6.最初小学生くらいの頃に映画館で見たときは全く面白くなかった。でも大人になってから見るとこれがどうして、泣けて泣けて仕方ない。笑えて、泣けて、考えさせられるこういったストレートな作品にはなかなか出会えない。 |
5.環境保護映画にとどまらず、人間社会に応用していってこそ面白くなる映画だと思います。例えば成田空港建設と地元住人の戦争です。狸をたぬきにとどめず、いろいろ考えてみるのもいいと思います。エンディングテーマ曲も好き。 十数年ぶりにテレビで再見: とてもいい映画だ。 昔バカやってた仲間、今彼らはどこで何してるのか。気付けば自分もおとなしくスーツ着て革靴履いてネクタイしめて、くたびれて日々過ごしている。だけども「きっときっとおまえが、いつもそばにいる」ことにふと気づき、走りながらスーツを脱ぎ捨て、革靴を振り払う。あのシーンは大人にならないとわからんな。 |
4.ラスト、結局人間としての生活を余儀なくされた主人公が、久方ぶりに親友に再会し野原(ゴルフ場)を「狸」として駆ける。 そして、「上々颱風」によるエンディングテーマが流れ始めた瞬間、涙が滲んだ。 この映画を観るのももう何度目か分からないが、これほど感情が揺さぶられたことは初めてだった。
20年近く前に初鑑賞した時から、この映画が“嫌い”だった。 ジブリ作品としては、あまりに不格好で説明過多に思え、何よりも全編通して蔓延する説教臭さに嫌悪感を覚え続けていた。 この映画にそういった要素が存在することは間違っていない。でも、この作品にとってその在り方は、完全に正しかったのだと今は思う。
子供だった僕が、この作品に対して嫌悪感しか覚えなかったのは、描きつけられている時に辛辣なまでの「現実」の切実さに気付いていなかったから……もしくは気付かないふりをしていたからだと思う。
幼稚に見えるタイトルや子供騙しの描写の中で、この映画では、狸、人間に関わらず、明確な「死」がきちんと描かれる。 そこから見えてくることは、この映画は、種別の違う動物が「共生」することの「賛美」描いているわけではないということ。 むしろ、「共生」などという言葉自体が、人間が勝手に作った価値観であり、人間が人間として生きていく以上、そのような価値観が成立するわけが無いということを、自己否定と自己肯定の狭間で叫んでいるように思えた。
この映画を観ている人間は、当然「狸」たちに感情移入する。 しかし、だからと言って、根本的な部分で人間たちの行いを無下に否定することは出来ない。 なぜなら、今この映画を観ているその足元にも「狸」たちの犠牲は存在し、そしてこれからもその上で、僕たちは生きていくしかないからだ。
非常に、もどかしい。 この人間としての“もどかしさ”こそ、この不格好なアニメ映画が伝えたかったことで、それは“人間の業”そのものだと思う。
すごい。良い映画だ。 我ながらあまりに遅過ぎる賞賛だと思う。 【鉄腕麗人】さん [地上波(邦画)] 9点(2003-10-29 18:31:44) |
3.何と言ってもスタッフロールの時に、後ろに広がっていた大都会の風景が忘れられません。その寒々しさと、流れる音楽の陽気さとのギャップに、タヌキたちは負けてしまったんだと改めて感じました。いつ見ても泣けます、この映画。 【ちゃむ】さん 9点(2003-06-29 02:48:06) |
2.生きるために戦って、うまくいかなくて、仲間もかなり死んでしまって、結局ラストはなんにも解決出来ず終いで、事態は変わらないままで。でも、それでも生きてるんだよ、と。「生きる」ということを「もののけ姫」より感じました. 【kawa】さん 9点(2003-05-14 19:16:36) |
1.高畑作品の中では好きなほうです。結構批判的メッセージが多いようですが自然保護が重要だって事は俺だってわかってる。でもくどいとは思わない。分かってるだけじゃ駄目なんじゃないの?わかってんのに何も行動を起こさない人間がいるから狸がああやってテロ行為をしているのであって。っていうか当たり前のメッセージが嫌なら、見れる映画がなくなっちゃうんじゃないかな。 【シュープ】さん 9点(2001-07-18 14:21:18) |