4.予想とは違っていた。ノアの箱船伝説をテーマにしていると聞く。「エヴァ」のような作品を期待していた。しかし実際には、「エヴァ」でも「AKIRA」でもない。どちらかと言うと、アメリカンコミックを連想してしまう。被現実的な安っぽいアクションが目につき、科学的で説得力あるストーリー展開は全く無かった。☆ノアの中に入った少年。頭を手術されたことで、通常にはない超能力のようなものを手に入れたと言う。そしていきなりの種明かし。ノアは地球上の大気を調節する機能を持っていて、これが無いとオゾン層の調節ができず、紫外線が・・・。まあそんな話はどうでもいい。こんなこじつけだけの説明をどう納得すれば良いのだろうか?この結末に辿り着く過程は全く飛ばされている。まあこの映画90分ほどしかないから、原作を端折るのも当然だが、突飛で非科学的な話の展開にはさすがに大人になるとついていけない。この映画のもう一つの誤算は、子供が敵と言うことである。最近の凶悪犯罪の低年齢化を考えると、子供を悪役にしても何だ驚きは無いのかも知れないのだが、一方でどうせこの手の作品、最後はこの子供が改心して仲直りして終わりか、そうでなければこの子供は陰の組織に操られていて…と言う、まあ精々そんなものだろうと。しかしどうだろう?本作においてこの子供は悪者で、ラスト主人公の根性(?)でやっつけられてしまう。しかしそのやられた後、異次元に吹き飛ばされる子供。これって結局死んだの?原作を読んでいるマニア君に聞かないと結末が分からないって、何ともはや。☆そうそう、最後にこの主人公の左手の話をしておこう。見終わってからマニア君に聞く。「この主人公は、左手を骨折していたはずなのに、どうして最後、ヘリコプターに左手でぶら下がることができたんだろう?」「映画だからじゃないの?」そう、映画を見る視点を変えなければならない時期が来ているのかもしれない・・・? 【☆】さん 3点(2001-02-07 00:32:39) |