4.《ネタバレ》 死者にとりつかれた美しい人妻マデリン。 ヒッチコック一流のサスペンス手法で、ホラーかと思わせるような運びで引っ張っていく。 ミッジがカルロッタの肖像を模した自画像をスコッティに見せるシーンは、セリフなしでミッジのスコッティに寄せる思いが伝わってくる。 困惑して部屋を出ていくスコッティと自身の行動を後悔するミッジ。 この辺り本筋とはあまり関係なかったものの巧い。 終盤はミッジが出てこなかったが、ミッジにもう少し救いがあってほしかった。
スコッティは騙されていたとしても同情できず、自業自得としか思えない。 依頼者である友人の妻に手を出すなんてどうなの? 女に着せ替えを執拗に迫るのもストーカーっぽくて気持ち悪い。 ミッジやジュディを虜にするような男に思えない。
ヒッチコックは凄い監督だと思うが、表現の古さは制作年代のために感じざるを得ない。 エルスターが塔から投げたのは明らかに人形に見えたし、特殊効果も今の映画を見慣れるとしょぼさが目につく。 高所恐怖症を利用したトリックや、カルロッタの肖像のネックレスが嘘を見破るアイテムとなったのはおもしろいアイデア。 が、ラストの墜落は少し唐突で不自然に感じられすっきりしない。 【飛鳥】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2014-04-28 01:36:10) (良:1票) |
3.スローな展開で途中までは眠かったが、教会を駆け上るシーンから急展開。後半は巧みな心理サスペンスとなり、よくできた映画だと感心した。今まで見たヒッチコック映画とは異なり、映像と音楽(効果音)で勝負。幾何学的な模様は今はやりのコンピュータ・グラフィックのようで斬新。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-07-26 22:10:35) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 途中まで、「すわ、悪霊とかが関係するミステリー映画か」と思うような展開でしたが、エルスターが妻を殺害するためのトリックだったということが明らかになって、納得。それまでも先が分からない展開にドキドキさせられていましたが、ここでより一層引き込まれました。最後、シスターがマデリンを脅かして塔から転落させ、何もなかったかのように鐘をならす終わり方はゾッとしました。後味の悪いラストですね。。 【まいった】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-09-26 02:50:10) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 ラストは小さい頃にシスターに叱られたトラウマでうろたえちゃって落ちたんだと思ってたんですが違うの?同僚を亡くしたトラウマからなる高所恐怖症に始まり、愛する女をそのトラウマのせいで失うという二重のトラウマを抱え、ラストで一気にトラウマを克服したとたんに女が自らのトラウマによって死ぬという構成に、巧い!と思ってたんですが..(誰も触れていないので不安になってきた..)。スコティの視点からマデリ-ン(ジュディ)の視点に切り替わるところも巧いなあ。ネタばらしのシーンです。真相を知ってしまったら、知らされていないスコティに感情移入するのは難しいし、反対にどう乗りきろうか、というジュディに感情移入しやすくなっている。スコティの変質的な愛は不安な心理にあるジュディの視点から描かれているのでことさらにスコティを異常に描いているんじゃないだろうか。 個人的にダメだった点を一つ。途中、スコティがどん底に落ちていくのを象徴するような映像は個人的にダメです。顔がくるくる回転していくやつ。もちろん不安を煽る演出のひとつなのでしょうがどうも苦手。また厄介なことにこの作品を思い出す時にその場面が一番最初に頭に浮かんでしまう。なので総合評価は「巧い!でもちょっとイヤ」 【R&A】さん 6点(2004-11-05 12:10:44) (良:1票) |