《改行表示》 9.《ネタバレ》 冒頭のモノローグからして、ヒロインの南目線で進むのかと思いきや、何だかんだで達也が主役でしたね。 原作でも主人公は達也なのだから、当然と言えば当然なんですけど、それなら無理して南の比重を増すような真似しなくても……と、つい思っちゃいました。 この映画、それ以外にも「無理してる」部分が多々あって、ちょっと褒めるのが難しいんですよね。 ラストの告白台詞に関してもそうなんだけど「無理して名場面を挟んでる」「無理して名台詞を言わせてる」感が強くって、観ていて気恥ずかしかったです。 そもそも原作コミックス26巻分を116分に収めるって時点でキツい訳だけど、それに関する原作エピソードの取捨選択も、あまり上手くなかった気がします。 南が新体操やらないとか、その辺は納得なんだけど……やはり、柏葉英二郎の不在が痛い。 「タッチ」で一番魅力的なキャラクターといえば彼だと思うし、せめて明青の監督は彼にして欲しかったですね。 グラサン掛けた強面の監督で、達也に厳しく接しつつも最後は彼の実力を認めるとか、その程度の描写でも充分嬉しかったと思うし……完全にいなかった事にされちゃうのは寂しいです。 そんな柏葉監督だけでなく、西村に吉田といった魅力的な脇役陣も出てこないっていうのに、映画オリジナルキャラである小百合ちゃんを出して、彼女に尺を取ってるというのも悲しい。 序盤から達也に好意を示し、デートしたりもするんだけど、終盤になってからは全く出てこないというチグハグっぷりだったし…… 彼女に関しては、あまり存在意義を感じられませんでしたね。 同じオリキャラでも、原田くんと良い雰囲気になるソノコちゃんは画面の賑やかし役に徹していたし、小百合ちゃんもあんな感じで、主筋には絡ませない方が良かったと思います。 決勝戦前日に和也が草野球で投げてるとか(ちょっと無理があるのでは?)と思える描写が散見されるのも辛いところです。 でも、本作にはそんなアレコレも霞むほどの大きな欠点があって…… 原作漫画が大好きな身としては、こんな事を書くのも辛くなっちゃうんだけど、この映画って「和也が死んでも悲しくない」んですよね。 映画の中盤、始まって一時間くらいで退場しちゃうし、それまでの尺も達也と南のキスシーンとかに費やしているもんだから、根本的に和也を応援したり、感情移入したりする気持ちになれないんです。 達也と和也の性格の対比も中途半端で、達也は毒舌属性がやたら強化されて「嫌な奴」としか思えない一方、和也の「良い奴」っぷりは全然伝わってこないというんだから、困っちゃいます。 南とのキスシーンや、オリキャラ女性の出番よりも、もっと和也の魅力を表現する事に尽力して欲しかったですね。 「タッチ」という物語の構成上、和也の死が悲劇でなければ面白さの根底が崩れちゃいますし、そこだけはキチンと押さえておくべきだったと思います。 ……以上、色々と不満を述べる形になりましたが、それだけじゃあ寂しいし、何やら申し訳無い気分になるので、以下は良かった点を。 まず、主人公達三人が子供の頃から野球をやってたって設定にしたのは上手かったですね。 ちゃんと幼い南が背番号2を付けてて、その後に捕手となって達也の球を受ける場面にも自然に繋がってますし、南の見せ場って意味ではここの「捕手」の場面が一番良かったと思います。 原田くんに孝太郎など、男っぽい脇役陣が気を吐いて、画面をビシッと引き締めてくれたのも嬉しい。 高校一年で140キロのスライダーが投げられる和也とか、打率が七割五分以上で甲子園七本塁打の新田とか、具体的な数字が出てくるのも、野球好きとしてはテンション上がるものがありましたね。 それと、先程自分は「映画オリジナルの女性キャラ」に尺を取るのを否定しましたけど、映画オリジナルの展開そのものについては、結構良かったと思うんです。 達也が秋季大会で滅多打ちされてコールド負けするのも、その後の躍進が「ドン底から這い上がった」感が出て好みですし、雨の中で原田くんに殴られ、再び野球を始める流れも「泥臭い青春物」って感じがして良い。 和也に命を救われた子供と、その母が命日に上杉家を訪れる場面も、何だか救われるものがありましたね。 新田の最終打席にて、和也と同じスライダーを投げた後、達也らしいストレートを投げて勝利するというのも「和也の幻影を振り切った」「達也として甲子園出場を決めた」感があって、良かったんじゃないかと。 そんなこんなで、原作と比較しちゃうと不満も多々ありますが…… 青春映画として一定のクオリティはあったんじゃないかな、と思います。 【ゆき】さん [DVD(邦画)] 5点(2020-07-16 10:33:11) (良:3票) |
《改行表示》 8.《ネタバレ》 原作を読んだことがないので、映画のみの感想です。とは言え、なにしろ自分が子供のとき流行りまくっていたアニメなので、大まかなあらすじは知っていたりするのですが。 結論を先に申し上げると、映画としてそんなに悪くはありません。かと言って、とりたててほめるべきところもありません。青春映画として、可も無く不可もなく、なんですよねー。 最初のうちは3人の関係を微笑ましく見ていたのですが、和也が死んでから、登場人物にどんどん魅力がなくなっていく不思議。特に達也。ボクシングでも野球でも、試合に負けるたびに投げ出しちゃう自分勝手ぶり。南は南で、部活をやめてしまう気持ちはわからんくもないのですが、南不在のまま決勝戦にいっちゃうのにちょっとびっくり。更には両親。和也のときは応援に行ったのに、達也のときは応援に行かないのですね。マンガがそうなっているのなら仕方ありませんが、どうも後半、誰にも共感できません。 一番盛り上がってほしい後半の爽快感には難ありですが、全体的には手堅くまとまっている青春映画だと思います。 【たきたて】さん [DVD(邦画)] 6点(2017-09-12 03:51:02) (良:1票) |
《改行表示》 7.《ネタバレ》 今回、岩崎良美じゃなくて誰が歌ってたのかは知らんが 最高にダサく感じてしまった主題歌タッチの流れ出したあのタイミング。アニメだったら南が走り出したあの場面での起用はピタリと嵌ったのでしょうが、ここではあのタイミングにさっぱりハマらなかった タッチの勿体無い使い方。そのへん残念だったと思えます。 あ、でもですね、斉藤ツインズの和也と達也と、長澤まさみの朝倉南は十分に満足できるものでした。 だから8点投入。今現在での最高得点8点にて投稿いたします。 た、だ、し、敵将:新田明男のかわいらしい妹を登場させなかったのはこれなぜなんだ そこに苦情。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-02-16 23:28:38) (良:1票) |
《改行表示》 6.原作は、アニメを少し見た程度で何となく知ってはいたけども、あまり感情移入が出来なかった。 他の方が言っている通り、和也が死ぬまでは良かった。 その後の展開は、適当に省略されている感じがする。2時間に収める為には仕方なかったとは思うが・・・。 個人的に思ったのは、達也はフラフラしすぎだなぁと・・・。野球部に再び戻った時の部員の反応も・・・普通はそんなに甘くないぞ! 総合すると、ベタにある青春映画だなぁという感想。 【ひまわり】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-12-26 14:32:36) (良:1票) |
5.『タッチ』の主軸は青春ラブストーリー。だから野球はあくまで“おまけ”と言われれば、返す言葉がありません。でも最近はその“おまけ”が結構重要視されています。雑誌、DVD、映画の前売り券等々。食玩の世界ではおまけが主役に成り代わっています。ですから本作でも、もうちょっと野球部分に力を注いでもらいたかったと思いました。少なくともクライマックスは野球シーンですから。だからといって、ポップコーン正一と正二に上杉兄弟をやらせろという意味ではありませんよ。 【目隠シスト】さん [地上波(邦画)] 4点(2006-08-31 18:07:33) (良:1票) |
4.漫画もアニメもリアルタイムで見た世代には不満だらけの作品というか、実写になる時点でこれはミスキャストだと思った人が多いと思います。長澤も自分的には南ちゃんではないなぁ。新田君も×、唯一、達也の親友のガタイがいい人だけがまともでした。たちゃんもかっちゃんも×。リアルタイムでアニメを見た世代の方は見ないことをお勧めします。 【たかちゃん】さん [地上波(吹替)] 2点(2006-08-31 12:42:54) (笑:1票) |
3.部屋に貼ってあったカエルのポスター趣味悪すぎるだろ!! 【一番星☆桃太郎】さん [地上波(邦画)] 4点(2006-08-26 19:43:35) (笑:1票) |
2.《ネタバレ》 まず原作の漫画は、愛蔵版で15冊にもなる長編の作品で、しかも感動の場面が随所に散りばめられているので、2時間の尺の映画にする時、どこを切り取って描くかがまず難しかったと思います。「NANA」のようにまだ続く前提で途中までで一応終わらせるか、もっと長編にして人物描写を丁寧にするか等、色々選択肢はあったと思いますが、この作品は原作15冊分の物語を2時間に凝縮しました。それなのでどうしても駆け足的な内容かつ、上杉兄弟と南がそれぞれを想う気持ちや細かなプロセスを描くまでの余裕は無かったと思います。また恐らく原作のファンで、この映画版に大満足という人は皆無に等しいと思います。でも褒めてあげたい点も沢山あります。斉藤兄弟の上杉も(特に弟は髪型も似てた)頑張っていたし、長澤まさみちゃんの浅倉南も、快活でありながら二人を慕うキャラを体現していて好演だったと思います。ただもう少し和也は南の事に関しては達也に対してムキになる部分が強くても良かったし、達也も野球部に入って弟の遺志を継ぐまでの心理描写とプロセスに時間をかけてもいいかなとは思いました。でもこの映画化はチャレンジだったと思います。20年前に大ヒットした作品を実写で作るのは勇気が要ったでしょう。細かな不満は言ったらキリがありませんが、出演者とスタッフの作品を大事に作ろうと思う気持ちは伝わってきたので、6点を献上します。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [地上波(邦画)] 6点(2006-08-26 18:15:50) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 劇場で何度か予告編を観てて気になっていたので(長澤まさみを)DVDで観ました。長澤まさみ可愛いなぁ~と思うなら観れます。前半の和也の事故死までは悪くない作り南ちゃんの号泣シーンはウルリと来ましたが、それ以降は破綻気味。原作に拘らずにまったく違う内容にすれば良かったのに。でも長澤まさみちゃんが可愛かったので5点献上。 【オパオパ】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-04-30 10:56:44) (良:1票) |