8.公開当時、最も震撼したのは、米国モーテル業界関係者とアンソニー・パーキンスの隣人だろう。 【STYX21】さん 10点(2003-11-13 06:12:55) (笑:4票) |
7.もうこれは古典中の古典。もちろん観る度に衝撃度は弱まっていくが映画的興味は深まってゆく一方。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-01-20 15:44:40) (良:3票) |
6.「あ」から順番に見た映画をレビューしてるんだが、この項で二週間ほど止まった。しかし書かないと先に進めないので書く。ともかく、もはや褒め言葉さえ余計に成りそうな出来の作品とだけ言っておきます。ところで、怖いホラー映画が見たいと思ってる方(私もその一人)はコレを見るべきだ。古いからといって侮るなかれ、そこらのB級ホラーよりずっと怖い。私的に一番怖かったのは、例の美しいシャワーシーンではなく、モップで殺人現場の後始末をするシーンと、車を沼に沈めるシーンだ!殺人の後始末と言う異常な状況がすごくさりげなく自然に描かれていて、しかも主人公と一緒に、車がちゃんと沈んでくれるかどうかとはらはらしている自分に気づきぞくっとする。怪物なんかより本当に怖いのは日常に有る軋み、と言うホラーの格言(?)を思い出す。ジャンル的には、どちらかと言えばサスペンスなのだろうが、「恐怖」を追及したホラーの金字塔であると思う。最近はこれほどの怖い映画にとんとお目にかかれず残念だ。 【かなかなしぐれ】さん 10点(2003-11-10 16:18:29) (良:3票) |
5.《ネタバレ》 新聞紙に包み隠した4万ドルから得体の知れぬノーマン・ベイツへ、そしてその母ノーマ・ベイツへと、ゆるやかにスライドし転調していくマリオン・クレインの不安。「罪」からの解放としての清めが、無防備な裸体に下される「罰」へと一瞬で反転する「洗礼」。50年前から語り尽くされてきたそれらを持ちだすまでもなく『サイコ』は未曾有の傑作であり、サスペンス映画の金字塔である。興味深いのは、本作がカラー映画の選択肢のある時代に撮られた白黒映画であるということだ。テクニカラーを華麗に用いた『めまい』や『北北西に進路を取れ』から一転、敢えてモノクロフィルムで撮られ、アルフレッド・ヒッチコックにとって最後の白黒映画ともなった『サイコ』は、カラー以前には白黒の名手として名を馳せた彼の偉業の、その集大成でもある。そしてヒッチコックは、ある意味カラー作品以上に、本作の「色彩」表現に強いこだわりを見せている。白黒映画において、白は光で、黒は影だ。ヒッチコックが墨絵の如き濃淡で描くその光と影は、色を排したこの白黒映画に、けれど色づける以上に豊饒な色彩を表現し得ている。フィルムに焼きつくその色は、ひたひたと迫り不安を掻きたてる闇の黒だ。ハンドルを握りハイウェイをひた走るマリオン。時間の経過とともに画面を濃密に満たしていく黒の粒子。それは、大金を横領し逃げる彼女の罪悪感の象徴のように着実に濃度を深めマリオンを包み込んでいく夕闇の、その黒だ。闇の中ヒステリックに彼女の顔を照らし、強烈に目を射る対向車のヘッドライト。唐突に降りだす雨。光に反射する激しい雨粒がフロントガラスを覆い、不穏な速度のワイパーがグロテスクに歪む光の粒をさらにぐちゃぐちゃにかきまぜ、視界を不安に遮る。そして再びの闇を抜け、やがてくっきりと眼前に浮き上がってくる、雨に滲んだBATES MOTELのネオン管。絶対的な光と影で構築されるこのめくるめく鮮烈なシークエンスに、もはや曖昧な色彩など不要だ。雨に濡れ湿り気をおびた黒と白が、何色よりも美しく、そして何色よりも禍々しく、目に焼きつく。かくも見事な色彩の表現を、私は他に観たことがない。マリオンが車から降りるより先に、私はもういちど断言する。『サイコ』は未曾有の傑作であり、サスペンス映画の金字塔である。マリオンが忌まわしきノーマン・ベイツに辿り着くよりも以前に、ヒッチコックは疾うにそれを証明している。 【BOWWOW】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2010-05-13 17:41:35) (良:2票) |
《改行表示》 4.《ネタバレ》 こないだ、再度DVDで観てみたが、やっぱり面白い。 変更前に書いた、私立探偵アーボガストが階段を登るときの緊迫感溢れる映し方や、サングラスの警官のドアップ、最後の地下室で照明を揺らすことによって骸骨に陰を持たせて不気味さを増幅させていたりという映像の超絶テクニックを再確認し大満足であったが、今回の再鑑賞では、脚本の技巧さも随所に感じられた。 脚本を作る際に工夫したと思われるポイントは“母親が実在することを如何に信じ込ませるか”という事だと推測できるのだが、私立探偵アーボガストはノーマンとの会話で、マリオンがノーマンの母親と会ったという事は一切出てきていないにもかかわらず、ライラとの電話では母親と会ったという彼なりの推理を展開しており、これがあたかも母親が実在しているかのような錯覚に観客を陥れることに成功している。また、ライラの「相手は病気の老人よ」や、サムの「事の次第は母親が知っているか」など、真相が明らかになる直前までこんな台詞が出てきており、保安官夫婦の証言など簡単に吹き飛んでしまうほど上手く誘導されるのだ。 他にも、多くの方々が書いてらっしゃるので言うまでもないが、4万ドルを持っての逃走から主人公が入れ替わり、連続殺人へと展開するストーリーの組み方や、バーナード・ハーマンの耳を引き裂くような音楽など、クラシック映画の醍醐味を存分に堪能できる一本である。文句ナシの10点! 【もっつぁれら】さん [DVD(字幕)] 10点(2004-06-04 14:38:12) (良:2票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 これは素晴らしい。ホント昔の傑作って感じ。 やはり私たち観客は主人公に感情移入しやすくなるのが当然だが、主人公の不安を表す描写がまあうまいもんだから、どんどんこっちまで不安になってきます。 逃げ出した後不意に社長と目が合ってしまい、以降は妄想の中で嫌なイメージ(持ち逃げがバレたかのような月曜の朝の会話)を自ら作り上げてしまいます。 また、気付けばどんどん雨が強まり視界が悪くなり、先が見えなくなっていきます。まさに先の見えない不安を背負っている今の主人公の気持ちを表している描写ですよね。 極めつけはあの警察官w あいつまじうぜーw いちいちついてきやがって、見てるこっちまで焦ったりイライラしたり笑。 後ろめたい気持ちを持ってる人間は些細な事でもすごく敏感になりますよね。 ホテルに着いてからは、誰がなぜ主人公を殺したのか?が見所になっていきますが、ノーマンのお母さんは何者?実は保安官が悪者では?それどころか大ドンデン返しでサムかライラが何かの仕掛け人?なんて色々予想を巡らせながら見進める事ができ楽しかったです。 殺人の場面で、犯人がほんの一瞬だけ長い髪で女に見える、という描写が観客に「犯人は女性?」とイメージを植えつけるのもうまいなって思いました。 最終的には、真実を精神科医が完璧にセリフで説明してくれましたが、あれがいかがなものかと思いましたね。 少しの映像とか描写だけで、あれはそういうことか?って匂わせるくらいの方が観客が主体的に考えを巡らす形になってよかったのではと思います。むしろ真実の70%前後しか描写を出さずに、あとは観客が色々憶測を呼ぶとかもありかと。 てか現在(2014年)では、イカれた事をする奴の事を「サイコ野郎」なんて言ったりしますけど、そんな言葉が定着したのもこの映画の影響が強いんじゃないですかねえ。 あとは、ラストシーンでニヤつくノーマンとミイラ姿の母親がオーバーラップするシーンは、その映像のうまさに背筋が震えました。 |
2.小学生の頃、近所のビデオ屋のオヤジに薦められてみました。当時はスプラッタ系のホラーばかり見ていたのですが、同じような映画だと思って見た記憶があります。衝撃でした。途轍も無く斬新で、得体の知れない恐怖を感じました。全く予備知識無く、何の先入観も持たずヒッチコック作品を見れた事は、今思うと本当に幸せでした。二度と出来ない経験ですからね。それからは貪るようにヒッチコック作品を見ましたが、これを超える作品はありません。 【タカシナ】さん 10点(2002-10-02 12:46:23) (良:1票) |
1.こういうのん好きなんよ、おれ。奴のキャラはいいよ。ありがとう。満点満点。 【sol_moto】さん 10点(2002-04-19 18:30:05) (笑:1票) |