4.過激な残酷描写。オムニバス形式というお手軽さ。ついでに、各エピソードが関係し合うというお楽しみなんぞもあったりして、まあ、面白くは観られます、まさにあっという間。しかし、妙な映画でもあります。アクション、暴力をこれだけ盛り込みながら、画面上に不思議な静寂が漂っています。なんとなく、映像が「動いていない」という感じ。もしかして、コミック=「静止画」の雰囲気を再現しようとでもしているんですかね。映像の推進力の欠如、そこが面白くない点でもあるし、また一方ではツマランとムゲに切り捨ててしまいたくもない、ただただ奇妙な感覚。明らかに必要以上に流れる主人公たちの単調な独白も、かえって、静けさを強めるものになってます。うーむ。何のための映画化なんですかね。そりゃまあ、「人間が演じる」という生々しさ、これは確かにありますけどね。執拗に描かれる過剰な暴力は、自傷行為と表裏一体のもの。自意識の客体化。ロマンティシズムとは自虐性のことナリ。そりゃそうなんだけどさあ。そういう目で見ると、この作品、自らを「飾り過ぎ」ですね。本当の生々しさに欠けますね。あくまでマンガ、ですね。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-25 22:38:22) (良:1票) |
3.手とか足とか首とかとれ過ぎじゃない?
【追記】嫁専属ソムリエとして推してみた(自分の趣味全開)「意味わからん」と残念な反応でした。。。仕方ない。。。 【ないとれいん】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-10-11 19:01:58) (笑:1票) |
2.《ネタバレ》 紙の上に描かれた2次元のマンガが3次元となった、「動く映像たるアメリカンコミック」の本物を、初めて観た思いがする。スパイダーマンやハルクなど、アメコミを「実写化」した映画は、ネタ切れに喘ぐハリウッドには数多いが、この作品はそれらの映画とは一線を画する。モノクロームの世界に異様に光るサイケデリックな原色は、まるで影ベタが多くハードボイルドなアメリカンコミックに、そのまま筆で彩色したかのようだ。いかにもタランティーノが一枚噛んだらしいバイオレンスを、この映像で撮った決断、アイデアは評価に値するのではないか。終始続くナレーションに導かれ、観客は動く映像を観ながら、アメリカンコミックを読んでいるに等しい。実写に加工を加えただけのものではなく、車のシーンなどのカメラワークも巧みだ。キル・ビルのように薄っぺらな血を見せびらかす(それが決して悪いことではない)のではなく、物語にそって要所をカラーで演出し、想像をかき立てることで効果を倍増している。もしカラーだったら途中で席を立ったかもしれないが、お陰で最後まで目を背けることなく観ることが出来た。 【six-coin】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-10-04 00:52:06) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 黒、白、赤、黄といった映像的なこだわりのお陰で、生理的嫌悪感に苛まれる事なく観れました。 殺戮や闘争のシーンより、便器の中に顔を突っ込まれるシーン(デルトロのシーンの前にもう1人便器の中に顔突っ込まれてましたが、大きい方が浮いてたような気がするんです)や、タールの中に身を沈めるシーンがもしカラーだったらと思うと、正直キツイです。臭いまでしそうで・・・・しかし、カラーを最小限に絞った効果は絶大ですね。残酷なシーンを緩和する役目もあれば、背筋がぞっとするような感覚にもさせる。また、登場人物の心情や行動を際立たせる役目もあるかなと思いました。 エグいシーンもありますが、原作に忠実ってところなのでしょうか?(未読)漫画的だったので、私にとっては許容範囲です。(←なんだか余裕かましてますが、結構ハラハラと心拍上がっってました・・・) 主人公の3人のおやじは本当にクールで、ナレーションでの決め台詞にはうっとり。女たちは全て並外れた美貌でパワフル。罪の街で繰り広げられる制裁や復讐劇に脳内物質放出しまくりし、久しぶりに、上映後かなり疲れました。 が、この充実感はなんなのか・・・ 【プリシラ3103号】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-10-03 15:45:12) (良:1票) |