5.《ネタバレ》 冒頭で、いきなりのヌードからの飛び降りで唖然。「お気楽な娯楽アクション」を勝手にイメージしていたので、いきなり出鼻をくじかれました。 その直後も、リッグスの登場シーンは銃での自殺未遂から始まるし、「えぇ?まさかの超シリアス路線?」と思いきや、マータフと合流してからは映画全体に明るさが戻ってきてほっとしました。 リッグス一人に焦点を絞ってみると、マータフやその家族との心の交流を通して一人の人間の心の再生を描いていることがよくわかります。 ただ、そのリッグスのキャラ設定は、本作の中で十分に活かしきれていないのかもしれません。もちろん、そのキャラ設定があったからこそ、ラストの「これはもう必要なくなったから、ロジャーに渡してくれ。」のセリフに温かい感動を覚えるのですけど、「あぁ、そういえばそんな設定あったなぁ」とも思っちゃうわけです。 映画全体としては「いやぁ、細い線だけどなー」と言って軽い気持ちでディクシーの聞き込みに行こうとしたら大爆発を起こしたり、特殊部隊のタトゥーが「この事件の黒幕はかなり危険」ということを暗に示唆していたり、アクションが始まるまでの盛り上げ方が上手で緊張感がありました。 砂漠でのやりとり、狙撃シーンもかなり好きです。 ただ、ラストのドタバタアクションが、なんとなくいまいちで、そこは少し気持ちが乗り遅れました。マータフが将軍相手に銃を打ち込むとこは超かっこよかったですけどね。 すごく良い作品だとは思うのですが、期待しすぎちゃってたとこもあり、(もっとリーサル感出してよ!みたいな・・・)なんか、・・・な~んかぎりぎりのところで気持ちが入り込みきれなかった感じです。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-05-03 11:05:30) (良:1票) |
4.『マッドマックス』の中で、メル・ギブソンが一生懸命“走る”シーンがあって、このシーンが昔から大好きで、以来、オッチャンが映画の中で一生懸命走っていると妙に興奮するようになったのです。そしてこれまたメル・ギブソンというヒトが、映画の中でよく走っている、だから、彼こそは本物のアクションヒーローだと思う訳です。本作でも一生懸命走ってる。夜の街を、銃を肩にかけてひた走るクライマックスは、本当に名シーンだと思ってます。いやあ、今回久しぶりに観直してみて、うーん、正直、もっと長時間走ってた印象があったんだけどなあ(笑)。でもこの、ジョシュア追跡から、バス激突に至るまでのクライマックス、大好き。本作はその後シリーズになって、アクションはともかく内容はグダグダになっていっちゃうけど、さすがに記念すべき第一作、描写も丁寧。「片や家庭に恵まれたマイホームパパ」「片やトレーラーハウスに犬と住む汚い男」が、実はともに刑事で、コンビを組むことになるまでを、小気味よいテンポで見せてくれます。さらにはこの汚い男の方の鬱屈した内面を、ぶっ飛びの人物描写でもって、見事にアクション映画の主役の座に収めちゃう。刑事がアブナければ、犯人の方もアブナいヤツで、その結果展開されるのはハチャメチャな闘争劇。ハチャメチャだけど、巧みな描写が自然に我々を映画世界へと連れて行ってくれる。いや実際、いい映画だと思います、一作目があまりにも見事に描き切っちゃったもんで、2作目以降、やることがなくなっちゃったんだと思うのです 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-06-09 16:51:24) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 オーソドックな刑事バディものだけど、シリーズ化された理由が分かります。テレビドラマもそうですが、元々刑事ものって、登場する刑事のキャラが個性的であれば、事件は後付けでアレンジできるので汎用性が高い素材なんですね。タイトルのリーサル・ウェポンは人間兵器って意味で、たぶん特殊部隊出身のメル・ギブソンを指しています。妻を亡くした失意で「死にたがり」と言われているが、蓋をあけると特に自暴自棄でもなく、相棒のベテラン刑事の突っ込みネタになってました。射撃や格闘のセンスはずば抜けているので荒事では頼りになる。一方のベテラン刑事は人情家。家族を含めてひとつのキャラクターって感じで、口うるさいけど周囲の人を大切にしている感じが良く出ています。善悪の構図が単純で、多少はハラハラさせるところもあるが気持ち良く終わる。マイナスポイントが少なく、安心して観ていられるタイプの作品。こういうのは1作目が当たれば続編にある程度の集客が見込めるんですね。良作です。 【アンドレ・タカシ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2011-02-28 21:43:54) (良:1票) |
2.シリーズで本当に好きなのはこれだけです。渋いキャラ設定、地に足のついたアクション、そして意外と丹念に捜査していることなど、刑事アクションとしてよく仕上がっています。ただひたすら撃ちまくるという「コマンドー」や「ランボー」スタイルの時代にあって、あくまで命中率を重視したガンアクションもいいですね。リッグスが打撃系ではなく関節系を得意とするおかげで、格闘シーンにも妙な説得力があります。なんですが、「2」以降になるとバカアクション化。銃をひたすら撃ちまくり、得意のマーシャルアーツも「カンフー」と大雑把な呼ばれ方をする始末。リッグスの性格は明るくなり、その一方で大作化で死人の数は増えていくわけで、ある意味もっとアブなくなってると思います。 【ザ・チャンバラ】さん 8点(2004-07-08 15:53:22) (良:1票) |
1. 「マッドマックス」シリーズを経てメル・ギブソンが主演した刑事アクションシリーズの記念すべき第1弾。脚本を担当したシェーン・ブラックの趣味全開といった趣の陰性なリッグスのキャラクター造形を「暗い・重苦しい」と取るか「渋くて男らしい」と取るかで評価は二分されると思う。リチャード・ドナーは誰の脚本でも忠実にソツなく撮る(脚本がダメダメな時は作品もダメダメと実に分かり易い)正に職人(悪く言えば節操がナイ)監督だが、本作でもソレは証明されている。悪いが、自分としては陰性な主役の映画は余程のクオリティでない限り好きじゃないので…6点。ベレッタ構えるリッグスは意外にカッコイイんだけどね。 【へちょちょ】さん 6点(2003-03-20 13:25:02) (良:1票) |