4.ネタバレ 東宝=三船、東映=錦之介、大映=勝新、日活=裕次郎、ルリ子。悪名高き「五社協定」システムが日本映画の斜陽とともに崩壊したころ、各社選り抜きのトップスターを集結させた、これは当時の邦画ファンにとってはさぞかし夢のようなコラボだったと推測される。欲を言えばこの顔ぶれで、東宝製作ではなく、にぎにぎしく派手目な時代劇が定番だった、黄金期の東映製作で観たかったというのが正直な気持ち。劇中、「おい、そこの若いの!!」と何度も呼ばれていた割に裕次郎氏には、往年の颯爽さは殆ど感じられず、逆にリアルで「太陽にほえろ!」を観ていた頃の、鈍重さを思い起こされるような不完全燃焼的扱い。錦之介氏も果たしてこの扱いで満足したのかと思われるくらい、中盤からは動きがあまりに少なく、活躍の場を与えられていなかったような。結局は年功序列(?)システムで、三船と勝新が美味しい部分をすべてかっさらっていったっていうイメージなんですよね。でも、こういう異色の顔合わせ的な作品は好き。どうしてもっともっと、こういう各社スターオールスター大作って作られなかったんかなあ・・・?もしかしてこの豪華な顔ぶれをもってしても、興行成績があまり振るわなかったのかなあと、当時の危機的状況にあった邦画界を、何度も画面上に現れた雪崩のシーンとついだぶらせ、勘繰りながら観てしまいました。 【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-05-02 23:05:39) (良:1票) |
3.あの大傑作「無法松の一生」を撮った稲垣浩監督で出演者の顔ぶれが三船敏郎に石原裕次郎、勝新太郎に中村錦之助ってなんて豪華な、とても考えられないような個性溢れる役者勢揃いだことか!三船敏郎と石原裕次郎が1つの映画の中で一緒にいるなんて誰が想像出来る?それだけでも凄い事だし、そこに勝新太郎と中村錦之助だぞ!期待してしまうよ。しかし、何だか期待した程のワクワク感、ハラハラが感じられないのは何故だ?どことなく西部劇ぽい音楽と相変わらず、三船敏郎、勝新太郎は文句なくかっこいいし、中村錦之も二人に比べると出番は少ないのに貫禄十分で相変わらずの存在感、そんな中で石原裕次郎に時代劇てのはやはり違和感が残って仕方ない。女優陣では何と言っても浅丘ルリ子、この個性溢れる男達の中でも印象的な女性を演じている。寅さんシリーズのリリーに近い影のある女を演じていて、こういう女を演じさせるとピタリとハマルから凄い。そして、私が一番この中で見たい。見たかった俳優、それは渥美清である。渥美清と三船敏郎、渥美清と浅丘ルリ子、これぞ正に寅さんの世界だ。渥美清と石原裕次郎、渥美清と勝新太郎の共演なんて想像するだけで楽しい。渥美清と中村錦之助は「屈掛時次郎」で共演してるし、渥美清不在が残念です。それにしても三船敏郎、石原裕次郎、勝新太郎に中村錦之助、四人の共通点、四人共もう既にこの世にはいない。本物の映画スターがいた時代の夢のような共演作品として、後にも先にもこの四人が同じ映画に出ていた唯一の映画であるだろう作品です。 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2009-05-16 22:58:48) (良:1票) |
2.ネタバレ なんと豪華な出演陣。浅丘ルリ子さんがとても美しく良いです。三船さんや勝新はさすがの貫禄だが、やはり錦之介さんが一番印象に残る。酷い奴なんだけど。裕次郎の影が薄くて少し可哀想。勝新が身を投げてしまうのがちと残念。どうせなら最後の黒幕を倒す役は勝新にやらせてやりたかった。身を投げた後の雪崩の映像がちと間抜けにも映ったり、最後の最後がちとぐずったが、まあそこそこ観ていられる映画。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-03-16 21:56:30) (良:1票) |
1.三船、裕次郎、勝新、錦之助に日活で裕次郎とコンビを組んでいた浅丘ルリ子というキャストが豪華な稲垣浩監督の遺作となった時代劇。こういうキャスティングだと映画のスケールも壮大になりがちなのだが、舞台がほとんど一箇所に集中しているため、逆にシンプルなつくりになっていたのが良かった。三船と勝新の共演作を初めて見たけど、二人ともやっぱカッコイイ。股旅スタイルで登場した裕次郎にかなり違和感がある。この映画で役人を演じている錦之助なら旅鴉役はバッチリなので、役を取り替えたほうが良かったのではないかと思った。その錦之助は出番が少ないのが残念だが、さすがに存在感のある演技を見せている。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2006-01-22 16:06:50) (良:1票) |