《改行表示》 5.○公開初日だったからか、劇場の入り口で”いぬのえいが”のロゴが入ったハンカチをもらった。ハンカチなんて貰うのは恥ずかしかったが、いま考えれば助かった。映画館で涙が止まらなくなったのは初めてで、ハンカチが無ければ顔がグチャグチャになっていたかもしれない。 ○大した期待を抱かないで観に行った映画が予想以上に素晴らしかった時ほど嬉しい事は無い。劇場には子供連れが多かったし、タイトルも低年齢層をターゲットにした作品のように思える。しかし独特のリレー方式による”切れ目が分かりにくい”オムニバスはメリハリが効いており、前半のコメディ部分の笑いもベタだがベタなだけに安心して笑えた。紛れも無い良作。犬を飼っている人、あるいは飼っていた人にとっては、年に一、二本出会えるかどうかの特別な映画になるのではないだろうか。 ○どんなに演技が上手い役者でも、”涙を誘う”ことにかけては犬に敵わないかもしれない。犬っていうのはポーカーフェイスで、人間のように笑ったり泣いたりはしない。だけど人間と同じように喜怒哀楽を持っているというのは、犬を見ているだけで分かる。犬がしっぽを振ればこっちまで嬉しくなるし、首を斜めに傾げて見つめられると何だか優しくなれる。ある意味、人間以上に表情豊かである。だから、ポチが救急車を追いかけて走る姿だけで泣けてくる。 ○犬を飼うっていうのは大変なこと。散歩は気分や天気に関係なく毎日行かなきゃいけないし、餌とか家とか準備する物も沢山あるし、道の途中のゴミ食べるし(ウチだけ?)、すれ違った犬とは喧嘩するし(これもウチだけ?)、走るとすぐバテるし(これはウチだけ)。それに犬は人間の4倍のスピードで年をとるから、必ずつらい別れをしなくてはいけない。本当に面倒な事ばかりで、じゃぁなんで飼うのか? それだけ可愛いのか? とも思ってしまう。が、やはりそれだけ可愛いのである。 ○犬の、犬による、犬を愛する人の為の映画。脚本や演出ではなく、犬を飼ったことのある人が抱える想い出や気持ちに共鳴して感動をいざなう。そりゃ泣くさ。家に帰ったら、いつもより我が家の犬が数段可愛く思えたことは言うまでもない。あの黒い瞳に、自分はどのように映っているのだろうか・・・? 【紅蓮天国】さん 8点(2005-03-19 18:25:37) (良:3票) |
4.オムニバス映画なので、佐野史郎と渡辺えり子が「うちの子の方がかわいいでしょ~」と踊りながら唄う「うちの子NO.1」とか、田中要次さん(ヒューゴヴィーングではない 笑)がバウリンガルの開発をした話「犬語」など笑えるエピソードもふんだんに盛り込まれている。勿論中村獅童がCMプランナー役で、伊東美咲演じる「白鳥美咲」を起用したドッグフード「愛犬モリモリ」のCMが、各事務所の要望を取り入れていってどんどん崩れていく様を描いたエピソードも面白かった。エピソードの合間合間に挿入されるクレイアニメも地味だが時間がかかっている。だが、私はきっと多くのこの映画を観た方と同じ部分に触れたい。宮崎あおいちゃんと「マリモ」の話。つまり1番最後の10分あまりの短い話だが、ぶっちゃけあれは反則だ(@@;何か観終わるとあそこしか残らない。小さな頃から高校生になるまで共に生活をしたマリモが死んでしまう。「後から生まれてきてなんで先に死ぬの?」という少女の寂しさがテキストショットで埋め込まれる。ところがそんな少女に今度は、マリモの視点から「今までありがとう」という内容のテキストショットが思い出と共におり込まれる。私は物凄く小さな時に犬を飼ってて、4歳から今まで途切れる事無くネコを飼っている。この映画はきっと動物好き、特にペットの死を経験した事がある方ならば痛感できるエピソードだと思う。始めは「こんなもんか?」と思って見た映画だったが、ポチの話でじわっと温かさがきた後、とどめを刺すのは宮崎あおいちゃん演じる美香とマリモの話。何だか今飼っているネコに対して愛情が増しそうな映画を観てしまいました(笑) 【まさかずきゅーぶりっく】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-11-08 15:53:23) (良:2票) |
3.これはアカン奴やで・・・ 早く水分補給を・・・ 【映画大好きっ子】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-14 20:53:41) (笑:1票) |
2.もっとこう「スヌーピーの大冒険」みたいなしみじみと味わいのあるユーモアを期待していたので、、、「うちの子No.1」とか「犬語」のような軽薄な笑わせ方は好みではありません。ミュージカルの要素を取り入れていたのは嬉しかったけれど、振付も替え歌もセンスがいまひとつで、「唄う男」にしても、最後に天海祐希が一緒になって唄うくらい盛り上げてくれないと物足りないし、彼女をキャスティングした意味がないと思います。それでも犬好きの人達が作った映画なら大目にみよう、なんて思ってパンフレットを読んでみたら、スタッフやキャストにそれほど犬に思い入れのある人がいないのがなんだか悲しい。真の犬好きといえるのは川平慈英と渡辺えり子くらい。もちろん犬好きであることと犬の映画を撮ることは別問題だけれど、犬童監督も「(犬は)飼ったことはありません」「猫のほうがいいかな?」。ちょっと虚しい。 【あまみ】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-04-17 13:49:48) (良:1票) |
1.・・・むかつく。昔の小学生の書いた詩で「いぬは/ずるい/めつきはしない」というのがある。正にその通り。しかぁし!だ。ワタクシに言わせりゃ彼奴らは、例えばそこにただいるだけで人の気持ちを和ませる、とか、大して良い飼い主でもないのに愚直なまでに従順、とか、「犬が好き」というと何だか良い人のように思われる、とか、その存在自体が何だか卑怯だ。大体、寿命が人間よりずっと短い、というのもかなり卑怯ではないか。んで、そんな「犬」を題材にしたこの映画もやっぱり卑怯。第一題名を「いぬのえいが」と全部ひらがなで表記している所など、イノセントさをわざとらしく強調してるようで、あざとさ見え見え。そりゃ犬が真っ黒な瞳でこちらをじっと見つめたり、小首を傾げたり、病気の少年の乗った救急車を健気に追いかけたりすりゃ泣くでしょ、普通。んでもね、館内の大半を占めていたうら若き嬢ちゃん達やお子様達ならいざ知らず、ワタクシのように三十過ぎていい年こいた男がこんなんで泣いたりするかあ!・・・ったく・・・あーやだやだ。しばらくの間、俺に「マリモ」って言わないでね。 【ぐるぐる】さん [映画館(字幕)] 9点(2005-04-01 20:56:03) (良:1票) |