4.カンヌのプレスから失笑が漏れたとか、一般観客からはスタンディングオベーションが起きたとかのニュースを見ていたことから、実際はどんなものかと思って観にいきました。鑑賞後の感想は「いたって普通」。失笑が漏れるほど出来が悪いとも思えず、かといって絶賛するほど面白いとも思いませんでした。それよりも、この作品に対して、抗議が起きていることの方が驚きです。宗教的にはフラットな(無宗教な)ごく一般的な日本人の感覚からすると、そう怒るほどの内容かな?という印象です。ドキュメンタリー的な雰囲気は一切無かったので。(宗教を扱う映画の難しさを感じます。ファンシイダンスで抗議が出ない日本はいいですな。)ダ・ヴィンチの絵画の謎解きを期待すると、肩透かしをくらうかもしれませんが、逃亡劇としてみれば楽しめると思います。 【目隠シスト】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-05-21 19:06:01) (良:2票) |
3.《ネタバレ》 よりによってイエス・キリストの末裔を「人間」にして、しかも「女」にして、あげくのはてに「アメリ」にしたのですから、これはレベルの高い挑発でした。キリスト教の信者なんて偉そうなことをいっても、しょせんは男尊主義の思想がある差別主義者の集団なんですね。腹がたちます。だったらアメリじゃなくて、パリス・ヒルトンをキリストの末裔にして信者たちを失神させてほしかった。それが本当の「挑発」をするということです。それと悪の親玉にマグニートが出てしまいたがすぐに逮捕されました。やはり念力を使わないとただのじじいでした。 【花守湖】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-08-15 21:18:09) (笑:1票) |
2.《ネタバレ》 観ていて、白土三平の劇画『カムイ伝』を思い出した。徳川幕府の始祖であり神のごとき存在として祀られる家康が、実は被差別民出身だったという事実がもし発覚すると、士農工商を基礎とする幕府の秩序と権威は崩壊する。それで闘争と殺し合いがくりひろげられる。この話と同じことで、イエス・キリストが妻と子のある普通の人間だったことがばれると、教会の権威と秩序は崩れ落ちる。それで人殺しがおこなわれてきたという。ありそうな話だが、なるほど、こんな話はバチカンがゆるすわけにはゆかない。徳川幕府が健在なら、『カムイ伝』もほうっておくわけにはゆかなかったろう。しかし、信仰をともにせず、権威も感じないわれわれには、しょせんどうでもいい茶番だ。「聖杯」? なんのことか? けれども、仏教国だって戦争の戦利品として聖なるエメラルドの仏像を奪い合ってきたりしているのだから、人のことはいえない。そんなことのために戦争や殺し合いすらおこなわれてきたという、この人類の歴史のあさましさを考えさせてくれる点では、評価いたしましょう。ただし映画作品としてはどうだろう、高い点数はあげにくい。 【goro】さん [DVD(吹替)] 6点(2007-02-16 04:43:57) (良:1票) |
1.原作既読。予算だけはスペシャルA級(笑)潤沢な宣伝予算とあざといまでの広報戦略に踊らされるのは悔しいなぁ、と思いつつ映画館に足を運んでしまった。原作自体、京極ばりの薀蓄が楽しいだけのB級ミステリーだと私は思ってたので、主役の色気のなさは致命傷。トム・ハンクス、嫌いじゃないけど、この映画では華がなさすぎ。逆にサー・ティービングがとってもチャーミングだったのは原作とはイメージが違うけど嬉しい誤算。シラスは比較的原作のイメージに近かったですね、描かれ方はペラペラだったけど。手堅くまとめた手腕は評価するけど、薀蓄部分が楽しい!と思われた方は、むしろヒストリーチャンネルとかNHKの再現ドラマの方が面白いんじゃないかなぁ。 【HIDUKI】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-06-08 18:37:38) (良:1票) |