14.《ネタバレ》 そもそも、迎えに行くと行っておきながら7年間存在すら忘れていて、日記読んだら思い出して(本来日記とは忘れるために書くモノのようです。書いてスッキリするから?)、思い出話したら自殺したのでナントカしたいってそれは愛じゃなくて贖罪でしょう。まあ、それはよいとして。話としては障害者パターンが一番キレイ。一応皆幸せなんだから(母親がガンではあるが原因は勘違い?)。が、自分は不幸だと思ってる。ここが気になる。本当に不幸なのかと。主人公は単純にタイムワープするわけではなく、また記憶を上書きするのでもなく、記憶を追加していく。7年前や13年前を行ったり来たりしてドンドンと記憶が蓄積されていく。本来はここで人格破綻するハズなんだが、どうやら一番最初の記憶による人格が根幹になり、乗り移るような設定になっているようだ。だから、記憶の比較が生じてしまい次々起こる事が納得できない。通常人は運命を受け入れる。だから本来的に自己犠牲の精神があり、記憶が上書きされていくなら、たぶん障害者としての人生を受け入れて、皆の幸せを願うハズだろう。そもそも障害者が不幸なんてのは健常者の妄想であって、幸か不幸かは障害者にしかわからない。が、本来の人格にそういうモノがないし、感覚は健常者のままなので、障害者の自分を受けれらず、人格的な成長も起こらず、主人公は友人が彼女と出来てしまう事に嫉妬し、境遇を悲観し自殺しようとする。じゃあ、これまでの障害者として皆に支えられてきた7年間は何だったんだよ?という話になる。記憶の追加に失敗していると解釈すればそれまでなんだが、一応鼻血出しながら40年分の記憶を蓄積したようだし。記憶(経験)は人格を形成する。が、主人公はいくら記憶を蓄積してもまったく人格が変わらない。この点がこの作品の最大の欠陥。記憶が蓄積されず、1つの人格が単純に行ったり来たりして、「過去変えたら未来が突然こうなっちゃった!納得いかね~」ならわかりますが。最後は彼女との関係を絶って、平穏を得る(そもそも幼少期に好きな相手から「お前ら全員殺すぞ」なんて言われたらトラウマになりゃしないか?もっとウマイやり方があるだろう)。どこかで幸せにやってるんだろう的に(トラウマで苦しんでるかもしれないのに・・・)。これは一種の逃避であり、かなりエゴイスティックなラストではある。結局、主人公にとっては彼女の存在が最大の苦しみだったという事でしかない。恋とはそういうモノかもしれないが。病院シーンで全部お前の妄想・夢でした。お前はタダの病人なんだよ。で終わった方がよかったかも。と、いろいろと難はあるが、この手の作品は人生のタラレバを考えさせてはくれるし、教訓は多いので好きではある。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-05-28 12:16:55) (良:2票) |
《改行表示》 13.《ネタバレ》 十分に練り込まれ、十分に面白い。しかし、もっと面白く出来なかったか?というのが罰当たりな感想だった。ではどうすれば面白くなるかと聞かれると答えに窮して愛想笑いして逃げるしかないのだが。 過去におけるあるポイントに戻ってやり直し、しかし思い通りにいかず、あちらを立てればこちらが立たずを繰り返し、最終的に根本的解決を図るという展開は悪くない。ひとつひとつの未来が極端すぎるようにも思うが、それは都合上やむを得ない。俳優陣もそのたびに太ったり痩せたり汚れたりと努力し、それなりの水準を保っている。 はっきり言ってしまうと、改変前の人生の時点で主人公はケイリーとの約束も忘れ、その存在すらほぼ忘れ学生生活を楽しんでいたわけで、それで突然心を入れ替えて永遠の純愛とか悲しい決断とか言われても白けてしまう。この発端のところで乗れなかったのが私の最大のミスだった。無念だ。 なお、後に別エンディングが公開されたが、撮るのはいいとして、発表する必要があるのかどうかは疑問に思う。見比べても本編の方が断然いい…文句言っておいてキッチリ見てしまう弱き存在だ。 【カツルギ】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-05-05 16:57:48) (良:2票) |
《改行表示》 12.多少の不自然は強引に押し切って、何回も「あの時ああしていたら…」を見せてくれるサービス精神あふれる作品。 なので、速い展開にぐいぐい引き込まれてあっという間の2時間だけれど、物語には決定的に重みがない。 だって、そもそも主人公は最初の人生でもう既にケイリーのことは忘れて大学生活を謳歌しちゃってるわけだし、現在に戻るたびに二人はくっついたり離れたりを繰り返している。 ここで、何回やり直してもどうしても恋に落ちちゃうくらいの、深い結びつきがあればラストがコピー通り「映画史上最も切ない」となったと思うんだけどなぁ。 もちろん、カオス理論なんて難しいハナシを持ち出すまでもなく、人の一生ってのは、家族や友人や恋人との繋がりと影響に大きく左右されるものであるということに異論はありませんし、そういう意味では大変楽しめました。 ところで、同じ境遇に置かれているお父さんを助けることはムリだったんだろうか? 【poppo】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-08 23:02:18) (良:1票)(笑:1票) |
《改行表示》 11.《ネタバレ》 う~ん。確かに初見の時は斬新さと勢いにやられて「とてもよく出来た面白い作品」との印象だったけど、冷静に2回目を見ると非常に消化不良が・・・「完璧な脚本」だとはとても思えません。過去を変えていく中で、誰かを不幸に導いてしまうきっかけがアホで稚拙な失敗や個人の異常行動に起因することばかりで「もうちょっと何とかなっただろ!」と凄くもやもやが残ります。トミーがすでに無抵抗なのにとどめをさしてしまうのとか、親子を助けたのに自ら爆弾に向かってくのとか、爆弾をこっそり破壊すりゃいいのに調子に乗って火を付けてケイリーのパパ脅し始めるのとか・・・「こうするしかなかった」という必然性が感じられないんです。「完璧に行動したはずなのにそれでも思わぬ所でひずみが」という構図が成り立たなければこの映画のテーマが生かされないと思うので非常にもったいない。 伏線も上手く生かされていなくて、例えば犬を助けるシーンでレニーに鋭器を渡した時「ロープを切れ!」とはっきり言ったのにレニーは勝手に違う行動を取ってしかもそれを後でエバンのせいにしています・・・あそこで例えば「これは後で絶対必要になるから頼んだぞ」とだけ言ってたらレニーが「刺せ」ということだと勘違いして思わぬ結果に・・・ということでもっと納得出来るのに。さらにせっかく鋭器が登場したのになぜかケイリーの顔の傷とは無関係だったり。私が色々見逃しているのかもしれないけど・・・正直発想の秀逸さに対して脚本は非常に残念な出来だったと思わずにはいられない。 まあそれでもこの映画が言わんとしている教訓から感じ取ることは多かったし「せつないハッピーエンド」の発想がなかなかツボだったのと、面白い映画として人に薦め易いので評価はかなり甘めですが。 ちなみにそうやって薦めて一緒に鑑賞した母は「めちゃくちゃで全く意味不明」とのこと。「でも今の世相を反映した大事な教訓が入ってるのは分かった」と言うので、ほうほうと思って聞いたら「ご近所だからって簡単に信用して子供を預けちゃいけないってことね」とおっしゃっておりました。エバンのママがケイリーのパパにエバンを預けた(そんなシーン私は全く覚えちゃいなかったが)せいで変態ビデオ事件に巻き込まれたのが全ての元凶だと、母なりに考察して納得していたけど・・・。・・・お母様あなたいったい2時間何を見てたんですか。 【涙姫】さん [DVD(吹替)] 7点(2008-02-12 12:07:57) (良:1票)(笑:1票) |
《改行表示》 10.《ネタバレ》 「あの時違う選択をしていたらどうなっただろう?」「もう一度あの時をやり直せたら…」 そんな誰にでも覚えのある思いが、この映画への共感にもなっている。 親しい人たちの不幸を回避しようと何度も過去のやり直しをするがうまくいかず、その要領の悪さに呆れてイライラ。 ちょっと考えれば回避できる方法はあるように見えるが、話がテンポ良く進むので入り込んでしまう。タイムトリップのやり方が独特でおもしろく、ストーリーもサスペンス性があってよく練られていた。 ラスト前でタイムトリップが主人公の妄想と診断する医師に、ミスリードされる。結局、父と同じ特殊な能力は主人公に本当に存在した。 なんとか彼女を救おうと選んだことが、彼女と最初から関わらない人生。ラストですれ違う二人が、なかなか切ない。 ケイリー役のキャスティングには魅力の面で物足りなさが残る。 その後、数年ですっかり内容を忘れての再鑑賞。 父と主人公がマスターした過去に戻る方法は、日記だけでなくビデオでも当時に戻れるものだった。 ちょっと都合の良い気もするけれど、やっぱり引き込まれてしまった。 ちょっとした分岐点で人生も大きく変わってしまうことが面白い。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 7点(2014-08-03 20:15:12) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 ここので良評判を見て、見てみました。なるほど評判いいのもうなずける。タイムマシンで過去に戻る、というのはよくあるわけですが、自分が記憶をなくした瞬間に日記を使って戻れる、というのはなかなかいいアイデア。なので、最初物語が始まって、なぜ記憶がなくなるんだろう?という疑問がとけていくとともに、記憶がなかったときに何があったか?が解き明かされるのも面白い。で、過去を変えるたびに、どんどん状況が悪くなっていく、というハラハラ感と、最後どうするんだろう?ていうところで感情移入がすごくできた。その感情移入が、ラストの切なさを生むんでしょうね。 【ゆうちゃん】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-09-04 17:53:23) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 すご~い! 本当に「切ないハッピーエンド」だ~! いやね、この主人公の特殊能力は、当然のことながら我々には体験しようもない、超常的なものですよ。別の人生を生きる自分にピュッピュピュッピュと行き来するなんてね、神様並みの能力ですやん。にもかかわらず、主人公に肩入れし、そしてラストの決断も深く共感出来るのはなぜか。それはやっぱり、人間誰しも恋愛をし、そして酸いも甘いも苦いも辛いも、みんないろんな経験するからですよ。特に、「好きだからこそ自分が身を引く」っていうのは、自分が不釣り合いだと思ってる片思いの人や、自分よりも別の人と結ばれたほうがあいつは幸せになれるって考えた人が取る行動で、そういうのは多かれ少なかれ、みんな似た様な思いを経験してるはず。そのシチュエーションを、SFの舞台設定によって実に鮮やかに作り上げたことが素晴らしいと思うのね。だから、ストーリーの多少の強引さや粗さも許しちゃう。この舞台設定によって、他の恋愛映画にない「切ないハッピーエンド」を観客は味わえたんだもの。そしてこのハッピーエンドは、むしろ普通のハッピーエンドより観る者を一層癒してくれているように思う。 【あろえりーな】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-03-12 19:19:46) (良:1票) |
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《改行表示》 7.《ネタバレ》 けっこう面白いです。映像は安っぽくてテレビドラマの雰囲気なんだが、話が面白い。 よくあるタイムスリップ系ハッピーエンド話かと最初は思ったんだが、そうじゃなかった。誰かを救うと、誰かが不幸になる。のみならず、主人公含め主要キャラの人間性と人生がまるっきり変わってしまう。いくらなんでもそこまでは変わらんだろ(笑)と思ってたが、だんだんと、こんどはどんな風に変わるのか楽しみになってくる。最後のチェンジの一回前、日記も何もかも主人公の妄想だというセリフがあり、おっとこりゃやられたかな、と思わせるけどもそこからまた一回転があった。 何度チャレンジしても全員が幸福になることはなかったという展開は、人生の岐路で違う道を選んだとしても、それを根本的に変えることなどできない、というメッセージがあるような気がしないでもない。 7歳のアヴァン、神経質で根性が悪そうで、いいねえ。彼が影の主役だな。いちばん人生が変わっちゃうのはケイリーだな。あの豹変ぶりには笑ったよ。 【佐吉】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-08-02 13:04:50) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 「マトリックス」以降、「メメント」「ドニーダーコ」「エナーナルサンシャイン」などと流行りの多重世界もの。バタフライ効果、昔、ブラッドベリーだかアシモフだかのSF短編でタイムマシンで行った過去の恐竜世界に足跡一つを残したために現代に戻ったら世界が変わっていたという話があったが、その発想と同じ。確か藤子不二雄も同じような短編があったと思うが、それは近所の花の色が変わっただけだった。その発想が元になって、black out と絡めてアイデアを捻り出した時点で勝利。脚本はあれこれといろいろな設定ができるので楽しかっただろうなと想像。演じる方もいろいろな人生を演じられるので楽しかっただろうなとこれまた想像。そして、見ている側もどう終わるか、また、どう終わるべきか、といろいろと想像ができて、楽しい。人生がころころ変えることができる映画が出るなんて、「失敗したらリセット」という、RPG世代ならではの映画なんでしょうね。 【K-Young】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-11-30 12:19:58) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 鑑賞中、重度の精神疾患に陥った気分になりました。何が本当で何が偽者か。主人公には最初から特殊な能力などなく精神を病んで現実と空想が錯誤しているのかと思いました。私も精神を病むとこんな風になるのかと途中怖くなりました。ストーリーは良く練りこまれていてラストまでスピード感があり一気に観れました。 【hinasakusu】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-01-21 15:28:41) (良:1票) |
4.これを考えた人は「かまいたちの夜」の「ピンクのしおり」をゲットしてると思います. 【マー君】さん [DVD(吹替)] 7点(2005-11-23 15:04:06) (笑:1票) |
《改行表示》 3.《ネタバレ》 過去に「意識だけ」が飛んで行って「何かを成す」、意識をのっとられた分、過去の自分には「そのときの記憶がない」ということか? あるいは過去に意識のない瞬間がいくつかあって、そこに「意識をもぐりこませる」ことができ、「何かを成す」ことができるのか? このあたりがどうにも気になって、夜も眠れなくなっちゃいました...というのはウソだが、少なくとも思ったほどお話に入り込めなかった。 それから、「下手な鉄砲」式に、行っては戻りするのも、「無理やりかよ」って、なんだかなぁ~という感じではあります。 んが、しかし。その当時のことに意識を集中すると「タイムトリップする」という設定は目新しく、さらに何度やっても思うようにならないあたりは、いままでにない感覚で、「先の見えない感」を楽しませていただきました。 ということで、私的には「そこそこ良」の7点 【んぽ】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-19 14:55:09) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 ストーリーは悪くない。少し辛口にならせてもらうと、タイトル負けしている感あり。「初期段階での小さな違いが、後々の大きな違いにつながる」事をタイトル上にも表現したかったんでしょうけどね。過去を振り返って、「あの時にああしていれば、現在はもっと違ったものになっていたでしょーに」という誰しもが持つ想いは、カオス理論とはまた違うのではなかろーか。このタイトルを使うなら、もう少し緻密な、マニアックな作品にして欲しかった。過去の修正部分が現在という結果にいたるまでの過程を、もう少し細かく描いてこそタイトルが生きてくるのに、ただばんばかフラッシュさせて、エヴァンにどーっと鼻血を出させるのはいかがなものか。これだと従来のタイムスリップ物とそう変わらない。脳の構造とやらもとりあえず辻褄あわせにくっつけてみました、感がぬぐえなかった。これらの中途半端な科学のうんちくが無ければ、SFが絡んだラブストーリーとしては結構出来がよかったと思う。ラストはちょっぴり、ホロリといたしました。 【ろこもこ・らいす】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-04 01:34:04) (良:1票) |
《改行表示》 1.《ネタバレ》 タイムトラベルの話しは好きなので期待通り良かったです。とても期待して見始めたら、最初に少年時代の話しをこんなにするとは思っていなかったし、ロリコンの場面が出てきたり、かなり面食らいましたが、テンポよく話しがどんどん進むので引き込まれてみました。全編を通してスキやムダのない話しで、悲恋でありながら、後味が悪くならない、ちょっと切ない話しでした。 自分の幸せよりも母親の幸せ、彼女の幸せを願う気持ちが彼にとっての救いになったのだと思います。 今から思えば、子供のころに描いた殺人の絵とか、幼少時のフィルムを見ながら机の下で書いたメモ書きは何の役に立ったのかとか、判らないところも少しあります。いずれDVDを見て解決できればと思います。 公式サイトで予告を見ていたら映画を見る前に結末が判っちゃったのがちょっと残念でした。予告編の作り方をもう少し考えて欲しいです。 【カオナシ3号】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-05-21 23:34:15) (良:1票) |