6.(長々とお邪魔します) 原作はあっという間に読んでしまいましたが、それは犯人探しのミステリーや逃走劇のサスペンスが優れていたからでは決してなく、偏に、豊富な薀蓄で肉付けされた「説」が異様に面白かったから。つまり、この物語から「豊富な薀蓄で肉付けされた説」を除いてしまえば、意外性も何もないB級ミステリーしか残らないのです(特に二つ目のクリプテックスのパスワードと「地図」が示した聖杯の場所は、「コード」を読んだ途端に察しがつくほど単純)。で、肝心の映画版ですが、「説」は描かれてても、もちろん豊富な薀蓄で肉付けする余裕など残されてはいないので、案の定、超駆け足のB級ミステリーになってました。幸い私は原作を読んでいたので、原作読者なりに楽しむことも出来ましたけど(少し「ハリポタ」ファンの気持ちが解った様な気がする)、映画としては「ナショナル・トレジャー」の方がずっとマシです。また、私も今回「4K PURE CINEMA」というデジタル配信上映を体験してきましたが、大元がフィルムだった為か、「エピソード2」のDLP上映程のクォリティは感じませんでした(クレジットも含めた字幕は際立って明瞭でしたが…)。そんなことで、唯一人原作のイメージ通りだったポール・ベタニーと、最も原作からかけ離れてたオドレイ・トトゥに、5点献上。 【sayzin】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-06-02 00:04:08) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 みんなの酷評が理解できない。よくできたサスペンス映画と思います。原作は未読ですがサクサク内容についていけました。ついていけなくはないと思うよ。ストーリーの整合性も保たれているし、安易に主人公とヒロインが恋仲にならずに終わったのも好印象です(原作では恋仲になるみたいだけど)。正直、多分上映時にこれほどの社会的ブームになってなければみんな好評価だったと思います。ほら、結構マニアの人ってブームになってると批判したがるじゃない?(まあ、原作ファンが納得いかないという意見については未読なのでなんともいえませんが)それか過度に期待しすぎていたから酷評なのかな。確かに歴史に残るほどの名画とは思わないけど、サスペンス映画として普通に楽しめたよ。 【PNツイン】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-05-27 19:03:55) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 まず、西欧人のようにキリスト教という存在がDNAレベルにまで組み込まれてない日本人には、このストーリーが持つ本当のインパクトやカタルシスを感じ切れないだろうというのは大前提。 キリスト教が根底から転覆するかもしれないという「衝撃度」が、無宗教な日本人には芯から理解できないのは仕方がないだろうと思う。 なので「キリスト教ってこうだよな」と自分で一旦組み上げてから「それがひっくり返る衝撃を感じ取る」という2段構えの作業が必要なのです(伝わるかな?)。 なので、俺みたいに原作読まずに「映画だけで理解して楽しんでしまおう」って考えるズボラな輩には、それがわかってる人(ベースができてる人)にとっても「詰め込み過ぎ」気味なこのストーリーを追いかけるのは、物凄く大変なのです(笑) 特に俺なんか頭悪いから脳味噌が溶けそうになるくらいフル回転させて、必死でストーリーについていきましたわよ(笑) いやあ、でもね、頑張ったかいがありました。 めちゃめちゃ面白かった。 まあ、オチは結構早い段階でバレちゃうでしょうけど、これだけ壮大なストーリーを上質な(てか、ワクワクする)サスペンスに仕立てて見せてくれてると思う。 バチカンから猛抗議がくるのも当然だろうし、映画審査員がハナで笑ったのも頷ける。そして一般の観客が大拍手したのも分かる。 一旦「西欧人になりきって」観てみるべし(笑) その時貴方が敬虔なクリスチャンになったなら、このストーリーを「冒涜だ」と感じるだろうし、冷静な批評家になったなら「仰々しすぎるよ」って嘲笑うだろう。そして、キリスト教をベースに生きてきたただの映画好き西欧人になったなら、一大スペクタクルサスペンス(でもあくまでエンターテインメントとしてね)として楽しめると思う(もちろん俺はコレ(笑)。 ただ、評価点が思ったより低いのは、原作を読んだ人には物足りなくて、原作を読んでない人にはストーリーについていくのが大変すぎるからなんじゃないですか? 俺も、これだけのストーリーを2時間半で見せるのは相当無理があると思うし(笑) 思い切って「途中休憩いれて4時間」ってな線はなかったですかね? (笑) 【とっすぃ】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-05-23 00:59:54) (笑:1票) |
3.たまたまクリスチャン教育家庭に育ったので、原作を読んで内容に驚きと面白さを十分に堪能できました。ことの重要性とテーマを考えるととんでもない「仮説」な訳で、その重要性を認識していないと面白みは半減でしょう。ミステリー映画としては、展開を詰め込みすぎで理解しにくいのでは?と心配してしまいました。各キャラクターの人格描写や生い立ちなど希薄で、歴史エピソードもすごく重要なのに「これで伝わるのか?」と思いました。ダ・ビンチ・コードというよりも、ソニエール・コードの方が的確かも。奇しくも、ダビンチコードで盛り上がる直後に、もっと大変な「ユダの福音書」が明らかになったため、興味が削がれてしまった感があり、この映画の価値が普通のミステリーになってしまいました。 【shirasu】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-05-22 12:49:45) (良:1票) |
2.《ネタバレ》 不勉強な私はタイトルだけは知ってても、どんな内容かは全く知りませんでしたし、今回の映画化にしてもトム・ハンクス以外に誰が出てるのすら知らずに見に行きました。タイトルからして、ダ・ヴィンチの絵画に隠された秘密から人類の大きな謎が明かされる壮大なミステリー、もしくは社会派サスペンスかと思っていたのですが、なーんだ、ミラー大尉とアメリとガンダルフとレオンが「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」ごっこする映画じゃん、というのが結論。いやいや、それなりに問題作なのは判るんですよ、キリスト教の世界においては。でも、そんだけの危険を冒してまで描かれているのがな~んかユルい娯楽アドベンチャーですからねぇ・・・。『展開に付いてゆけない人続出』とか言われてたんで真剣に見てたんですが、実際はどんどんと先が読めまくってしまうので、さっさと展開せんか~、のろい、のろいぞ!って状態。各人、各組織、各国家に対する宗教を巡る諍いへの警鐘の意味が込められている事は感じるんですが、ほどほどの信仰しか持ってない人間にとっちゃ(いや、キリストさんって人間だったんでしょ?と普通に思ってしまったり)、見せ場少なめ、ダルめの娯楽映画でしかないのでした。クライマックス?って思えるところからがゆるりゆるりとクド過ぎね。私にとって『そこそこ大名』なロン・ハワードはやっぱり今回もそこそこなのでした。マンネリサウンド、ジェームズ・ホーナーが鳴らなかっただけマシですか・・・。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-05-21 17:53:40) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 バチカンからは猛烈な反発があったらしいが、この映画の中ではテーマとなるスキャンダルに対してあらゆる価値判断をしないように気を使って作られていたと思う。そして、観客にもスキャンダルの正当性について思いをめぐらす暇をあたえず、そのかわりにむしろ宗教とか伝説が長い間語り継がれていることの不思議さを純粋に感じさせてくれる。たいしたメッセージがあるわけでもないが、俺みたいな歴史に不勉強な日本人でもヨーロッパの歴史世界に入り込める、良く出来た娯楽作。 【ぽん太】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-05-20 22:22:13) (良:1票) |