5.《ネタバレ》 かつてジョージ・ルーカスという男はキチンと「人間ドラマ」を描く力量をも備えていた映画監督だった事を我々は「アメリカン・グラフィティ」という作品の存在によって確認できる。が、しかし!こやつは「スターウォーズ」第1作の商業的な大成功を契機に監督修行を怠り、製作総指揮やら作品原案やらラクしてオイシイとこ取りを狙ったプロデュース的なポジションに収まるのを好むようになる。磨かれなければいくら才能があろうと花開くこともなく錆びついてしまうコトに彼は気付かなかったのか?案の定、十数年後にCGブリバリでSWシリーズを復活させた彼には上質な「人間ドラマ」を描く力は全く残っていなかった。で、その総決算が本作というワケ。「クローンの攻撃」に7点つけといて何故コレが5点なのか?ソレは前作の方がジェダイたちがまだ颯爽として勧善懲悪的にカタルシスを感じられたから。本作での旧三部作への辻褄合せにバタバタ死ぬ陰性かつスカッとしない鬱な展開で締め括られても感動なんぞ到底できない。殊にルーク&レイア出産シーンやパドメ臨終シーンは哀しいどころか失笑モノ!もっと情感を!もっと余韻を!何やってんだ、ルーカスゥ!こういう忙しない見せ場と見せ場のパッチワークしか撮れなくなっちまったのか?SWシリーズの版権使用料で老後も安泰ってか??<追記>歴代のジェダイマスターたちを遥かに凌駕するポテンシャルというアナキンの基本設定に全く説得力が無い。まだガキだった「エピソード1」はともかく、前作でライトセーバー二刀流に開眼したのかと思えばドゥークーに片腕チョンパ。本作でフォースの暗黒面に目覚め、爆発的な力をフルに発揮するのかと思いきやオビ・ワンにも長々チャンバラ演じた末にもう片腕チョンパw。その割にそのオビ・ワンをふっ飛ばして気絶させたドゥークーを序盤でアッサリ首チョンパしてたりして一体強いんだか弱いんだかw。黒幕である暗黒卿シスにしてもメイスにやられそうになってみたりヨーダと互角以上に渡り合ったりと描写がちぐはぐで今イチ強さの度合いが不安定。もっと圧倒的な存在感が欲しかったぞ。とにかくこれらの描写の甘さも含め5点マイナスに変更ナシ! 【へちょちょ】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-01-28 02:16:50) (良:4票) |
4.さしてマニアでもないので、見ているうちに野暮な疑問が沸いてきました。あれほどの富と文明を築き、大都市の建設を可能にした経済的基盤はどこにあるのか、ということです。全シリーズを通して戦争ばかりを繰り返し(当たり前ですが)、財政の大半は軍事力増強に注がれているものと推察されます。しかも、政治経済に精通しているとはけっして思えない武闘家が国家(星?)の中枢に座り続けているのですから、なお不思議です。さらに、その発展ぶりは悪役の国家(星)も同じこと。だとすれば、何のために戦争しているのでしょう。少なくとも、貧困問題も領土問題も、資源獲得競争も民族紛争もなさそうです。それぞれの星ごとに棲み分けていれば、それで万事解決するように思えるのですが。それとも単に戦争がしたいだけなのでしょうか。今の米人のように…。野暮ですいません。 【眉山】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-01-31 15:04:01) (良:2票) |
3.アナキンがダースベイダーになる。それはアナキンの感情やら何やらを超越した「運命」に他ならない。私が観たいのは、元老院がこうなり、だから評議会はこうなり、でもって議長が独裁者になり、そのような状況の中で否応なしにダースベイダーにならざるをえない「運命」の残酷さなのだ。個人の感情など一顧だにしない「運命」の非情。周囲の状況がぎりぎりと個人を変えていく、その残酷さをこそ観たかった。恋人が死ぬかもしれないから、などと戯れ言を言ってる場合か。■そもそも私は新シリーズで描かれている物語がまったくわからない。元老院がどうで、評議会がどうで、その中でジュダイというのは警備兵みたいなものなのだろうか。あるいは、議長がなぜ力を得、いつ反ジュダイ派が形成され、その中で市民というか庶民というかフツウの人々は一体どこにいるのか?いや、さっぱりわからない。そんなことで「運命」が描けるのか。■戦闘シーンは確かに面白いし、凄いし、セーバー4刀斬りにも興奮した。しかし、これはアクション映画ではなく、宮廷陰謀劇だろう、どう考えても。それをちゃんとせいと。■話がつながったことにも、何というか感慨深いものはあった。しかし、それは「初めて観たのは中3の夏だったんだよね」的な思い出話であって、映画の話じゃないだろうよ。そういう意味で、ラストの2つの太陽にちょっと泣いたのは事実。それと、「自由は消えたわ。万雷の拍手の中で」の台詞に感動したんで10点。これをもっとびしっとやらんかい。 ■と10点にしてたんですが、いや、それはあまりにもだなと思い直して5点です。ま、どうでもいいが。 【まぶぜたろう】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-07-15 03:16:44) (良:2票) |
2.《ネタバレ》 つじつま合わせをしている感じが否めない。例えば、アナキンがいとも簡単に胡散臭いオッサンの暗黒面の勧誘に乗ったり、守りたかったパドメが死んだのにダースベイダー続けたり、オビ=ワンが急に強くなったり、ヨーダがあっさり引き下がったり。ところで、このシリーズってヨーダ以外は人間顔しているジェダイだけ強いな。 |
1.中学生の頃エピソード4が公開されたド真ん中のスターウォーズ世代なので、やはり深い思い入れがあり、今回のエピソード3によって環が閉じたと言う感慨は確かにあります。けど、私が愛していたスターウォーズとは全然違うモノになってしまったなぁという悲しみも同時に感じずにはいられませんでした。最初の3部作でルーカスは、「目に頼りすぎてはいけない。フォースを感じるんだ。」と繰り返し唱えていたじゃない。本作はまるで見たまんま、そこにはフォースなんかない。この先新たなジェダイの物語を観ることができないのは寂しいけれど、それもしかたがないと納得しました。ルーカスはもはや、このシリーズに於いては、語るべき物語も私達の感性を刺激する新たなイマジネーションも持たないのでしょう。 【黒猫クロマティ】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-07-10 16:37:52) (良:1票) |