5.《ネタバレ》 これなんか別にテーマを掘り下げるとか言うんじゃなく、ほんとに軽く作った感じなんだけど、うまいよね。D・キートンの倦怠主婦のイキイキぶりが眼目で、「巻き込まれ型」ならぬ「強引な自分からの巻き込ませ型」ミステリー。現代生活における最大の謎は「隣人」ということで、『裏窓』の匂いもある。忍び込んでしまうあたりの、やり過ぎによるイキイキぶり。眼鏡をベッドの下に忘れる、いうオチもついて。死んだはずの夫人を目撃してから第二幕。エレベーター、追跡、溶鉱炉というトントン拍子の展開も何かおかしい。この人の映画では「4人」というのが一番安定するみたい。男2女2で、それぞれ線が引かれあう。そして最後に『上海から来た女』のスクリーン裏で、さらに鏡を使ったシーンで、視覚的なポイントを作っている。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-13 10:09:23) |
4.図らずともどきどきしてしまった。ありえない!と思いつつもなぜかあのおっちょこちょいな夫婦にぐいぐい引き込まれた。ダイアン・キートンと本当にいいコンビ。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-31 22:14:46) |
3.友人と見ていて友人はダイアン・キートンが何故、隣の家のことに興味を持つのか描けていないから納得いかないと言っていました。私はダイアン・キートンが暇を持てあましているヌー速探偵団のようで面白かったです。会話のテンポも間の取り方も、さりげないNYの風景も、音楽も楽しめました。やりすぎの感のあるオーソン・ウエルズの映画とのミックスシーンもかっこよかったです。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-04-10 03:27:41) |
《改行表示》 2.《ネタバレ》 ウディ・アレン版2時間ドラマという感じで非常に楽しめました。とにかく、ウディ・アレンとダイアン・キートンのコンビが最高に息が合っていて良かったですね。(この2人の掛け合いがまたいいんですよね。) まあ、ダイアン・キートンが素人ながら殺人事件に首を突っ込んでいくのですが、それに対するウッディ・アレンのツッコミが、見ている私が思ったこととほぼ同じだったので結構ツボに嵌りました。 ニューヨークの様々な風景も満載で非常に洗練された作品でした。(一番好きなのは、鏡張りの映画館のシーンですね。) 【TM】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-04-30 20:38:51) |
1.小ぶりながら、いち作品としても十分に楽しめる佳作。14年ぶりに復活したダイアンとのコンビが痛快で面白い。恋愛関係は終わっても、今も「一番大事な人だ」と言ってはばからないアレン。そのダイアンとの「友人関係」がよく伝わってきて微笑ましい。本作はちょうどあのスキャンダルの只中で、本来はミアファローのために書いたそうだが、この窮地にダイアンが手を差し伸べたのかな?と思うと、感慨はさらに深い。2人の私的な部分と重ね合わせて際どく言えば、息子も大学に入り、子育てを終えた熟年夫婦の「セックスレス」な関係すら画面から想像できる。愛情よりも友情で結ばれた夫婦、というより、もはや「同士」に近い感じだ。また、2人の代表作である「アニーホール」との比較で眺めてみると、味わいは更に深くなる。たとえば、犯人を車で追跡するシーンで「まったくあなたって方向オンチなんだから」と怒られるが、これも「アニーホール」のラストでアレンがダイアンとのヨリを戻そうと、カリフォルニアで慣れない運転までして追いかけたシーンと重ねて見てみると面白い。「ああ、本当に2人は仲がいいんだな」ってことが分かって、アレンファンならずとも嬉しくなる作品だ。 【給食係】さん 8点(2003-03-30 22:03:38) (良:1票) |