6.《ネタバレ》 よくある犯罪捜査サスペンスかと思いきや、「遠隔透視能力」という設定を使って、割りと目新しい展開を見せてくれた意欲作。個人的に「セブン」以降に量産された単純な「刑事と連続殺人鬼の鬼ごっこサスペンス」には飽き飽きしているので、同じ素材を使いながらも違う料理に仕上げた、その工夫を評価したい。
遠隔透視能力が非現実的だからつまらないという意見もあるが、あくまでその能力は「犯罪者や被害者の視点に同化してしまう苦悩」を描くためのギミックであり、扱いとしてはそれ以上でも以下でもない。ミステリー的な謎解きがメインではないのでルール違反ではないし、そう言う意味ではリアリティのある設定と言える。
ただ惜しむらくは、主役ふたりの重苦しい苦悩以外、あまり深いテーマが見えない事と、謎解きの過程がイメージの羅列にしかなっていない事。惜しい。
【FSS】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-05-27 12:55:10) (良:3票) |
5.例の如くセブンと比較されがちだが、 たんなるサイコ野郎ではなく、 超能力者の苦悩がクローズアップされていて、あっちよりも充分楽しめた。 役者もよかった。禿のおじさんが不気味で素敵。 【彬彬】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-11 16:55:33) (良:1票) |
4.面白かった。てっきり冒頭からこの映画の犯人だと思っていたので後はどうやって捕まえるかというコロンボ的な推理合戦を予想していたら全然違っていたのでやられたといった感じ。(言いたいことは↓FSSさんがほとんど言ってくれてますw私も全く同じ)アーロン・エッカートがかっこよかった。最後はせつなかったけど、続編があるような? 【アイーン】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-05-27 21:25:27) (良:1票) |
3.スピード感のある展開で一気に観ることが出来る作品。スピード感がありすぎて、描き込み方が不十分と言えなくもない作品。素材的には好きですね。決して絵空事とも言えないでしょう。サイコものとして観るも、サイキックものとして観るも、見る者の感性次第というところでしょうか。強いて言うなら、主人公と犯人の心理にもう少し突っ込んで欲しかった。あと30分長くてもいいから。それによってもっと評価が上がるのでは?でも、ワタシ的には見事にツボにハマりました。キャスティングも納得。単純に楽しめました。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-02-15 01:26:45) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 この監督の前作もそうであったが、企画、というかお話自体は悪くない。映画「吸血鬼」の主役が本当の吸血鬼だったら、とか、アメリカ全土に証拠を全く残さないシリアルキラーがいる、とか、FBIは超能力者を密かに養成していた、とか、ネタ自体は悪くない。■ところが、この監督、企画を発展させようとする段階で、どうも目の付け所が違うようなのだ。と、書くと、反ハリウッド的な作家的資質があるようなのだが、ま・る・で・違います。■今回、監督が目を付けたのは、超能力者がシリアルキラーを幻視する映像。私たちは、意味ありげでビザールで不気味でアーティスティックな、しかし、何の意味のないビジュアルをこれでもかこれでもかと見せられることとなる。その合間に、捜査官が推理しているであろうシーンや、捜査活動をしているようなシーンや、子供が誘拐されるのかどうか観客にはよくわかんないけどとりあえずハイスピードで撮ってみたシーンやらが挿入されるのだ。■だから、捜査官が「あと一歩で(犯人が)わかりそうなんだぁ」と昔の恋人であるらしい女性に嘆いても、私たち観客は、さぁぁっっぱり、わけがわからない。捜査官が一生懸命壁紙を破っても、登場する絵に衝撃をうけたりなんかしない、ただ何のことやらと小首を傾げるだけだ。■とりあえず、お話は「超能力」と「超能力者が送ってくれる手紙」によってするする進んでいくし、わけがわからなくてもどうでもいいのだが、「超能力者が幻視」したという説明の張り付いた、わかりやすく陳腐で気取った「映像」を90分間見せられ続けるのは、本当に勘弁して欲しい。キャリー・アン・モスのシューティングポーズがラスト近く、決まりに決まった時は思わず笑ったけど。■ようするに、この監督は物語を語る技術がないのだろう。だから、本当にしなければならない仕事ではなく、な~んとなくお洒落だったり、アーティスティックだったり、ビサールだったりする映像で誤魔化すわけだ。つまり、中身のない気取りやさん。前作を観た時点で見切りをつけるべきだったのだ。監督の名はラッセル・マルケイ、じゃなかった、E・エリアス・マーハイジ。覚えておこう、あんたの映画はもう観ない。 【まぶぜたろう】さん 0点(2005-02-12 22:11:15) (良:1票) |
1.やっぱりベン・キングズレーって、ベン・キングズレーなだけのことはあるんですよね。「マトリックス」に出たからと言ってまだ1人で客を呼べるほどではないキャリー・アン・モスに、特に人気が出たという話も聞かないアーロン・エッカート、ほとんど誰も覚えていない「シャドウ・オブ・ザ・バンパイア」のE・エリアス・マーハイジ監督、これだけ地味な組み合わせでありながら日本で劇場公開されるからにはそれだけの理由があると思って良いと思います。いわゆるベタベタなサイコ・ホラーを一歩踏み越えて、きちんと捻りを効かせたプロットは見事。あまりにもきちんとしすぎていてツッコミ甲斐の無い作品ですが、こういう緻密なお仕事を最近あまり目にしてなかったので大変嬉しかったです。わたしは映画版の「羊たちの沈黙」をそれほど高く評価していませんが、その原作の精神をかなり色濃く受け継いだ内容になっていると思います。2回観て来ましたが、時間が作れればもう1回観たいな。恐さはないですが、知性と品格はあります。一歩間違えば「ギフト」とか、あのへんに納まりかねない内容ですが、差をつけたのはやっぱりベン・キングズレーの名演技だったと思います。役者一人でこうも違うものかと感動しました。あとやっぱり作りが非常に緻密で丁寧です。映像的には特に目新しい物ではないですが、やるべきことをきっちりやり、真剣に丁寧に愛情を持って作られた映画だと思うので、わたしは大好きです。 【追記】おじさま激憤ですね(笑)このぐらい意見の分かれる物の方がわたしは好きなのかも?と納得してしまいました。ノレなかったらアウトですよね。前半タルいし。2回観ないと良さがわからない作品って結局ダメなんだと思います。 【anemone】さん 10点(2005-02-12 00:35:56) (良:1票) |