23.ドイツ版「日本のいちばん長い日」でしょうか。 ドイツであれ日本であれ敗戦濃厚になると徹底抗戦派と講和(降伏)派の対立が浮き彫りになる様子が良く解ります。 ゲッペルス夫人が幼児らを毒殺するシーンは心が痛みます。 それにしても戦争終結を日本では昭和天皇自らのお言葉により玉音放送で国民に伝えられましたがドイツでは 街宣車まがいの車で淡々と伝えられたんですね。 映画としてというより独裁国家の末路を改めて知るドキュメンタリーとして良い作品と思います。 【yoroshiku】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2023-08-06 15:00:46) |
22.狂気の男と、その男を崇拝する狂信者たち。 人類史上に刻まれる負の記憶は、そこに端を発している。 その異常性を淡々と描いていく手法も俳優も見事。 後戻りできない悲惨さは、世界共通なのだろう。 |
21.ブルーノ・ガンツの熱演といい、ナチ高官に激似の役者さんたちといい、崩壊してゆく大都市ベルリンの姿といい、この当時の再現力が凄い。自国の負の歴史を顧みるにあたってもきっちりと正確な仕事をするドイツ人気質を見る思い。際立って自虐に走るでなく、抗弁するわけでもなく、“史実”を淡々と描く。追い詰められる総統ヒトラーの精神崩壊ぶりが迫力ありすぎで150分間釘付けになった。ベルリンを襲う悪夢のような市街戦が凄まじく痛ましく、ドイツの人はこの映画をどう思って観るのだろう。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-05-30 00:05:43) |
20.ヒトラーを総統と一個人の両方の面から赤裸々に描いているのは凄いし、演じているブルーノ・ガンツが本当のヒトラーと思ってしまうほど見事なできばえだと思う。 あの突然怒り狂ったように発せられる命令は、誰も逆らえないほどのすさまじさを持っている。またヒトラーを心底崇拝し運命をともにする忠誠心は何だろうかとも思う。 また戦争末期にベルリンを包囲したソ連軍は、映画以上に残忍だったらしい。ナチスだけが悪いように思われがちだが、最も悪いのは戦争そのものだろう。 映画の最後にトラウドゥル・ユンゲ自身が登場し、自分と同じ年の女性ゾフィー・ショルについて語っている。もちろん、この映画の後に見たのは「白バラの祈り」だった。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-07-17 08:35:43) |
19.数年前に見ましたが、長さが気にならないくらい集中できました。でも後味が、というか、やっぱりどん、、、と落ちました、しばらく。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-06-09 16:50:44) |
18.ヒトラーはともかく、ゲッベルス首相の顔がやたら怖い。(実物のゲッベルスは どちらかというと妖怪顔だったのに対し、今回なぜだかそれ以上。) そこが不謹慎にも今回少し笑えたポイントなんですwww。 だがしかし、そんなことより、ヒトラーはともかく、今回、側近たちの逝き様について追求してみた挙句に、 いらん事、悲しい写真を目にする事になってしまったのですが、例えば、ネット上にはハインリヒ・ヒムラーの自殺直後の写真が存在しています。 また 悲しいかな ヨーゼフ・ゲッベルス、マグダ・ゲッベルスの半焼死体写真だって公開されています。 そしてさらに悲しいかな ・・・その横には毒殺によって亡くなった娘たちが横たわっています(><。) 軍人であった人間ならともかく、その娘たちの亡骸写真をいつまでもオープンに垂れ流しておく必要ってどこにあるのでしょうか。これって旧ソ連側の管理体制にあるのでしょうか ひどい仕打ちです。 だが、しかしです。 ということは、つまりです〝捕まって晒し者にはなりたくない〟〝いいか、自分の死体は確実に焼却してくれ〟 と指示してこの世を去った某ヒトラー。あなたの思い通り、晒し者になる事は避けれましたね その自分勝手な逃げっぷりについて私はどうのこうのとは言いませんが、なんだかなあ・・って感じです。 ★出来栄えの評価としては限りなく9点に近い8点評価とさせていただきます。良い作品を観せてもらったと思っています。ヒトラー1人に焦点をあてたドラマでは無いのに 観客を惹きつけた〝ヒトラー最期の12日間〟という邦題、いいと思います。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-12-27 12:22:46) (良:1票) |
17.敗戦を目前にした国家の首脳陣の姿を、壮絶な市街戦を交えながら群像劇として描いた、まさに力作。『タイタニック』以上にタイナニックな沈没感覚。中でも辛いのは、子供たちが毒殺されていく光景。眠っている子供たちに毒のカプセルを飲ませ、そっと顔を隠すように、掛け布団を頭の方へ引き上げる。と、露わになる子供たちの小さな“足”、それをカメラは捉える。うん、子供が一番いとおしく感じられるのは、彼らの“手”や“足”の小ささを見る時だと思う、我が子の爪を切ってやる時なんかにそう思う。その“足”を、こういう形で見せつけられる残酷さ。・・・というわけで、なかなか感慨深い映画、ではあったのだけど、むむむ、なんか釈然としない部分も残ってしまうのは・・・この、「敗戦を前に、厭戦気分と特攻精神が相半ばしている」という、なんつーかその、“アタリマエ”っぽさ。そりゃそうだろう、と思う一方で、それだけじゃあるまい、という気がしてしまう。ドイツ人自身が作った映画でありながら、ここが限界なのか、と。「善」「悪」は当然踏まえなければならない、だけど、ほんとうの本音のどうしようもない“何か”が悲劇の背景に必ずあるのではないか(例えば映画『アマデウス』で描かれていた「ドイツ語のオペラなんてとんでもない」などというコンプレックスにもナチへの萌芽があった筈)。それをドイツ人自身の目で、心で、描けなかったのだろうか。この映画の違和感って、例えば、北●鮮で現政権が崩壊した後、『将軍様 最期の12日間』とかいう映画が作られて、やっぱり内容は「厭戦vs特攻」だったら、何か変だよなあ(アタリマエ過ぎて)、という違和感・・・・・・。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-04-28 22:35:04) (良:1票) |
16.ユダヤ人に関する描写がバッサリと切られているところに違和感がないわけではないんですが、逆にそこまで描き出すととてもじゃないが上映時間が足りない。これはある意味正しい選択だったようにも思います。ヒトラーがあのタイミングでいなくなってしまうことからも想像できるように、この映画は第三帝国の崩壊を前にしたヒトラーだけではなく、彼を取り巻く様々な人間達が何を思いどう行動したかに迫ったドラマ。戦争責任という点では、昨今の日本の社会状況を考えるうえでも何かしらのきっかけになる貴重な作品でした。 【とかげ12号】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-02 11:17:26) |
15.人間ヒトラーが八方ふさがりの戦況や裏切られた人間関係によって徐々に狂気へ変わっていく彼の苦悩や苦しみがわかった。 教科書では「ユダヤ人を迫害し、ドイツをファシズムによって支配し、降伏前に自殺した人物」としか書かれていない。冷徹人間みたいです。 たしかに彼は正しい事はしていないそれと正反対な事をした。(戦時中は正しい事なんてわからないからしょうがないが)ですが、彼も温かい血の流れる人間で、ただ理想を追うために『道』を踏み間違えただけなのである。 【甘口おすぎ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-03-12 20:48:46) |
14.勝敗がついた戦争において、敗者はどのように終わりを迎えるかをナチスとヒトラーをテーマに描いた作品である。日本の敗戦においても恥や意地ではなく国家の再生を考えて国民の犠牲を少しでも少なくすることを優先する人々と降伏など考えず民族が絶滅しても最後の一人まで戦うのが良いとする人々の確執が起こった。冷静に考えればどちらが本当の愛国者であるかは明らかなのだが戦中では軟弱、裏切り者という批難に耐えて前者を主張し続ける事は難しい。首都が陥落するまで戦い抜いたドイツは前者を主張する多数の良識を持ちながらナチスとヒトラーが後者であり続けたことが映画からも分かる。この映画は敗戦国だからこそ作れた映画であると思うがこのテーマは現代の国家においても、例えばイラク戦争や北朝鮮などにおいても、またもっと卑近な例では会社や組織のあり方においても我々自身の問題としてとらえなおすことができるのではないだろうか。真摯な作風と丁寧な映像にこの点で。 【rakitarou】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-02-20 18:03:15) (良:1票) |
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13.興味深く拝見させてもらいました。どんな人間でも、色んな面があるんだなぁと改めて感じました。ところで、いくら敗戦濃厚とはいえ、戦争してるまさに本部で酒飲みまくりっていいのかいっ!って思ったり。 【狼さん。】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-01-03 01:38:15) |
12.◆155分という長尺に耐えられるかどうか心配しながら鑑賞しましたが、最後まで惹きつけられながら見れた作品でした。◆僕はヒトラーに対して、「独裁者」で「虐殺者」という漠然としたイメージを持っていたため、ヒトラーの行動や言動に対して理解ができませんでしたし、なぜ彼に人々はついていったのかもわかりませんでした。◆しかし、実際映画を見て、もちろん数多く事実と違うことがあるでしょうが、「ヒトラーの言葉の使いまわし」と言う点においては、かなり卓越したものがあると思いました。「スターリンのように大粛清をおこなうべきだった!」とか、ヒトラーは激昂したときであっても言葉を巧みに使い分けて、人の感情に直接訴えかけていることがよくわかりました。◆彼の言動の物怖じの無さや、言葉の巧みさ、それから時折見せる悲しそうな目、節々に彼のカリスマ性が現れていたように思います。それはもちろん、ブルーノガンツの腕もあったでしょうが、ヒトラーのカリスマ性を少しでも理解できてよかったように思います。◆映像もきれいで、リアルな部分もあり、よい作品であったと思います。8点を献上させていただきたい。 【もりたろう】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-10-22 20:01:53) |
11.ドイツではタブーとされているヒトラーを描いたことで、賛否両論あったそうだが、評判ほどヒトラーの「人間性」に重きを置いて描かれているようには思えなかった。史上最も悪名高い男の「カリスマと狂気と苦悩」が描かれているかと思ったが、自尊心から現実を受け入れられず部下を罵る彼の姿は、単なるヒステリーな夢想家にすぎなかった。しかしそれこそが一人の人間として描いた場合の彼の実像だったのかもしれない。「アレキサンダー」を観た時のように、倒産する会社を観ているような感覚、カリスマの権力者を中心に集まった集団が滅び行くさまをまざまざと見せつけられた感じがした。‥‥‥鍵十字のナチ自体を忌み嫌い、それに触れることすらタブー視するのが今のドイツなのかもしれないが、この映画はヒトラーを描いたことが問題にされているのではないように思う。ヒトラー=悪という大原則のに思考停止するのではなく、ヒトラー=ナチスという団体の中に居た先祖の人々の人間模様を真っ正面から描き切ったことが問題であり、評価に値するのではないか。ナチスの犯した罪は大きい。しかしその中にも、軍人としての立場を超えて奔走した医師のように市民を守ろうとした真の愛国者も居れば、歪んだ民族主義を抱きユダヤ人を虐殺した者も居たことだろう。その当時の様々な状況を見据え、現実をとらえて考えることが大事なのだ。これは同じ敗戦国であり、戦争犯罪という「言葉」の前に思考停止している我々日本人にも共通するべき点なのではないだろうか。 【six-coin】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-05-16 12:44:11) (良:3票) |
10.秀作でした。誰の目にも破滅が明らかになる中、人々が見せる冷酷さと優しさ、頽廃と忠誠、緊張と弛緩。そのコントラストが見事です。特に気に入ったのは、ヒトラーの死を知った将校たちが一斉にタバコに火をつけるシーン。些細な描写ですが、この一服はさぞかし微妙な味だったことでしょう。米人はこれを優越感と興味本位で観るでしょうが、日本人は共感を抱きつつ観ることができると思います。 【眉山】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-04-16 17:39:59) |
9.ドイツがこういう作品を作るのは、別に過去の負の遺産に対する贖罪ではないのだろうが、やはり立派なんだと思いますよ。こういう映画人の姿勢は。それを「自己満足」としかとらえられないイスラエルポスト紙のコメントも悲しいとは思うが、当事者でない我々には理解し難い両国の深き溝なんだろう。う~ん。こういう作品、原爆をテーマにして米国に作ってもらって日本で公開してみたら、イスラエルポスト紙の気持ちもわかるかも?否、そんなんじゃわからんか。悲しいもんだ。相互理解するのにも一苦労させてしまう戦争とは、まったくに悲しい。しかし、えらいヒトラー似の俳優やな…と思ったらB・ガンツだったのには、吃驚。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-04-02 18:13:55) |
8.難しいことは良くわからないけどよかったっすよ。 【ゆきむら】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-03-18 16:34:32) |
7.最後のユンゲの告白。あってよかったかなと思います。ちなみに私は若干右よりの人間(笑)。でも真実を見極める為に目をしっかりと開いて見なくてはとの彼女のコメントは不思議なほどに今の自分にズシリと感じた。日本でも戦争経験者の重みのある言葉を聞くときに感じる、実経験から来る真実の叫びとでも言うのでしょうか。少なくとも私は「あの悲劇を繰り返さないためにもどうか聞いて欲しい」と感じ取ったつもりです。ちなみに皆様のコメントはおおよそ私も同じなんですが、ちょっと思ったのが日本近辺のとかくうるさい一部アジア諸国の人達が、この映画をみてどう思うか聞いてみたいですね。 【はむじん】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-03-12 01:09:58) |
6.人間アドルフ・ヒトラーを描いたとパッケージにあったが,それにはさほど興味が湧かない。彼は冥府の王でも大魔王でもなく,当然ながら最初から最後まで人間なのだ。迷妄の虜となってわめき散らすのも人間ヒトラーなら,女性秘書らにそっと垣間見せる繊細さを持ったヒトラーもやはり人間。しかし,私はその点にあまり興味をそそられなかった。全体主義という名の巨大な鉄の要塞が,率いるべき途を示す指導者という求心力を失ってしまったとき,どのように崩壊していくかを私は見たかった。そしてその崩壊は音もなく,響き渡る民衆の悲鳴も伴わず,あたかも老人が静かに息を引き取っていくかのようだった。全欧州を蹂躙したナチス・ドイツのいまわの際とは,かくも静寂であったのかと今にして空しさがこみあげ,そして,あらためてその陰で犠牲になった多くの人達の冥福を祈らずにはいられない。それにしても,ラストで秘書が語る「もっと目を見開いていれば」の言葉の,なんと虚ろなことか!いくらを目を見開いていても,初めから見ようとしなければ決して見えないというのに。あの時代のできごとは大昔の伝説ではなく,今日我々のすぐ隣に存在しているはずだ。そういう意味で,多くの人に観て欲しい映画の一つです。 【Roxy】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-02-05 10:19:33) (良:2票) |
5.ナチにはナチなりの悲劇があるのですね 【NIN】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-01-15 17:31:54) |
4.見応えあり。力作です! 【リーム555】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-10-31 18:49:06) |