10.何年か前に、実物のサリバン先生がインタビューされている昔の映像をテレビで観て、たしかその時、ヘレンが実際に初めて認識した言葉は「it(イット)」だった、と彼女が話していたのを覚えてます。「water」じゃあなかったのか…とちょっと残念な意外な気分だったけど、物には名前があると悟った時の様子や感激はきっとこの映画と同じだったろうと思えます。ヘレン役のパティ・デューク、彼女が「ガラスの仮面」の中でその逸話を語られていた人か…と思いながら観てました。本当に凄まじい演技で、ヘレンが憎くなったり憐れになったりしてしまう。役作りにどれだけ苦労したんだろうと思わせられる。それから、ヘレンに言葉を教えようとする劇中のサリバン先生のセリフで「言葉を知れば五千年昔を見ることもできる、瞬間で消えていく今を残す事ができるのよ」「言葉を知れば、人間は暗闇から抜け出すことができる(だったカナ!?)」という言葉が印象的で、自分にとっても何気なく使っている言葉の役割を改めて思い知らされた感じでした。人間はひとりひとりが自分の考えや気持ちを抱く精神性の生き物で、言葉を使ってそれを他人に伝え、永遠に残す事もできるとどこかで聞いたのを思い出し、ハッとさせられました。 |
9.ヘレンもすごいと思ったが、それ以上にサリヴァン先生がすごい!それからヘレンに世界が開けたときの感動も素晴らしいものでした。 【アルテマ温泉】さん 8点(2004-03-17 22:24:38) |
8.タフな映画だ。9分間、サリバン先生とヘレンの格闘シーンが続く食事のシーン。もう凄いファイト。ぐいぐい引き込まれる。タフでなければ成しえない奇跡というのがある。 【コダマ】さん 8点(2004-03-11 16:42:09) (笑:1票) |
7.三重苦の壮絶さは経験しなければ決して解らないと思います。けれどこの作品から”言葉が存在する事”すら解らない事がどう言う事なのかリアルな映像からほんの少し経験が出来た気がします。後の偉人なヘレンケラー、アニー・サリヴァンとの運命の出会い、そんな事を思うと、”人間の可能性”や、”人生での出会い”には一人の人が存在するとてつもなく深い意味がある気がします。 【Luna】さん 8点(2004-01-16 13:59:12) |
6.ノンフィクションというのは、フィクションに比べて物語の変化の幅が狭くて、意外性の小さい作品に成りがちなことが多い。それもその筈で、実話を題材とした作品は、史実を曲げることが出来ない為にどうしてもそうなってしまう。しかし、この作品はそうでは無い。生まれて間もない状態で、目も見えず耳も聞こえなくなったヘレン。暗闇の中で何も分からずさまよっているヘレンに対して「心」を目覚めさせるという、通常では信じられないような「軌跡」が実際に起こっているからです。この衝撃の事実は完全にフィクションを越えています。 甘やかす事が愛ではない。心と心を闘わせることで人の感情は導き出せる。本当に深いメッセージだと思います。 【おはようジングル】さん [映画館(字幕)] 8点(2004-01-12 08:35:31) |
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5.主演2人の迫真の演技に強く胸を打たれた感動作。ヘレン・ケラーの伝記は最も精読したものの一つなので、数々の有名なエピソードは感慨深く見た。最初は、私が抱いていたサリバン先生のイメージと本作でのイメージが少し違ったので違和感を感じたが、彼女の熱演にすぐに引き込まれた。本作はヘレンの少女時代のみ。できればヘレンの一生涯を描いた、ゴッドファーザー並みの大長編を見たかった気がする。大学進学とか、サリバン先生の死とか、日本来日とか…。それができたのではないかと思わせるほどの力作だった。 【ピンク】さん 8点(2003-11-27 03:15:55) |
4. かの有名なケラー女史の幼少時を戯曲化したウィリアム・ギブスンの原作を、舞台版でも監督だったアーサー・ペンが映画化し、ギブスン自身が脚色したのが本作。アニー・サリヴァンに扮したアン・バンクロフト、ヘレンに扮したパティ・デュークは舞台版からそのまんまキャスティング。だから当然二人の呼吸はピッタリ合っており絶妙。何と言っても勝因は間違いなくコノ御両人だろう。オスカーW受賞も納得!!舞台が限定され、展開も舞台劇っぽいのは先述の理由からも無理からぬトコロではあるが、そんな不満も二人の凄まじい存在感漲る演技のぶつかり合いの前には吹き飛んでしまう。パティの16歳でのオスカー助演女優賞は1973年に9歳のテイタム・オニール(「ペーパー・ムーン」)に破られるまでの最年少記録だった。因みに1979年にパティはリメイク版にも出演し、何とアニー・サリヴァンを演じている。何か「奇跡の人」に女優生命の全てを吸い取られたかのようなパティ・デュークに敬意を表し…8点。 【へちょちょ】さん 8点(2003-02-21 06:01:04) (良:1票) |
3.あんたはすごいよ! 【あああ】さん 8点(2003-02-02 16:03:43) |
2.この映画はヘレン・ケラーの半生、特にその序章を描いているのだが、「史実に基づいた」ものであって「史実そのもの」ではない。ヘレン・ケラーは実際にはおとなしい子どもであり、ここで描かれるような野生児ではなかったそうだ。こうした変更点は作品の中で輝いており、二人の熱演もあって素晴らしい映画となった。だが映画は映画にすぎず、真実そのままであると鵜呑みにするのは危険である。とりわけ対象が障害者であるから、下手な理解が差別意識を助長しないよう注意する必要があると思う。 【ひかりごけ】さん 8点(2002-11-04 22:39:55) |
1.生まれつき3重苦である主人公が、一体どのように人との交流を果たし、社会に出て行くのだろう?と言うことに興味を持って見た。しかしやっとその大きな障害を乗り越えたと思ったら、そこで物語は終わってしまう。その後、ヘレンがどうやって尊敬されるべき偉人になって行くのか?と言う話はお預けを食ってしまった。この映画では、献身的にヘレンを導こうとする教師ミス・サリバンこそがこの物語の主人公であり、ヘレンは脇役である。そのことが何だか、感動を薄めてしまった気がした。ただアン・バンクロフト演じる教師の熱演振りは、オスカーを獲得しただけのことはある(因みにヘレン役のパティ・デュークも助演女優賞)。報酬とか名誉ではなく、本当の愛と言うものを感じて仕事をしている。彼女を見ていると、如何に自分が愛も夢も無い仕事をしているかを思い知った。 【☆】さん 8点(2001-02-03 23:41:16) |