったんですね)。話自体も終わってみれば、奇抜なトリックの仕掛けられたミステリーではなかったので、何とも中途半端な印象しか残りません。この余りにも長い上映時間を飽きずに観せてくれたのは、偏に、現れては消えていく総勢107名の豪華キャスト達。従って107人に、5点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2006-10-04 00:02:50) (良:1票) |
《改行表示》 3. のっけから能書きが長すぎだった。これはいかんのちがうか、と思うと、案の定、映画になっていなかった。能書きと字幕と台詞によりかからなければ伝えられない。これはつまり脚本段階で消化不良、それをそのまま撮るのは監督の指導責任。それもこんなに早口で台詞をこなさなければならんようなものは、はっきりいって映画とちがう。この監督は映画とはなにか、本当にわかっているのか、疑問に感じないわけにはゆかなかった。『青春デンデケデケデケ』はたしかに良かった。おそらくこの映画作家は、身近で身近な領域を描くのに才能ある作家で、そこから一歩出ると、とたんに駄作を連発する作家なのだ。 インタビュー形式の構成は、まず往年の名作『市民ケーン』だが、一方、これは観客を置いてきぼりにするだけ。形式も演出しだい、ということを教えてもらった。 いや、これはインタビュー形式というより、むしろワイドショー形式というべきか。音楽も、うすっぺらな調子のものが始終流れる。タイトルはMJQ風ジャズ、はじめはサスペンス調、途中ヒューマンドラマ調をしばしばはさんで、後半はもっぱらお涙もの調。安易で軽すぎる。それならそれで、もっとするどくワイドショーそのもので描いたほうが現代的だった。 【goro】さん [DVD(邦画)] 2点(2006-06-14 22:08:57) (良:1票) |
2.正直おもしろくなかった。もともとの小説ではきっと素晴らしくよくできた作品だったんやろうな…っていうのは分かるけど、映像化に意味を見出せなかった。すばらしく複雑なストーリーなので、160分ストーリー説明のために演者がしゃべりっぱなし。正直きついし、演者の個性も結果的に殺してしまってる。こんな事ならやめとけばよかった~っていう監督の顔と、撮りあげた事への安堵の顔が目に浮かぶ。 【ハッシーふりかけ】さん [DVD(邦画)] 1点(2006-04-18 03:29:08) (良:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 事件の当事者たちにインタビューするという形式でストーリーの全貌が明かされていく。その原作を巧く映像化している独特な表現スタイルは面白い。ただ、内容的にはミステリーではなく、あくまで「社会派サスペンス」。 「空洞化した家族像」とか、「浮遊する不安定な個人」といった現代社会の問題に焦点を絞っているようだが、そういうテーマ自体、今やありがちで、インタビューと言う表現スタイル以外、特に新しい切り口も無く、作品を通しての訴求性や具体的代案にも乏しい。 物語の進行はバラバラで整理されていない関係各位の背景事情を、関係者の口から視聴者に対して説明(開示)していくだけなので非常に作業的だし、映画としての面白みに欠ける。 単に事件の関係者が多いために全体像が複雑になっているだけで、意外な繋がりから新たな謎が浮上したり、「謎が謎を呼ぶ」といった展開が少ないため、序盤の謎に対する因果関係や動機といった、文字通りの「理由」が明らかになるにつれ、ストーリー的にはどんどん盛り下がっていく。正直、中盤以降は退屈で見ているのが辛かった。ちょっと時間的に長すぎるのもネック。この程度の内容なら二時間以内に収めて、テンポで見せて欲しい。 各出演者の演技も「素人にインタビューしている」という設定だからなのか、妙に棒読みで下手クソ。ワザとなのか素なのか微妙なところですっきりしない。 結局、ワイドショーに出てくるような程度の事件をちょっと分割して謎めかしてあるだけで、本格ミステリーのような面白い謎解きが出て来るわけでもないので、その辺での娯楽性や意外性を期待すると肩透かしを喰らう。 【FSS】さん [DVD(字幕)] 4点(2005-08-03 19:52:46) (良:1票) |