7.今までの人生でもっとも感動した作品。20年ぐらい前、中学時代に見た。これがどうしても観たかったのだが、リバイバル上映されないので、ビデオデッキとセルビデオを買った。よってビデオで観た初めての映画。観終わった後は震えが止まらず放心状態になった。デッキとテープで10万かかったけど、10万は安いと思った。その頃私は登校拒否をしており、毎日家にこもって、この作品を毎日2-3回見ていました。そういう生活が2,3ヶ月続いたので、200回ぐらいは見たんじゃないかな?何とか今までの人生をやってこれたのも、この作品があったからだと思ってます。心の支えとなってる映画です。 【東京50km圏道路地図】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2003-12-23 02:46:11) (良:4票) |
6.この作品は映画を愛するすべての人に見てもらいたい。僕が最も好きな作品です。人を愛することを許されない、警察から逃亡中の男。夫に死なれ、つらい牧場経営を一人で切り盛りしてきた女。そして、父の後姿を知らない女の息子。とある豪雨の晩、一晩の寝泊りを求めに男が牧場の家の戸をたたく。やがて男はその牧場で働くことになるが、女も息子もすぐには警戒を解くことはできない。しかし、高倉健ふんする男の誠実で無口で力強い男の魅力に、いつしか二人は心を開くようになる。しかしその幸福もいつまでもは続かず・・・男が自分の素性を女に打ち明ける晩、「いかないで」と言う、女を男は抱いてやることが出来なかった。そして家を出て行く。これが彼の誠実さであり、悲しいくらいなまでのやさしさなのだ。自分は罪を犯したものであり、こんな美しい家族に害をもたらすわけにはいかない。言葉には出さない高倉健の演技が痛々しいまでに、僕らの心に訴える。そして後に残された母子は男が刑務所を出るまで待ちつづける。男の誠実さに、誠実さで答えたのだ。それを知り涙が止まらぬ男。彼は愛してしまっていたのだ。あの女を。そしてその息子を。自分を抑えつづけた、屈強で心やさしい男の流す熱き涙である。北海道の限りない自然とそこで生まれる美しい人間ドラマ。映画とはこういった人間の原点に立ち返らせてくれるきっかけとなるものではないか、そう思いました。 【まさやん】さん 10点(2001-05-15 20:36:37) (良:3票) |
5.全部見たわけではないですが、現在のところ寅さんを除いて最も好きな山田監督の作品です。 決して楽ではない酪農家の暮らし。山田監督は「男はつらいよ 知床慕情」でも小さな酪農家の厳しい現状に触れましたが、 女手一つで幼い息子を育てながら小さな牧場を営む化粧っけのない倍賞千恵子さんの何と美しいことか。 北海道に遅い春がやってきた頃に、母子のもとにやってきた1人の男。 やがて季節は移ろい、緑が美しい夏、そして実りの秋。そんな北海道の大地の自然の何と美しいことか。 少しずつ季節が移ろうかのように、少しずつ、少しずつ心の距離を埋めていく描写の1つ1つがいい。 そして長く厳しい北海道の冬。しかし、いつかはまた春がやって来る。それはこの2人にとっても。 それを確信させてくれるラストが感動的です。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 9点(2019-11-02 10:38:18) (良:1票) |
4.しかしその、なんですかね、この仰々しいタイトルって どげんかならんかったのでしょうか まるで生死をかけて山にでも登る山男のお話かのような、そうでもないような、、 絶対マイナスでしょうに、 だって幸福の黄色いハンカチってそのタイトルのキャッチーさのせいもあってか何度だって見たい気になれるし、実際見てますが、正直コレ、身構えてしまってましたもんね タイトルがあまりにもゴツ過ぎて。
でもさ、そんなことは単なる難癖にしかすぎないのであります。 健さん いつものごとく心に闇を持ってるお人なんだが やはり憎めないお人だ シブかった。 倍賞さん 頑張るシングルマザーの姿が良かった 汗が似合ってた。 吉岡君は 寅さん、北の国から前の貴重な映像でしたね 目が開いてるのか 開いてないのか分からないんだけども、まあさ、かわいらしかった。
最後に黄色いハンカチ。 憎い演出ですね 取って置きの必殺技だった。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-06-21 19:35:22) (良:1票) |
3.高倉健が自分の過去を告白するシーン。倍賞千恵子がポットにお湯をドボドボを注ぐカットを観た瞬間、「受精率95パーセント!」と叫ぶ笑顔の渥美清が脳裏に浮かんだオレはゲス野郎です。映画は傑作です。ゴメンねバカで。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-05-04 00:01:36) (笑:1票) |
2.山田洋二作品の安定度の高さには驚かされる。 寅さんシリーズ等を観た後にタビタビ感じることなんだが、山田監督はもしかしたら和風ハードボイルド作品の名手なんじゃないかな?と、思う。しかし、あのベタなラストシーンはイイですね。野暮なのに、何故か文句のつけようがない。渥美清演ずる「95%人工受精士」も、文句のつけようがない。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-02-09 22:57:12) (良:1票) |
1.ラストの素晴らしさ!それに尽きます。 暖かい涙。人間の涙。決して流して恥かしくない涙。亡き荻昌弘さんが「山田映画の涙は、けなげに生きる人を励ます涙。決して流して恥かしくない涙だ」と言われていたのを思い出します。人間として、絶対に無くしてはいけない涙なんですよ。男の孤独、女の孤独、少年の孤独、三つの孤独が握手を交し、懸命に支えあい、人間として立ち直ろうとする。オッチョコチョイだが必死で助太刀するハナ肇の男気。まさに優しさの、それもカッコ悪い人間達の必死の優しさがスパークを起こしてるような清冽さがこの映画にはある。「黄色いハンカチ」もそう。山田映画にはヒロイズムが皆無なのも素敵だ。俺が私がと自己主張することもないが、黙々と地道に額に汗して働く人達、彼らこそ世間の主役なのだという真実を知り抜いてる人でないと、こういう映画は作れないだろうな。 【ひろみつ】さん 10点(2003-03-01 16:52:43) (良:1票) |