4.原作好きなので、とても原作に忠実でよかったです。岩下志麻さんの若い頃ってこんなだったんですね。武満徹の音楽はもう少し叙情的なものでも良かったのでは。最初、横溝正史モノが始まるのかと・・・。もう少し日の光が活かせる屋外ロケが多ければな・・・と思いましたが、当時の映画の作り方としてはセットを組む方がより豪勢だったんでしょうか。北山杉林でのシーンがセットと聞いて驚きました。個人的に好きなシーン…土間で大原女を休ませてあげるシーンとか、お稚児さんの真一を千重子が追いかけていく回想シーンとか…が無かったのは少々残念。それにしてもあの81/2と賞争いをしていたとは・・・つくづく昔の邦画ってレベル高いですね。 【番茶】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-06-22 03:31:19) |
3.3年ほど前に見た山口百恵主演版もあれはあれで良かったのだが、初めての映画化である本作は京都の風情を見事な構図でとらえた成島東一郎のカメラや、武満徹の音楽、それに出演している俳優たちの美しい京言葉ともあいまって芸術性の高い深みのある傑作になっている。主演の岩下志麻の気品のある美しさも特筆もので、二役を見事に演じ分けるその演技力も素晴らしい。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-11-15 12:26:44) (良:1票) |
2.まずは何と言っても一人二役、姉と妹を演じている主演の岩下志麻の美しさに眼を奪われます。そんな岩下志麻の互いに心の中に哀しみ、人生に対する重み、辛さ、やるせなさ、人として生まれてきた以上、誰もが持っている悩み、それを見事に表情だけで演じている所にこの映画の持っている素晴らしさを感じることが出来ます。そして、言葉使いの美しさ、京言葉の美しさ、京都という日本の伝統文化の中で生き抜く二人の互いの思いやり、ここにこそ人間本来の持つべき姿があるように感じました。美しい京都の街並みを生かしたセット、映像の美しさ、構図の美しさ、何かもが京都ならではの美しさを感じる仕上がりとなっています。また、言葉使いだけでなく、その振る舞い、立ち姿まで、何かもが本当に美しく、正しく京都の女性を思わせる何とも味わい深くて、色々と考えさられるそんな内容に、見ていてしみじみ、本当に自分が日本人で良かった。この映画を見てそう感じると共に見終わった後、私も京都に行きたくなりました。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-11-04 11:19:49) |
1.1963年度のアカデミー賞外国語部門ノミネートの本作、残念ながら賞は取れず(ちなみに受賞はフェリーニの81/2)いかんせん、ライバルが強すぎた!!だけどこの映画だって負けてないですよ。捨てられてしまった方が幸せになってしまう人生の矛盾とオリエンタルな雰囲気がプンプン漂う京都の素晴らしさ、岩下志麻の美しさ・・・。見終わった直後の俺の感想は、「そうだ、京都に行こう」。 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-02-10 17:28:15) (良:1票) |