9.劇中でフェンダーが痛烈に皮肉るように、「アニメのように大きな目」はここにはない。離れた2つの目、小さめの瞳。可愛くアピールする常套手段をあえて捨てたブルースカイの小さな自己主張。このスタジオは「アイスエイジ」もそうだけれど技術力は十分あるのにあまり派手じゃないところが好き。クラフトマンワークの魅力というか、色も形も好ましい。映画のパロディも控えめ。(SHAKE‘N’NOT STIR’だって?)声優陣ではR・ウィリアムスのはまりっぷりと懐かしいM・ブルックスかな。定番のストーリーも奇をてらうより、大事なことを新しい世代に伝えていきたい真面目な姿勢からのように思える。以前TVの修理に来てもらった時にエンジニアの人が「TVがつかなくなると「壊れた」ってすぐ捨てちゃうけど、部品を取り替えればずっと使えるんですよね」とポツリと語っていたのを思い出す。今はさらに進んで何でもアップ・グレードの時代。モノを大切にする気持ちは忘れたくない。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-09-17 11:16:25) (良:2票) |
8.アニメとCGのコラボレーションが最良の形で結実した、フル3DCGアニメの完成品。まず驚かされるのが登場するロボットたちのデザインの豊穣さである。丸みを基調とした、どこか懐かしさを憶える古めかしいタイプのものから、いかにも現代調のシャープさを際立たせたものまで、考え得るありとあらゆるデザインがスタッフらの手によって形成され、その一つ一つに生命が吹き込まれていく。まさに気の遠くなるような作業である。しかも主体が金属だけに、その質感や光沢は言うに及ばず、錆付いた腐食具合や磨耗度、あるいは塗装のハゲ具合に至るまでものの見事に表現されていて、しかも全体の色彩感覚の統一性は絶妙である。それらの事が、とりわけガラクタを寄せ集めたような旧型ロボットたちに、一種のノスタルジックな雰囲気を醸し出させ、紛れも無く彼らがそこに生きているのだと我々に感じさせてくれるのである。さらに中盤から登場するロボット・シティの空間的な広がりや、都会の機能を十分に熟知したアイデアで展開されるノンストップ・アクションは、まさに立体アニメならではの醍醐味だと言える。事程然様に、これ以上望みようがないと思えるほど、究極のイマジネーションで構築された作品世界の見事さに、もはやストーリーなど気にもならなくなってしまう程だが、むしろ気にしていると、心底楽しめなくなってしまうタイプの作品なのも事実だろう。 だから、映像的には何度も見返してディテールを確かめたくなるが、ストーリーは極めてストレートな味わいを残すもので、目新しさは特に感じられないし、感涙度が低いのも不満だ。 (私などは、次々と作り出されるデジタル家電製品への皮肉と警鐘を、この作品から感じたのだが・・・)それでも良心作であることに変わりは無く、完成度の極めて高い傑作アニメと断言したい。 【ドラえもん】さん [映画館(吹替)] 9点(2005-09-02 17:44:07) (良:2票) |
《改行表示》 7.安易なストーリ展開はありますが、ロボットそれぞれの質感とか、大掛かりな「ピタゴラ」など、心躍ります。ラストもいいノリです。楽しい気分になれました。 【HRM36】さん [DVD(吹替)] 6点(2013-07-05 15:22:50) (良:1票) |
《改行表示》 6.《ネタバレ》 「ロボット達の世界」というものに引き込む工夫が意外と考えられているにも関わらず、全体的なストーリーが単調なため、あまりパッとしない作品という印象が強くなってしまったように思う。子供向けなので、多少のことは目を瞑らなければいけませんが。ただ、数多くあるアニメ作品の中で、わざわざこれを選んで子供に見せるのか、どうかは疑問。ただでさえ、我が国は世界に誇れるアニメ作品がたくさんあるわけだし、ディズニーやピクサーのものにしたって、たくさんある中、キャラクターデザインが微妙な本作に子供は食いつくのだろうか? 町の風景や、大量のロボット達を画面に納める迫力は、子供にとっては、あんまり関心する部分ではないだろうしね。甘口で1点追加。 【バニーボーイ】さん [地上波(吹替)] 6点(2012-02-05 13:05:05) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 イヤホント映像は …スゴイですね 当たり前のように観ちゃったけど、実はとんでもないぐらいの技術を普通に見せてしまう… あらためて映像的な技術力の高さを確認した次第であります まぁ予定調和な面は否めませんが、ある意味セオリー通りで安心して観られる内容であったかと 途中いろいろ「どこかで観たことある」場面出てきますね、、、子供向けとするならば、たぶん(きっと)分かんないと思うw スゴイ俳優さん達が声を担当していて 制作光景を想像すると これまた別の趣きがあるような そんな印象でゴザイマス 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-06-05 21:41:01) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 ムカつく奴はひっぱたいてやれという創作態度が不満だが、自分の子供が箱になって届き、それをオヤジが組み立てていくというシーンから続く一連のストーリーに感動した。あれは子供映画じゃ「人身売買」や「デザイナーベイビー」といった現実世界の問題が邪魔してなかなか出来ない場面だろうが、これを入れた事で「なぜ人間(?)は生まれながらに尊い存在なのか」を人間の出産とは違った形で、なおかつプラモデル好きの僕みたいな自閉少年にストレートで伝わってくる方法で表現してくれたことを高く評価したい。「人間は粗大ゴミじゃない、1人1人が尊い存在なんだ。旧式でも壊れていても」というありきたりなメッセージを、対象を錆びついた粗大ゴミ的ロボットに置き換える事で再度大声で主張している点も、頭のネジが4本ほど抜けた池沼少年である僕にとっては特別だった。しかし「夢」というキーワードや「生存」というキーワードがおとぎ話の域を出ていない点が残念。この点も人間と違った方法で、でも人間にストレートに伝わるようなアイデア展開だと良かったと思う。 【はち-ご=】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-01-22 04:05:19) (良:1票) |
3.物語やメッセージに、特に目新しい部分はなくって、そこを純粋に楽しめたのか?というと、ちょっと自信がなかったりするのですが、もうとにかくデザイン、美術にやられちゃいました。最初から最後まで金属で彩られた映像にウットリしっぱなし。ブリキのオモチャのような主人公とその仲間達。ぺかぺかのシルバーメタリックなヒロインや悪役達。カラフルVSモノトーンで判り易く対比され、デザインされ、組み上げられた世界は、土や緑の匂いとは無縁なのですが、デジタル技術によって生命を与えられたモノ達にすっかり愛着が湧いてしまいました。デジタルだからこそ語れる世界がある事を、この映画は具体的なカタチにしています。ピクサーの自然物を現実以上に美しく描こうとする姿勢や物体の柔軟さの表現とは対極にあるような、ガタゴト音を立てそうな硬さに支配された世界も、これはこれでイイなぁ、と映像に魅了され続けた90分でした。同じ20世紀フォックスの看板をぶら下げた「スター・ウォーズ」(配給だけですが)が、新シリーズで忘れてしまったガタゴト感覚が、ここにはたっぷりあった、というのはちょっと皮肉な感じもしますが。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-08-01 17:20:36) (良:1票) |
2.「シャーク・テイル」と同じ様に古風なアメリカン・ドリームを歌い上げる、CGアニメの第三勢力。しかし、古臭いものを古臭いまま供した「シャーク~」とは違って、その舞台背景に、現在グローバル化しつつある経済的二極化や企業マーケティングに風刺を利かせてあり、大人の鑑賞にも充分堪え得るレベルになってます。雰囲気的には「モンスターズ・インク」に近いかもしれません。ロボット・シティの美術は昔の遊具を連想させ、観てて非常に楽しい仕上がり。ロボットが踊るロボット・ダンスも中々オツなものです。お約束のストーリーではありますが、私は楽しめましたヨ、6点献上。 【sayzin】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-07-08 00:14:21) (良:1票) |
《改行表示》 1.人間の価値観をほかのものにも当てはめようとする押し付けがましい、ある意味とてもアメリカ的な映画である。アイスエイジの監督ということでいやな予感はあったのだがそれが当たってしまった。子供だましで大人が楽しめるようなものではないし、子供にもあえて見せたくなるようなものでもない。 【HK】さん [映画館(字幕)] 4点(2005-04-23 15:23:28) (良:1票) |